John Howard Lawson「映画芸術論」に観るもの
ジョン・ハワード・ローソン(または、ロースン)- (John Howard Lawson、1894-1977)作家・脚本家 アメリカの作家であり、共産党アメリカのハリウッド部長でもあった。
その頃、「封鎖線 - Blockade」(1938)等の幾つかの政治的な映画を製作した。 そのため、1950年代には、ブラックリストに載せられた。 また、演劇の脚本も書いている。 ハリウッドのスタジオにブラックリストに載ったロースンは、 メキシコに移り、ドラマや映画製作のマルクス主義の解釈を書き始めた。反アパルトヘイトの映画等々。 そして、スタンフォード大学等でも教鞭をとった。 この時代は、インテリジェンス=共産主義という構造もあった時代でもある。
このローソンの映画芸術論の中では、様々な映画を論評されている。 ただ、この書籍は、今では、もう、古い部類に入るのだろう、しかし、確かに左寄りで書かれているだが、、この映画論評の視点は、今も通じるものがある。
「映画芸術論」J.H.ロースン著 岩崎昶 訳
(註)この書籍ではロースン著となっているが発音上のこと・・
序
ソビエト映画作家協会
ならびにそのメンバーにこの書を捧げる
彼らの誇り高き伝統とその現在の達成とは
この書の執筆にあたって常に私を鼓舞させてくれた
第1部 無声映画
第2部 音の世界
第3部 言語
第4部 理論
第5部 構成
今後の映像制作者には、ベラ・バラージュの書籍と共に、映画の理論構成には必読だ。
(註)映像制作者は、その映像でセオリーを展開する。
昨今の日本の映画監督のように、例えば、第71回カンヌ映画祭のパルム・ドール賞を取った後、自身がその政治的思想を語るのではなく、受け手の多様な解釈で良い、そのための手段が映画であるのだから・・・
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