ストレス解消法が、掃除や運動という人が、心底羨ましかった…
すずき みゆき
56歳 女性
東京都在住
ストレス解消法が、掃除や運動という人が、心底羨ましい。
ごく稀にそういう人を見かけるが、大抵の人間が「食べる・飲む」か「買う」だろう。人間はとにかく消費することでストレスを打ち消そうとするものだ。
私はその典型。
ストレスは暴飲暴食で解消してきた。
もともと酒が好きで、疲れやストレスが溜まると飲んで緩和していた。
それから、パンや麺類、スイーツが好きで、とにかく美味しいものを食べて、好きな酒を飲むことが幸せだった。多少太っていようと、そんなことは些細な問題だった。
長きに渡る父の介護、そして子どもたちの進路など、家族のことが悩みのタネとなっていた時期があった。夫は単身赴任で、他に頼れる人もなく、全て自分が背負っているというプレッシャーを常に感じ、ストレスでボロボロになった。そしてその矛先はいつだって暴飲暴食だった。
年齢的なものもあったのだろうか。
首の痛み、肩こり、五十肩、更年期障害など、次々に身体の不調が出て、何軒もの病院の世話になった。
2020年の健康診断では76kgという、これまでの最高記録を樹立し、身体が重くすぐ疲れるようになっていた。
世はコロナ禍。
職場と家の往復だけで楽しみが激減した上に、コロナへの不安も募り、そこに介護や家族へのストレスが加わって、ついに私は悪夢を見るようになる。
それが不眠症を引き起こし、時折激しい動悸までするようになり、「多少太っていても、ま、美味しいものが食べられてお酒が飲めれば幸せだし、いっか☆」と思っていた流石の私でも、健康について真剣に考えざるを得なくなった。
そんな私に、友人が勧めてくれたのが杏先生のホイールヨガだった。
「いやいやいや、無理無理! この身体よ? しかもとんでもなく硬いんだって」
私は冗談でも言っているのかと思い、軽く自嘲しながら答えた。
絶対に出来るわけないと思ったのだ。
しかし、友人は食い下がる。
杏先生はすごい、と。
この人のホイールヨガなら、みゆきにも絶対できる、と。
それに、体が硬い人ほど良いんだって、と。
その剣幕に押され、私は「そこまで言うなら、とりあえずモノは試しでやってみようかな」という気持ちになった。
そしてzoomでレッスンを受けてみたものの……
結果は惨敗だった。
ある程度予想はしていたものの、友人が「絶対できる」と言った割には、当たり前のように身体がまったく思うように動かず、あまりにも恥ずかしくて画面をオフにしてしまった。
しかし、不思議なことに私は笑っていた。
あまりに出来ない自分が可笑しくて笑いがこみ上げてきたものの、この笑いは自虐でも、諦めでも、皮肉でもなかった。純粋に可笑しくて、そして楽しくて笑ってしまったのだ。
なんとも不思議な気持ちだった。
杏先生のレッスンは、できないことの方が多かったけれど、それでも間違いなく楽しかった。なぜ楽しいと感じたか、言葉では上手く説明できないが、とにかく「またやりたいな」と思ったのだ。
それからしばらくして、友人から「なんか明るくなったね」と言われ、自分でも驚いた。
杏先生のレッスンを受けるようになってから、無自覚的に明るくなっていたらしい。日々の中に楽しみを見つけたからだろうか。
ある日、友人に「画面オンにしても誰も見てないから大丈夫だよ」と言われ、私はついに勇気を出して画面オンでレッスンに臨んだ。自分の姿が画面上に映し出されるのは、ものすごく恥ずかしかったが、それでも自分の姿を客観視できるのは良いな、と思えた。
『人と比べない』
『前の自分より1mmでも出来るようになればいい』
先生の、その言葉が何よりの励みであり、安心してレッスンが受けられる理由にもなっていた。
***
レッスンを始めてしばらく経った頃、ダイエット企画があったので、参加してみることに。
実は、これが私の生まれて初めてのダイエットだった。
