心理学的解説【早起き無一文説】
いわゆるhow to本では『朝4時におきろ!』だの、『私は12時に寝て朝3時から勉強を開始していた』だの、宣っています。
多くの理由は朝の時間は他人に邪魔されない、集中力が高い(気がする)というものです。
彼ら”は”それで成功しています。
生物学的に見たら人間が朝日が出る前に起きる理由はないので、彼らは普通の人を超える、いわゆる『超人』だと言えます。
ですが、彼ら超人の理論は私たち『凡人』にも適応できるのでしょうか?
そもそも、彼らの理論は正しいのでしょうか?
彼らの理論は間違っています
私たちの集中しやすい時間や寝るべき時間、睡眠時間などのパターンは4つに区分することが可能であるというクロノタイプ診断というものがあります。
クロノタイプ診断では、『必要な睡眠時間』など、睡眠に関する個人の情報から、ライオン型、クマ型、オオカミ型、イルカ型に分けられます。
クマ型は必要な睡眠時間は7時間以上で夜11時に寝るべきで、、、など
クロノタイプ診断からいろいろなことがわかります。
そして、すべてのクロノタイプに共通していることがあります。
一つ目はどんなに早くても朝5時半に起きる点
二つ目は睡眠時間は6時間以上必要である点
4つのクロノタイプをベン図化したとき、4つすべてで重なっている部分は人類が必ず必要としている部分だといえそうです。
はじめのhow to本に話を戻します。
彼らの理論は『一つ目はどんなに早くても朝5時半に起きる点』も
『二つ目は睡眠時間は6時間以上必要である点』も満たしていません。
おそらく、彼らはショートスリーパーなのでしょう。
だから、我々凡人に彼らの論を適応すれば、睡眠不足になり、集中力が下がり、注意力が下がり、見た目も悪くなり、、、、痛い目を見ることになります。
ここからは実際に早起きをする生活をむりやり行った”体験談”です。
私は毎日6時に起きていました。
受験期、学校があるのにも関わらず朝8時30分、学校の始業チャイムが鳴るのと同時にベッドから出る、という生活を続けていた身からすれば、とてつもない早起きです。
毎日6時に起きることで、たしかに、朝の時間は増えました。
ですが、睡眠時間が短くなる点や、自らが朝方ではない点、からせっかく生み出した朝の時間をボーっとする頭で目的もなくSNSを見て過ごす、
日課である筋トレをしようにも、頭がボーっとするので気乗りせず、筋トレしよう!と浮足立ってから実際に行うまでに2,30分だらだらしてしまう、
なんてことも日常茶飯事でした。
問題はそれにとどまらず、ボーっとする感じは睡眠不足からきているので、日中も付きまといます。
1日中、物事に集中できない状態だったのです。
つまり、私の場合、朝早く起きることで、睡眠時間を減らしてしまい、意志力の回復が十分にできていない状態に自分をしていたのです。
ちなみに、この生活を1か月続けましたが、私は”超人”にはなれず、早起きにも慣れませんでした。
『早起きは三文の得』って言うけど私にとっては『早起きは無一文』でしかありませんでした。
心理学的解説
はじめに朝の早起きの推奨者としてhow to本を挙げました。
そして、彼らの理論が間違っている理由をクロノタイプ理論と実体験から説明しました。
では、そもそもなんで私たちはhow to本を信じて時に騙されてしまうのでしょうか。
how to本にはある心理バイアスが関わります。
それは『権威効果』です。
権威効果とは『私たちは自分よりすごい人や立場がある人の意見に頭ごなしに従ってしまう』という現象です。how to本を書く人は成功者が多くその”成功”が”権威”となります。そして、how to本の内容は『実験に基づく実証性があるものでなければならない』なんて法律はないので、何でもかけてしまいます。
正しくない彼らの意見が”成功”という彼らの”権威”により信用できるものにみえてしまうのです。
記事は以上です
ここまで読んでいただきありがとうございます。
では、また。
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