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「辛かった痛みが軽減した」その時に考えられる3つのパターン


【はじめに】

簡単な自己紹介

あるくん歩行体操教室、姿勢トレーナーの東 史(アズマ フミ)と申します。

大阪府枚方市の体操教室で、ミドル世代シニア世代の姿勢矯正と歩き方矯正トレーニングを行っています。
生徒さんのほとんどが、脊柱側弯をお持ちです。

教室の生徒さんに「痛みがある」「痛みがない」の価値観が単純で無いことを理解していただくために、状況説明の苦労を使命だと考えて指導にあったっています。

痛みの価値観が簡単でないことを、知って考えていただけたらと記事にいました。


痛みの価値観

痛みがあると日常生活に差し障りがあるため、やはり無いに越したことはありません。ですが、知って欲しいのは、単純に痛みが無くなったり軽減したことだけで喜んではいけないことです。

痛みが無くても背骨の弯曲が進んでいたり、本当に直っていく時にはかえって歪みの自覚が芽生えて苦痛に感じたりすることもあるのです。

医療では、患者の痛みをとる事を使命と考えられていますが、医療の価値観だけけを信じていては、ずっと自分の足で歩ける体にはなりません。
それだけでなく、数年後にもっと痛い思いをする可能性もあります。



【痛みが軽減する3つのパターン】

1.姿勢が元に戻って解決する

姿勢が理想的な状態に戻って、筋肉の張りや凝りが無くなった状態です。これが一番望ましいです。

このパターンになるのは、自分の姿勢の悪化を逐一感じてメンテナンスしたいと感じられる人か、もしくは、他人の手を借りてメンテナンスする以外ありえないと思います。


2.歪みに慣れる・感じない

慢性化して感じなくなることや、筋力が落ちることで筋肉の張りや凝りを感じなくなっている事もあります。

このパターンは、ある意味筋肉の老化で、高齢者や側弯症でも痛みがなく姿勢の悪化が進みます。「痛みが無いけど、歩けない」など深刻になってから相談に来ることがほとんどです。

痛みを感じた時期は無いか聞くと、何年も前に問題が発生していたことはよくあることです。


3.痛みが別の場所に移る

痛みを感じていた場所を、庇って使っているうちに、体の傾きなどに変化が起こり負荷のかかる場所が変わって、一時的に痛みが無くなったと感じます。

時間経過で、負荷が移った場所が痛み出します。この場合の痛む問題の場所は、体の下へ下へ移動していくので、どんどん1の理想的なパターンでの改善が難しくなります。

医療のリハビリテーション(理学療法)では、姿勢が若返るといった考え方がないために、このパターンの痛みの軽減が治療として選択されていることも多いです。



【痛みの種類を選別する方法】

私の教室で行っている選別方法です。
まず、写真を撮って姿勢分析するのは、状況判断に絶対必要です。

⑴.理想の解決に向かっている痛み

写真で姿勢分析をして、負荷が考えられる場所と痛みの感覚が一致している時は、筋肉の感覚が正常で、理想の解決に近付いていると判断します。

※筋肉の感覚は体の下側から満たされて行かなければ意味がありません。下半身に傾きがある時の上半身の感覚は、傾いた基礎の上での感覚なので、正常とは言えません。


⑵.筋力の低下が深刻で当てにならない「痛みがない」

写真で姿勢分析をして、負荷のかかる場所があるのに、本人に痛みが無く感覚が一致しない時はその場所の慢性化や筋力低下を考えます。

(例)
背中が丸いのに肩凝りを感じていない
背骨に側弯が発生しているのに、腰痛や背中の凝り張りを感じていない


⑶.経過を観ないと判断できない痛み

痛みが場所を変えて移っていく時は、姿勢分析した経過を比較して判断する必要があります。

〈改善過程の痛む場所の移動〉
上半身の痛みが上に移動して、下半身の痛みが下に移動していく時は、姿勢が改善して良くなっていく時と判断できます。

〈悪化進行中の痛む場所の移動〉
上半身の痛みが下に移動して、下半身の痛みが上に移動していく時は、姿勢悪化が進行していることが考えられます。



【姿勢の悪化=痛みの発生と考える理由】

これまで私の教室での考え方で、さも姿勢の悪化を痛みの発生と捉えていることに、疑問を持たれている方もいるかと思います。

姿勢の悪化は、すぐには痛みとして感じられないかもしれませんが、内臓の圧迫や骨と骨が当たるような関節の圧迫や神経の圧迫は、物理的に必ず起こっています。

今感じていないだけで、放置すれば数年後必ず圧迫による問題が発生することが言えるのです。



【おわりに】

これまで、私の教室で生徒さんにお伝えする痛みの価値感の3つのパターンと、痛みの選別方法をお伝えしました。

この記事をお読みいただいた方には、単純に「痛みが無いことが良い」「痛みを感じることは悪い」と、言う判断では本当の意味での問題解決が難しいことを知っていただけたらと思います。

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