屈曲して伸びない膝の可動域を取り戻す!〈あるくんボード使用〉
【はじめに】
簡単な自己紹介
あるくん歩行体操教室、姿勢トレーナーの東 史(アズマ フミ)と申します。
大阪府枚方市の体操教室では、ミドル世代シニア世代の姿勢矯正と歩き方矯正トレーニングを行っています。
膝が伸びなくなる理由
脚の筋肉は股関節から膝へ、膝から足首へと、上下に長く大きい筋肉が走っています。股関節、膝関節、足関節は、筋肉の腱が交差して集まる場所です。
歩幅が小さくなると、筋肉を伸ばして大きく使えないことで膝関節に集まった腱の動きが悪くなっていきます。動きの悪くなった腱は、膝を伸ばそうとしても簡単に動いてくれなくなり、次第に固まっていきます。
そして、膝が屈曲して動きが悪い時には、足首や股関節の動きも悪くなっています。
それぞれが、関係しあっているために、脚全体で解して動くようにすること、体重をのせて全体でつなげて筋肉を使うことを繰り返す必要があります。
膝屈曲をなおす過程と変化
〈膝屈曲をなおすための目標〉
第1目標:膝を伸ばして立つことができる。
第2目標:膝関節を、理想的な可動域で伸縮して運動できるようになる。
第3目標:理想的な可動域で、筋肉の伸縮(筋トレ)を一定期間続ける。
〈膝の状態の改善過程〉
重度:硬いコブのようになっている時 → 柔らかいコブになる
中度:柔らかいコブができている時 → コブがなくなる
軽度:コブはないけど動きが悪くなっている時 → 滑らかに動く膝になる
筋肉は、1回伸ばして立てた、歩けただけでは回復しません。体重をのせて理想的な可動域で、3カ月以上使うことができれば、屈曲して動きの悪くなった膝も変わっていきます。
この記事では、膝関節屈曲の可動域を取り戻して、膝周りの筋肉を滑らかにするためのトレーニング(あるくんボード使用)の進め方をご紹介いたします。
【脚の筋膜リリース】
⑴脚表面の筋肉を解す
筋肉の流れに沿って、ストレッチポールで全体的に、筋肉を解します。
※ストレッチポールを使うと、面で筋肉を解せるので、筋肉を傷めず、手早く簡単に行うことが可能です。腱の重なっている場所を、筋肉の流れに沿って、マッサージボールで細かくコロコロと解します。
※マッサージボールを使うと、点や線で筋肉を解せるので、凹凸のある場所を解すことが可能です。
1.2.ともに、1度にしつこく解す必要はありません。筋肉が付くのに期間が必要なので、1回に緩めすぎないようにしましょう!
⑵脚の深部筋肉を解す
バスタオルは2枚~3枚、直径10センチ程度に丸めて使用します。バスタオルの厚みは、対象者の問題の度合いによって調整します。
股関節が伸びない時は、丸めたバスタオルで股関節の下から押し上げます。1分程度仰向けでリラックスして、自重で深部の筋肉が解れてくれるのを待ちます。
骨盤前傾や骨盤後傾があると、お尻の下の腿裏の筋肉は、使えなくなって縮んでいます。
腿裏を、丸めたバスタオルで股関節の少し下の位置から押し上げます。1分程度うつ伏せでリラックスして、自重で深部の筋肉が解れてくれるのを待ちます。
膝裏を、丸めたバスタオルで膝の前側から押し上げます。1分程度うつ伏せでリラックスして、自重で深部の筋肉が解れてくれるのを待ちます。
①.脹脛の真ん中から足首にかけて、丸めたバスタオルで、脛を押し上げます。1分程度うつ伏せでリラックスして、自重で深部の筋肉が解れてくれるのを待ちます。
②.丸めたバスタオルで足首下側から押し上げます。1分程度うつ伏せでリラックスして、自重で深部の筋肉が解れてくれるのを待ちます。
足先を伸ばして3秒静止して戻す×3回繰り返します。
【脹脛→膝→腿裏までのストレッチ】
”あるくんボード”を使用して、体重をかけた状態で、脚後側をストレッチします。
”あるくんボード”の後ろ半分で、両手すりが使えるように配置します。
手すりは①の位置で持ち、”あるくんボード”に対角に足を広げて、足の向きを前に向け体を起こして立ちます。
これが、ニュートラルポジションになります。
手すりを①の位置で保ったまま、ニュートラルポジションから上半身を真っ直ぐ残すイメージで、後足を踵から下に降ろます。3秒~5秒、脹脛の伸ばされるのを確認します。
脹脛が伸びた状態のまま、手すりを②の位置に移動します。後足に、体重が移動します。3秒~5秒、膝裏の上までの筋肉が伸ばされるのを確認します。
膝の伸びた状態のまま、手すりを③の位置に移動します。後足に、さらに体重をのせます。前足の踵を浮かせて、つま先を引き寄せて骨盤を起こして立ちます。3秒~5秒、腿裏のお尻の下を使って立つのを確認します。
1.2.3.の一連の脚後側のストレッチを、2回繰り返します。足を前後入れ替えても、2回行いましょう。
※お尻の下の腿裏の筋肉を使う感覚は、筋肉が落ちている時は、すぐに感じ取れない感覚です。感覚が感じられなくても、繰り返して行う内に感覚が生まれてきます。
【足の甲→脛→股関節までのストレッチ】
体重をかけた状態で、脚前側をストレッチします。
”あるくんボード”の前側半分で、両手すりが使えるように配置します。
手すりは①の位置で持ち、”あるくんボード”に対角に足を広げて、足の向きを前に向け体を起こして立ちます。
これが、ニュートラルポジションになります。
手すりを①の位置で保ったまま、ニュートラルポジションから上半身を真っ直ぐ残すイメージで、前足全体で踏み込みます。3秒~5秒、前足で踏み込んだままにすることで足の甲から脛を伸ばして使います。
前足で踏み込んだまま、手すりを②の位置に移動します。前足に、体重をのせます。前足で真下に踏ん張る意識をすると、膝と骨盤が起こしやすくなります。3秒~5秒、前足に体重をのせて体を起こすことで股関節から腹部を伸ばして使えていることを確認します。
1.2.の一連の脚前側のストレッチを、2回繰り返します。足を前後入れ替えても、2回行いましょう。
※前傾姿勢や股関節が縮んでいる時、浮指、外反母趾、偏平足で足の踏ん張りが弱い時は、前に踏み込むことや体の前面を起こすことが苦手です。
ボードの傾斜を調節するなどして、徐々に不安感をなくして可動域を作っていきましょう。
【脚関節の筋肉バランス改善トレーニング】
脚の後側と前側の可動域を改善してからも、出来るだけ膝を伸ばして使えるように”あるくんボード”のトレーニングを繰り返して、筋肉の柔軟性を取り戻します。
”あるくんボード”の前後の運動を、手すり無しでブレなくできるのは、姿勢に問題のなく運動面運動軸の完成が近い状態です。
姿勢の維持が難しい時は、膝の筋肉の可動域を大きく使うためには、手すりにつかまって姿勢を意識しましょう。
今の膝の状態より柔らい筋肉に、そして力強くしなやかな筋肉へと、1日3分程度で十分なので、姿勢を意識して継続してください。
足腰が不安定な時には、”あるくんボード”の左右の運動も並行して行ってください。
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