私たちのターニングポイント From社内報 #10「仲間を信じて『Give and Take』の気持ちで」
本記事では、アサヒ飲料社内報コンテンツとして制作している「ターニングポイント」を一部編集してお送りいたします。「ターニングポイント」では当社役員・事業場長の転機となった経験に迫り、人生や仕事の軸となっていることを紹介しています。社員から人気が高い「ターニングポイント」を通して、当社の歩みを少しでもお伝えできればうれしいです。
今回は、工場での新システムや新ラインの立ち上げに携わった社員のターニングポイントです。
※本記事は2023年2月に社内報として執筆した内容です。
【プロフィール】
業界初!炭酸飲料無菌充填システムの立ち上げ
―ターニングポイントとなったキャリア上のエピソードを教えてください。
入社12年目の2007年に飲料業界初となる炭酸飲料無菌充填システム「フルーツクオリティ製法(当時はフレッシュクオリティ製法)」の商業運転化に生産部として携わったことです。今ではあたりまえに用いられているフルーツクオリティ製法ですが、技術研究所や生産技術部門が入念に検証評価をかさねてきた技術を具現化するため、2008年3月にアサヒビール茨城工場での生産開始を目指したプロジェクトでした。
アサヒビール社の工場でのPETボトル商品の製造は初めてで、当社も炭酸飲料の無菌検証は未知の領域でした。さらに、納期通りに立ち上げなければならないなか、無菌検証の方法や検査体制の構築から始めなければなりませんでした。既に設備投資も行われていたため、納期に間に合わなかった場合は、欠品のリスクだけでなく大幅な損失にもつながってしまいます。また、当社とアサヒビール社では作業の進め方や品質・設備に対する考え方が異なる点もあり、アサヒグループ一丸となる、「One Asahi」としてプロジェクトを進めていくことの難しさも実感していました。
そして、無菌検証と試運転の開始以降、これまで経験したことのない多くの技術的な課題や品質トラブルに直面することとなりました。業界初となる炭酸飲料の無菌充填システムの立ち上げであり、さらに経験者の少ないアサヒビール社での展開ということで、私の心身は大きなプレッシャーに押し潰されそうになりました。
同じ目標に向かう仲間を信じ、互いに助け合うことで成長する
―組織間の課題や技術面の課題をどのように対処していったのでしょうか。
組織は違っても目指すゴールは同じです。不安と責任の大きさを感じながらも「絶対に納期通りに立ち上げるぞ!」という気持ちをもち、まずは、アサヒビール社のメンバーに当社の考え方を押し付けるのではなく、無菌充填の概念と無菌検証や品質保証の内容の理解を得ることから始めました。そのために、はじめに勉強会を開催し、次に必要な基準書類の作成と制定を進めていくことにしました。また、新規設備が搬入され、無菌検証と試運転の開始後は、閉鎖した柏工場から茨城工場に出向している当社メンバーの活躍や茨城工場のアサヒビール社関係部のメンバーといった会社の垣根を超えた支援と協力体制もあり、試運転段階で発生した技術的な課題や品質トラブルを解決して納期通りに商業運転を開始することができました。
これは「One Asahi」で取り組んだ結果であり、全員が同じ目標に向かい、対話を通じて得られた成果です。その後、2009年の明石工場での「フルーツクオリティ製法」新ライン立ち上げ責任者として携わった際は、茨城工場の経験を生かし、現場のメンバーと何度も対話を重ね、前年の課題もふまえて計画通りに立ち上げることができました。どんな困難があっても、組織の垣根を越えて、知恵と知見を活用していくことで、すべて成功へと導けることを体感することができました。当時、必死になって一緒に働いた茨城工場、明石工場のメンバーや多くの支援を受けた関係部には今でも感謝しています。
私が関わった製造ラインが進化しながら今も活躍し、当社の原価低減や利益創出に貢献できていることはうれしく、多くの社員がその場で活躍していることを仲間として誇りに思います。その後の富士山工場、群馬工場、アサヒビール名古屋工場でのライン新設を通して、当社は大きな成長を遂げ、技術も大きく進歩しています。当社が業界で品質でも技術でもリーディングカンパニーとなれるよう、自己研鑽をしていき、これまで関わってきた諸先輩、同僚、後輩への思いを抱いて日々の業務に取り組んでいきたいです。
後輩に伝えたい想い
困ったとき、迷ったときに私の頭をよぎる言葉は「Give and Take」です。
特に仕事においては、これまでも多くのピンチや成長機会がありました。一人では解決できないこと、一人では成功にたどり着けないことが大半でしたが、周囲のメンバーに頼り、時には自分自身も相手の立場に立ち、手を差し伸べることで一歩ずつ前に進めました。現在も恩返しをする気持ちを常に胸に抱いて、日々業務に取り組んでいます。 「Give and Take」の思いは社員間の話だけではなく、相手は会社であったり、家族であったり、友人であったり、身の回りのすべてです。仲間に頼ることは決して恥ずかしいことではありません。相互に協力し助け合うことでお互いをスパイラルアップさせ、自身の成長・会社の発展につなげていってほしいと思います。
勝負飯&仕事のモットー
ネギ、ニンニク、生姜、わさび、唐辛子…など、薬味全般が大好きです!
子どもの頃から香辛料は大好きで、それらを食することはストレス解消にもなります。(食べ過ぎると胃を痛めるので要注意です。)もちろん、単品で食べるわけではなく、色々な料理にトッピングしてアレンジします。同じうどんや冷奴でも、トッピングの内容によって見た目、風味、食感とすべてが変化し、食を楽しむことができます。
仕事も同じで、一人で進める仕事もありますが、仲間と協力する仕事が大半を占めます。仲間の良いところを仕事にトッピングすれば、仕事の成果も輝いてきてすべてが楽しくなるはずです。これから先も、色々な人と出会う機会があると思います。それぞれの良いところを自分自身にトッピングして、輝ける人生にしていきたいです!また、私の仕事のモットーは「明るく、楽しく、ワクワクで!」です。生産活動をしていると、日々トラブルや困難もありますが、その分楽しいこともあります。いつも前向きに、明るい職場づくりに取り組んでいきたいと思っています!
―ありがとうございました!
今回の「私たちのターニングポイント」はいかがでしたでしょうか?
次回もお楽しみに!