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リチャード・プリンス:Untitled (Cowboy)シリーズ

リチャード・プリンス:Untitled (Cowboy)シリーズ


Untitled (Cowboy)

Untitled (Cowboy) 1989

Untitled (Cowboy)
Richard Prince American
1989年
発色現像方式印画  127 x 177.8 cm

Untitled (カウボーイ)は・・・

Untitled (カウボーイ)は、アメリカを象徴するカウボーイ文化の創造的破壊を常に模索した写真家の傑作と言える。カウボーイのイメージは、古くは最初の西部開拓者から、最近では、作品制作当時、まさに任期満了を迎えていたロナルド・レーガン大統領にいたるまで、アメリカ人の心に浸透していたイメージだろう。リチャード・プリンスの作品は、神話(カウボーイ)の複製(広告)の複製(写真)であり、アメリカ社会が、常に実体験よりもイメージに惹き付けられる。

「本物とほとんど変わらないが本物ではないものに魅力を感じることに対する痛烈な批判」-Richard Prince

-Richard Prince

TIMEから

無題(カウボーイ):リチャード・プリンスの写真盗用の裏側 100 枚の写真 -  TIME(アメリカのニュース雑誌)
リチャード・プリンスは、アプロプリエーションのアーティストである。
「アプロプリエーション」は、既存の素材を意図的に取り込んで自らのアート作品として使用する手法を指す。
この手法が注目を集めたのは1970年代後半であり、プリンスの有名な作品として、マールボロの広告を再撮影(リフォトグラフ)した「Untitled (Cowboy)」シリーズだ。

マールボロの広告  

リチャード・プリンス(Richard Prince)

Richard Prince

リチャード・プリンス(Richard Prince,1949- /アメリカ・ニューヨークの画家、写真家)
1970年代半ば、プリンスは、アプロプリエーションにて、絵や絵画的なコラージュを制作したが、それ以降は、それらの作品を否定している。

その著作権侵害訴訟も多いが・・・それは、アプロプリエーション・アート(盗用・流用)への視点が異なるのだろう。
1977年から、プリンスはニューヨークタイムズに掲載された4枚の写真を撮影した。そして、この再撮影のプロセスは1983年まで続いた。

(註)アプロプリエーション(リフォトグラフィー)は、盗用(流用)に焦点を当てている。それは、既存の物やイメージをほとんどまたは全く改変せずに使用することだ。そして、文脈を書き換え、再発表する方法論だ。(註)ピクチャーズ・ジェネレーション(The Pictures Generation)

リチャード・プリンスのアートワーク

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