作家ゾンネンシュターン:何が本当なのか(アウトサイダー・アート)
フリードリヒ・シュレーダー・ゾンネンシュターン(Friedrich Schröder-Sonnenstern,1892-1982/リトアニア・ドイツ):画家
1892年、ティルジット(東プロイセン/リトアニア)生まれ。
色鉛筆等でシュルレアリスム的な絵を描いたアウトサイダー・アートの作家。
「ゾンネンシュターン」は、ドイツ語の「太陽(Sonne)」と「星(Stern)」からなり、自らを「月の精の画家」と称していた。
(c)Friedrich Schröder-Sonnenstern
郵便配達員の父と母(メンタルの病での死去)の間の13人兄弟の中に生まれた。子供の頃から、その行動が問題で、感化院への入出を繰り返す。美術学校にも入学するも退学処分となる。そして、父の影響もあり、その若い時代から、飲酒の中毒だ。
1910年には、窃盗、警察への威嚇で逮捕され、精神病院に入所する。
1915年、第一次大戦時に兵役に着くが、自ら精神錯乱者と軍医に訴え、診断のうえ除隊処分となり精神病院に入院。脱走を試みるも、終身拘束となる、しかし、後に恩赦で退院した。
その後も、最初に、密売、詐欺、、そして、占星術師(彼のそれは怪しいものだった)と磁気治療師、透視術、新興宗教(宗教は自由だがこれは常識を欠くと言われる)、違法医療行為、薬剤法違反、医薬品偽造・・・経歴、病歴がある、収監後、精神病院への強制入院を繰り返す。
57歳の時、足が不自由になり、精神病院の勧めで、絵を描き始めた。
それは、寓話生に満ちた、祝賀祭等々だ。
それが、アンドレ・ブルトン(André Breton, 1896-1966/仏-詩人、文学者、評論、シュルレアリスム宣言)にその絵画が、目に止まる。
1959年、「国際シュールリアリスム展」で、それは絶賛された、それ以降、著名な1人となるのだが・・本人は望んでいたようには思い得ない節もある。
1982年、ベルリンにて没する。
Fig.Friedrich Schröder-Sonnenstern
いずれにしても、じゅうぶん、その作品からは、アウトサイダー・アートに入る画業だろう。
(追記)わかり易く言うと「ペテン師である?が故に」、ゾンネンシュターンのファンも多いと言われる。
嘘つきなところが、逆説的に信じられる、そこにあるのは、皮肉めいた具合な様相だ。
(今後のお知らせ)
このコンテスト #2020年秋の美術・芸術 は、コンテストの形式として、3名の入選はございますが、ある意味、ドクメンタ(カッセル/ドイツ-一人のディレクターによるキュレーション)の展示会ように賞はございません。そして、主催者は、多くの企画をされている秋氏のデレクションと、私(artoday)のコメント(評)で構成されております。
それは、「そもそも美術エッセイは発表の場すらない」という視点や、小生(artoday)の、もっと、身近に気軽に、美術、芸術の裾野の広がりを願っての事でもございます。この間は、私のアート系コラムをランダムに、連載致しますが、入稿があり次第、応募作品にシフト致します。
どうぞ、気軽に日常のことで、思いつかれた事を応募なさって下さいませ。(註) #2020年秋の美術・芸術 は全角ですので、よろしくお願い致します。
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