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東北お祭りめぐり旅行記 -秋田•竿燈祭編-

こんばんは、あさひ しおりです。
東北めぐり旅行記第四話。今回は秋田編。

青森ねぶた、大鰐温泉ねぷた、秋田竿燈祭りと、まさにお祭りめぐり旅となった今回の旅の最終章です。

竿燈祭り(夜の会)

お祭り会場まで

時刻は19時1分、夕暮れ時。観光列車リゾートしらかみに乗って秋田駅に到着した私たちは、一息つく間もなく祭りの会場へと向かいます。

秋田駅のオブジェたちと記念撮影


竿燈祭りは、厄除けや五穀豊穣を祈る行事として秋田市で開催される夏のお祭りで、国重要無形民俗文化財であり、東北三大まつりのひとつでもあるそうです。実は今回の旅の計画を立てる際に初めてその存在を知り、行ってみることにしました!

ちなみに、東北三大祭りは、青森のねぶた祭り、秋田の竿燈祭り、仙台の七夕祭りの3つなので、今回の旅行で2/3を体験できたことになります!
(いつか仙台にも訪れ、三大制覇したいです…!)


秋田駅を西口へ降りると、浴衣の人びとが、ひとりまたひとりと大通りを歩いていくのを見かけ、私たちもそれに従いお祭り会場に急ぎます。

程なく道沿いに並ぶ提灯の燈りが見え、さっそく心が高鳴るのですが、お祭りの高揚感もさることながら、秋田の風情ある街並みがとても美しく、しみじみと感じ入ってしまいます。

夕陽に照らされる蓮の花
竿燈祭りへ向かう道

頬にあたる夜風が気持ちよく、こんな場所を毎日散歩できたら素敵だろうな、などと考えながら進む遊歩道。

10分ほど過ぎたころ、いよいよ祭りの掛け声と太鼓の音が鮮明に耳に届き、次の瞬間には、すこし遠くの夜空に浮かぶ竿燈の明かりを見つけて、心が躍りました。

広場に並ぶ出店も楽しく、せっかくなので地ビールを購入して、ゴクリとひとくち。
ちょうど第一回目の竿燈の演技時間が終わる頃でした。

遠くに見える竿燈とクラフトビール。
夜道で飲むビール、美味しくて楽しくて大好きです。

そのままビール片手に夜道を練り歩き、演技合間の竿燈の移動時間に合わせ、メインストリートまで近づきます。運良く最前列で観覧できそうな場所を見つけたため、そこに留まって第二回目の演技開始を待つことに。

移動する竿燈

竿燈が所定の位置につくと、いよいよ演技のスタートです!

竿燈祭り、演技スタート!

鈴、笛、太鼓の祭囃子が軽快に鳴り響き、竿燈の演技は始まります。

合図とともに竹竿を天にグイっと持ち上げたかと思うと、一瞬の間に、あちこちで立ち上がった竿燈が夜空を照らします。

立ち上げ
一斉に立ち上がる竿燈

ドッコイショー、ドッコイショーの掛け声に合わせて演技する竿燈たち。

持ち上げた竿燈を手のひらに乗せてバランスを取ったかと思えば、今度は額、肩、腰と竿を移し、代わる代わる難易度の高い技を見せてくれるので、ワクワクが止まりません。

額にのせて、バランスをとる
今度は、腰!

途中、どんどん竿を継ぎ足し、竿燈は天高く伸びていきます。長さが増すと竿がしなって余計に難しくなってくるのですが、ここが腕の見せ所。

空高く揺れる竿燈。
しなる竿に上手くバランスをとる。

もはや一直線上にはない竿燈を、倒れないよう上手く扱う様子に、会場からも「おおぉ〜!」と歓声が上がります。ここまでくるとバランスを崩して倒れそうになる竿燈も出てくるのですが、みんな心を一つに、頑張れ、頑張れ...!という気持ちで見守ります。
(会場では「竿燈は倒れてくる可能性があるので注意してください」とアナウンスがあります笑)

夜空に天高く揺れる竿燈は、まさに黄金に輝く稲穂のよう。上へ上へと背を伸ばし、たわわに実っては頭を垂れる稲穂の一生を見ているようでした。

お米に感謝の東北旅。忙しさにかまけて無心で食事をしてしまうことも多い今日この頃、こういったお祭りをきっかけに米や作物に感謝をする時間があるということは、とても良いことだと感じます。

正直最初は、旅行のタイミングが良いから見に行こう!くらいの軽い気持ちで訪れたのですが、足を伸ばしてでも見に来る価値のあるお祭りでした。

少子化や東京への一極集中が進むと、こういった地元のお祭りも徐々に衰退していってしまうのでないか...と少し心配になったのですが、秋田の竿燈祭りは今後も末長く継承し続けてほしいなと願っています。

郷土料理と本日のお宿

祭りの興奮も冷めやらぬ中なのですが、時刻は既に21時を過ぎており、夕食を探します。遅い時間までお店が空いていて有難い限りです。

秋田のご当地グルメを食べたい!ということで選んだのが….

秋田番屋酒場さん

見るからに風情ある入り口

とても素敵な料理屋さんでした...!
店内も風情があって(なまはげがいる...!)、いぶりがっこや海鮮やきりたんぽ鍋など、地元料理が楽しめます。そしてとても美味しい…
お通しとして食前に温かいお出汁を出してくださったのも、胃がほっこり温まり、心遣いを感じました。

なまはげが座っているw
ほたて美味しすぎた(涙)
秋田と言えばこれ!
きりたんぽ鍋〜!出汁が美味しすぎる

全ての食べ物が美味しすぎたので、もしまた秋田に来る機会があれば、もう一度ここに来たいです!

お腹をほっこり満たしたら、タクシーに乗って、一気にお宿へ到着〜!