不安は大きかったが、皆でダイエットに取り組んでいるんだという励みや一体感、仲間意識があって、楽しんで取り組めた。分からないことや不安なことはLINEで杏先生に相談すれば、親切な回答と優しい言葉が返ってきた。
『体は必ず変わりますので
それを一緒に楽しみましょう!』
そんな言葉に励まされ、なんと企画中に4kgほども痩せられた。
その前から、杏先生のヨガですでに4kgほど体重が落ちていたので、合計8kほどで、67.8kgまで体重を落とすことに成功。肩のあたりがかなりスッキリし、脚も細くなった。母や職場の人から「すごい!」と言われ、とても嬉しかった。
それからもレッスンを続けるうちに、股関節の硬さが気にならなくなってきたり、ついに「スカーサナ」という座るポーズができるようになったり、柔軟性も出てきた。
そうこうしているうちに、自分の身体への興味と探求心が芽生え、先生のように美しいポーズを取れるようになりたいという気持ちになってきた。
そして、いつの間にか、五十肩など気になっていた身体の不調がなくなっていることに気付き、心の底から喜びをかみしめた。
***
杏先生が産休に入られたことで、レッスンはお休みとなったが、先生に教えてもらったファスティングとホイールヨガで、体重はさらに落ち、身体が動かしやすくなり、可動域が広がっていった。
努力が成果として出る事で自信となり、自己肯定感が生まれた。
着るものなどにも興味が湧き、おしゃれが楽しくなったし、笑顔も増えた。
低迷期で気持ちが落ち込んだときや、別の整体やヨガでの悩みも、杏先生に相談すれば温かい言葉を返してくれて、それが励みと支えになった。
『維持していることが素晴らしい』とほめてくれた上で、
具体的なアドバイスをくださって、本当にありがたい限りだ。
私は、どうも、なんでもかんでも突き詰めてやりたがるところがあるようで、自分を追い込みすぎる節があるらしい。
そんな私に杏先生が贈ってくださった言葉がとても印象的だった。
「向上心、についてですが、快適さをかんじていないみゆきちゃんのその心で答えが分かりますよね☺️ヨガはがんばるものではなく、いまという瞬間に善し悪しなくヨガを味わうということに醍醐味があります!結果は求めない、執着しないという考え方がヨガではあります。なにかに執着してしまうと心を楽にするためのヨガが、苦しみに変わるからなんです」
このメッセージを読んでハッとした。
杏先生のレッスンで大事にしている
①ポーズを通しての快適さの追求
②良い悪いで判断しない
(比較をしないという事も含む)
という大切なことをすっかり忘れていたのだ。
身体を必死に変えようと自分を追い込むのをやめ、ヨガを楽しもう!と気持ちが変わると、いま受けているヨガも楽しくなる。
不思議と仕事へのストレスもなくなり余裕が生まれる。
家族のため、人のため、と自分は二の次だったけれど、やりたい事はやる!と新たな事にも挑戦してみたいとダンスを習い始め、昔やっていた合唱も再開し、生活に充実感を感じられるようになった。
まもなく産休から戻る杏先生のレッスン再開を心待ちにしながら
私は今自分がやりたいこと、できること、
そして心地良いことを楽しみながら、毎日を過ごしている。
実際に起こった出来事や体験をベースに生徒たちがヨガに出会うきっかけや、出逢いから彼女らの人生のどのような影響を与えたのかが描かれています。
50代という年齢は、若さと経験を兼ね備えた特別な時期ですよね。自分自身を成長させ、理想の自分に近づくことで、人生の第2ステージとも言われる、人生の節目を楽しめるものです。
ヨガに限らず、人生を変えるきっかけや、自分自身を成長させるために必要な考え方や行動について、彼女たちから多くのことを学ぶことができます。
みゆきさん、ご協力ありがとうございました
感謝を込めて
あさあん
(朝日奈 杏)
あさあん¦朝日奈 杏
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