写真家Ralph Steiner -クローズアップを極める
ラルフ・スタイナー(Ralph Steiner, 1899 -1986 US)
アメリカの写真家。著名な広告写真家であり、その作品は、MoMAにも多く収蔵されている。
写真家クラレンス・H・ホワイトのスクールで写真を学び、広告写真の世界で活躍した。
いわゆるストレートフォトグラフィ(あるがままのシャープな視点)でのクローズアップ等の撮影が著名である。
新即物主義(ノイエザッハリヒカイト)的な作品もあるが、一元的にラルフ・スタイナーはそうであったとも言えないだろう、それは、ユーモアを交えた作品も多々あるからだ。ラルフ・スタイナーの時代は、バウハウス等、工業デザインも盛んな試行錯誤の時代だ、その中に於いて独自の視点で活躍した。
FSAプロジェクトでのドキュメンター映画製作にも関わった。これは、ニューディール政策による世界恐慌からの復興を目指す農民の記録映画だった。日本国内では、ラルフ・スタイナーの資料は少ないが、アメリカ合衆国での写真論を語る上で外せない位置づけにいる大御所だ。
リゼット・モデル等の写真家の発掘もしている。また、それが故に、リゼット・モデルに大きな影響を与えた。
(c)Ralph Steiner