秋田温泉さとみ

お世話になったのは、秋田温泉さとみさん。

秋田駅からタクシーで10分ほどの近さなのですが、まさか温泉旅館があるなんて...!

とても遅い時間に到着したのですが、夜通し温泉に入れるのも嬉しいところ。深夜でほぼ貸切の温泉を満喫し、旅の疲れを癒します。

今日も今日とて、白神山地トレッキング→竿燈祭りと盛りだくさんの1日を過ごしたので、あっという間に目を閉じ眠ってしまいました。

秋田市街散策

翌朝、さっそく秋田を楽しむぞー!ということで、まずは市内散策をば。

駅前のオブジェの写真、忘れずしっかり残します!

あきたいぬ可愛い

千秋公園

まずは千秋公園へと向かうことにしたのですが、昨日も道すがら眺めた蓮の花が、昼空の下、風に揺れていてとても綺麗でした。

しばらく行くと、すぐに千秋公園に到着!

千秋公園。竿燈隊もいました。

何気なく訪れた千秋公園ですが、実はここ、秋田藩20万石佐竹氏の居城:久保田城跡とのこと。つくづく旅行で何処かに訪れるたびに城詣でをしているな、と感じます笑

綺麗なお庭
高台に登っていくと、秋田市街が一望できる

秋田犬とのふれあい場所もあったので、思わず癒されてしまいました。

千秋公園内ですれ違った何組かの竿燈隊が気になったのですが、売店の店員さんに伺ったところ、お昼も竿燈祭りがやっており、今日が演技大会の最終日であることを教えてもらったので、さっそく公園を後にして、会場まで見に行ってみることに!

お昼の竿燈祭り

広場に着くと、さっそく大会が行われており、前方には審査員のような男性たちがズラッと並んでいます。

会場では二手に分かれて演技が行われていたのですが、一組は大人のチーム、そしてもう一組は子供たちでした。

演技するこども

小学校低学年〜中学年くらいと思われる小さな子供たちが、すこし小さな竿燈を担ぎ、一生懸命演技しています。

途中バランスを崩して竿燈が倒れそうになったりするのですが、なんとかチームプレーでフォロー!
一生懸命立て直そうとする姿を見て、咄嗟に「頑張れ、頑張れっ!」と掛け声をしてしまいました笑

こんなに小さな頃から一生懸命練習をして、やがて大人になるころには、空高くまで伸びる大竿燈を担げるようになるのだなぁと思うと、脈々と
繋がる伝統にしみじみとした気持ちになりました。
演技をやりきった勇姿を見届け、拍手で見送ります。

角館へ

秋田市街の散策と竿燈大会を満喫した後は、秋田新幹線で角館(かくのだて)へ。

ここ角館は、秋田駅から新幹線で45分程で行くことができる名所。
ほんの少し足を延ばしただけですが、かつての武家屋敷が立ち並び、秋田の小京都として秋田市街とはまた違った風情が楽しめます。

時刻は既にお昼時だったので、到着して早々、お食事どころへ。

お昼ご飯 : 桜の里(比内地鶏の親子丼と稲庭うどん)

今回お昼ご飯をいただいたのは、武家屋敷街にある桜の里というお食事屋さんです。

秋田といえば有名な比内地鶏の親子丼と稲庭うどんのセットを注文しました。なんと贅沢で美味しきことかな。

武家屋敷を散策  

お腹を満たした後は、武家屋敷散策へ出発!
趣のある通りを歩いてゆくと、所々で武家屋敷やお店があるので、冷やかします。

こんな感じで、いくつかの武家屋敷を見ることができます

途中で入った安藤醸造(味噌・醤油屋さん)で、白だしと味噌を購入しました!とても美味しく日々重宝しています。
それと、秋田では曲げわっぱが有名ということで、色々な雑貨屋さんに入るたび買って帰るか悩んだのですが、小さいサイズでも1万円程と中々いいお値段がするため、今回は諦めました(涙)

解体新書と小田野直武

武家屋敷の中には色々な展示がされている場所もあるのですが、中でも印象に残っているのは、解体新書記念館です。

皆さんご存知、杉田玄白の書き記したあの「解体新書」。
そして、皆さん一度は見たことがあるであろう↓この扉絵と肝心の解剖図を描いた絵師が小田野直武であり、彼は角館出身だったようです。

解体新書は勿論学生時代に習い暗記もしたのですが、解剖図についてはそんなに記憶に残っていません。
が、こうして間近で見るとすごいなぁと思い、細部までしげしげと眺めてしまいます。

解剖図

当時、鉱山開発の視察のため秋田藩に招かれた平賀源内がたまたま小田野直武と出会い、その才能を見初めたことから解体新書の表紙を描くことになったのが事の経緯だといいます。
江戸から遠く離れていたとしても、どこにきっかけがあるか分からない世の中だなと感じました。

解体新書記念館のある青柳家では、他にもさまざまな展示があり、どれもとても興味深く拝見し、楽しいひとときを過ごすことが出来ました。

まだまだ散策を続けたい気持ちは山々だったのですか、そろそろ電車の時間が近づいてきたので、角館、そして、秋田ともお別れです。

旅の終わりに

秋田駅のバス停にて

3泊4日、青森から秋田へと巡ったお祭り巡りの旅もいよいよお終い。あっという間の四日間、濃密な時間を過ごし、記憶に残る旅になりました。

初めて訪れた青森と秋田でしたが、どちらもとても素敵な場所であり、東北のパワーと地元愛が深く胸に刻まれています。

今回では周りきれなかった場所も多いため、是非また機会を作って、遊びに来たいと思っています。

とても名残しいですが、
青森と秋田のみなさん、ありがとう!

それでは、また👋

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