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アンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言・溶ける魚」を考える

(覚書)アンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言・溶ける魚」を考える。
アンドレ・ブルトン(André Breton/Andre Breton, 1896-1966/フランスの詩人・文学者・シュルレアリスムの展開)

「シュルレアリスム宣言・溶ける魚」(Manifeste du surréalisme)-アンドレ・ブルドン 1924年刊
(解釈と移行)史実から、それまでのダダイスムと決別した、そして、「シュルレアリスム宣言」を行った。
そこには、
1)フロイトの影響下による夢・無意識下の重要性
2)シュルレアリスムの定義化、生は別のところにある・・
3)オートマティスム(自動記述-自動書記/予めの用意なく/ただ、編集はされている)によって書かれた文章「溶ける魚」
4)シュルレアリスム運動自体は、この宣言を運動の理論的支柱にして当時の芸術関係者から注目を浴び、大きな影響を与える
5)その一方、共産主義への接近や、著者がワンマンに続けた結果、創設メンバーのほとんどが離れていった。
それでも、この書に込められている、「芸術に対する情熱や・新しさへの挑戦に挑む気概が伝わる。
つなぎ合わされた文字(記号)自体には意味はない、ただ、生々しく挑戦的な反ユートピア的なテクストだろう。

(追記)
・少し付け加えると、序文として、草しながら、シュルレアリスムを定義している。その「定義」を含む、この序文は、すでに序文ではなく「宣言」だろう。それは、理論展開の前に、宣言を行う、そういった流れだ。
・「溶ける魚」と言う題名の由来は?p240
「ひとつの金魚鉢が、私の頭の中をめぐっていて、その鉢には悲しいことに、溶けない魚しかいないのだ。溶ける魚、これについて考えたところ、少しばかり私自身に似ているのだ。笑う事、非難することしかもとめない、私の生来の厳格さに、これは少しばかり通じている。」ブルトンの手帳(1924.3-4)のメモに、このフレーズがある。

(註)オートマティスム(自動記述-自動書記)は、あらかじめ何も予定・予期せず、先入観を捨て去り文章を書き付ける文学の表現方法の一つで、シュルレアリスム宣言の中に示されているシュルレアリスムの定義に即したものだ。
繰り返すが、「磁場」は、アンドレ・ブルトンは、フィリップ・スーポー(Philippe Soupault,1897-1990/仏-詩人・小説家)との共著による、自動記述を重視した方法によった文章を集成した、最初の「テクスト・シュルレアリスト」と言えるかも知れない。

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アンドレ・ブルトンとシュルレアリスムとアール・ブリュット(アウトサイダーアート)


アンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言」とは(アール・ブリュット前夜)
そして、アンドレ・ブルトンの「ナジャ」1928年刊を考えるが、この後に続きます。

オートマティスムから、シュルレアリスムの流れ、そして、その流れは、ジャン・デュビュッフェに至り、アールブリュットの語源とそのロジックの構成に至る予定です。それらは、「イメージと文化」というキーワードのもとのコラムとなります。また、間には、際立つ、アウトサイダー作家もコラムにして参ります。

関連項目-The Lovers II, 1928 by Rene Magritte


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