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読書感想文『ヒカリノオト』川邊徹

やっぱり川邊徹さんの本が好きだな。

そんなことをまた感じた本だった。

この本ではシンガーソングライターの染谷達也の音楽に救われるたくさんの人が出てくる。

彼の曲が年齢場所問わずに色んな人に希望を与え、思い出を残してくれるのだ。

そして、彼の曲と出会った人は、彼の曲を聞くたびに、その時の思い出を思い出す。

音楽は思い出と共(友)にあり、音楽と再会するとき、思い出とも再開する。

そんなことを気づかせてくれる話だった。

偶然かな。僕はなぜか知ってた。思考の上で。

だけど、この物語を通じて、心からそれを思えるようになれた。

うれしい

読み終えて2分後なのもあるが、正直しみじみするシーンを挙げだしたらきりがない。

例えば、この物語のサビである、染谷達也(染谷海)パートの東京公演でテラに感謝を込めながら歌うシーンは感動的だった。

そのシーンで、10年前に自分が書いた歌詞にすべてが詰まっていたという話がある。

幾多の人に思い出を残した『夢の音』に、染谷達也自身が救われるのは、音楽が思い出を思い出させてくれることを一番表していて素敵だった。

特に印象に残っているシーンは4章『マホウノオト』での『未来はわからない。不安もある。だけど、悪いことばかりじゃない。スマホでは得られない、魔法のような体験がきっと待っている。なぜかそう、強く信じられた。』だ。

夕が、染谷達也が残した『夢の歌』を合唱する中で、『一人ではそれでしかない歌声が、重なることで一人ではたどり着けない世界に足を踏み入れられる』合唱に感動して、気持ちよさを覚える。

いくらスマホをスクロールしても届かない、感動的な世界を悟り、信じられる言葉に、僕が感動した。



いつのひか、また、音楽との感動の思い出と出会うために、読み返す機会があるだろうな。

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