そもそも「発音」って何?
「発音もやったほうがいいでしょうか?」
こういう風に聞かれること、よくあります。
「学校の英語の授業で発音教育をしっかりやるべき」
そういう議論もあります。
こういう時の「発音」って、そもそも何を指しているのでしょう?
私は、「発音」には、大きく分けて「2つ」の切り口があると思っています。
❶音素(母音、子音=発音記号)
だいたい皆さんが「発音」と言ったときに思い浮かべるのって、「LとRの違い」みたいなことだと思うんです。
つまり、「音素」の世界です。
で、音素をしっかり習得しようとすると、それなりに時間がかかると思います。
正しくできているかどうか、基本的には発音矯正の先生にチェックしてもらったほうが良いと思います。
しかし、このような「音素」は所詮は発音という意味では半分を構成するにすぎません。
❷音声変化、抑揚(英語の「リズム、メロディ」)
もう一つの切り口が、「音声変化」や「抑揚(イントネーション)」です。
「連結」「脱落」「弱化」等の音声変化については、耳にしたことがあるかもしれません。
「音がつながったりしてイメージしていたのと違う発音だった!」というときは、だいたい「音声変化」に原因があります。
さらに「抑揚」合わさって、英語独特の「リズム」や「メロディ」が生まれます。
これがもう一つの切り口です。
私自身は、発音学習をやるのであれば、上記❶❷はどちらも必要だと思います。
一方、独学でも比較的身に着けやすいと思うのは❷です。
また、皆さんの英語が「理解しやすいものになる」うえで即効性があるのも、実は❷のほうだったりします。
リスニングにおいても、❷を身に着けることは即効性があることが多いです。
なので、私自身はいずれは❶❷両方やってほしいと思うけど、時間がなくてすぐ発音を向上したいということであれば、まずは❷に取り組むというのもありだと思います。
これらを一緒くたにして議論している限りは本質が見えてこないのではないかと思います。
参考になれば幸いです!