英語らしいリズムで読むとは?
発音矯正の体験レッスンでは、実際に英語のリズムで英文を読む練習をします。
さて、この場合の「英語らしいリズム」とは何でしょうか?
英語らしいリズムについて考える前に、「日本語っぽいリズム」から考えてみましょう。
私は、発音チェックとして英文を読んでいただいた時に、「日本語的なリズム」というフィードバックをすることがあります。
これがどういうことかというと、「全ての単語を同じ長さで読んでいる」ということです。
これは、日本語のリズム的に当然のことかなと思います。
例えば、日本語では、「いま何時ですか?」と聞くとき、「いまなんじですか」と、ひらがな一つずつを、全て同じ長さで読むと思います。
この感覚で英語を読むと、「What do you want?」を「ワッツ・ドゥ・ユウ・ウォント?」と、全て同じ長さで読むことになると思います。
しかし、英語では実際にこのように全ての単語が同じ長さで読まれることはありません。
なぜなら、英語は「音声変化」するからです。
音声変化にはいくつかルールがありますが、そのうち英語の「リズム」を形成するのは「弱化」のルールです。
弱化のルールは次の通りです。
【「弱化」のルールとは?】
「内容語」は長め、「機能語」は短めに読まれる
【内容語】名詞、動詞、副詞、形容詞、疑問詞、等
【機能語】代名詞、助動詞、be動詞、冠詞、接続詞、前置詞、等
先ほどの例で言うと、「What do you want?」のうち、Whatとwantは内容語のため長めに読まれます。
一方、do youは機能語のため、短めに読まれます。
この長短のリズムが、英語のリズムを形成しています。
そして、日本人にとって、声に出した時に差がつきやすいのが、「弱化」が起こる機能語の箇所です。
特に、機能語が続くようなところは、短く曖昧に繋がって読まれるので、「全部知ってる単語なのになんて言ってたのかわからなかった」ということになりがちです!
また、シャドーイングなどで、ついていくのが難しいのも、機能語が続くような箇所です。
逆に言えば、このように機能語が続くようなところは、自分が声に出すときも短めに弱く繋げて発音すればいいのです。
弱化が起こるところでは、あまり口を動かさなくてOKです。
ネイティブは、このような弱化の起こる機能語のところであまり口を動かさずに「ラク」をしているのです!
だから、機能語もはっきり口を動かそうとしていると、シャドーイングでついていけるわけがないのです。
ちなみに、音声変化のうち、この「弱化」のルールは、英語らしいリズムを構成している重要なルールにもかかわらず、日本人にはあまり知られていないように思います。
本記事をお読みになったあなたは、ぜひ意識して普段の英語学習に取り入れてみてくださいね!
音読やシャドーイングが楽になり、英語らしいリズムで読めるようになるはずです!
「よくわからない」と思われた方は、よかったら発音矯正体験レッスンでもこの「弱化」のルールを体験していただくので、お気軽にお問合せくださいね!