Chris Burdenと危険なアート
Chris Burdenのアート
クリス・バーデン(クリストファー・リー・バーデン/Chris Burden,1946-2015/アメリカのアーティスト- パフォーマンス、彫刻、インスタレーションアート)
クリストファー・リー・バーデンの本質は、*コンセプチュアルアーティストだ。
(註)*コンセプチュアルアート(Conceptual art/概念芸術):アイデアやコンセプトを作品の中心的な構成要素とする動向・運動。ミニマルアートの延長上にあり、構想や考えだけでも芸術とみなすと言うロジックだ。
なぜ、アートを追求するのか?
1946年、クリス・バーデンはボストンで生まれた。
12歳のとき、エルバ島(イタリア)でのスクーター事故で重傷を負った後、バーデンは左足に麻酔で緊急手術を受けた。
その後の長いリハビリに、彼は視覚芸術、特に写真に深く興味を持つようになる。
ポモナカレッジ(Pomona College/カリフォルニア)で視覚芸術、物理学、建築のBA。その後、1969年から1971年までカリフォルニア大学アーバイン校でMFA。
パフォーマンス・アート - Chris Burden
その後、多くのパフォーマンス・アートを行っている。
ただ、その芸術的表現として、一連の物議を醸し出した。
・5日間ロッカーに閉じ込められた。それが修士論文だ。-1971
Shoot
・Shoot:.22ロングライフル弾ライフルで約16フィート(5 m)の距離から助手によって、自身の左腕を撃たれる - パフォーマンス。1971
Deadman
・Deadman(デッドマン-1972)、バーデンはキャンバスシートと発煙等の燃えた道路で覆われた地面に横たわり、観客は、彼が死んだと見なして救急隊を呼んだ。-1970年代(その行為は、逮捕につながった)
Deadman
TV hijacking
・TVハイジャック(1972):自分のカメラクルーを連れてきたテレビの生放送のインタビュー中に、彼はインタビュアーのフィリス・ラッジャンズをナイフポイントで保持し、そのTVステーションが生放送を停止した場合、彼女を殺すと脅した。
TV hijacking
(註)2015年の事件について尋ねられたとき、フィリス・ラッジャンズは、次のように述べている。この負担は「優しい心意気」であり、それが芸術作品であることを知っていて、事件が彼らの既存の友情を損なうことはなかったと語った。
ボーイング747旅客機にピストルショット
・ボーイング747旅客機に直接ピストルショットを数発発射する。1973
Pistol shot on a Boeing 747 airliner
Fire Roll
・Fire Roll、彼はズボンに火をつけ、それを転がして消火した。1973
Fire Roll
Trans-Fixed
・Trans-Fixedは、1974年、カリフォルニア州ベニスのスピードウェイアベニューで開催された。
インスタレーション
1970年代の終わりには、作品は、広大に設計された彫刻のインスタレーションに変わった。
それまでに、50回以上のパフォーマンスを行なっている。
そのインスタレーションの多くは、学際的であり、アートと工学と技術のコンテンツだ。
1975年に、完全に機能するB-Carを作成した。これは、「"able to travel 100 miles per hour and achieve 100 miles per gallon" 」(時速100マイルで走行し、100マイル/galを達成できる)(160 km / h and 43km / L)と説明した軽量の四輪車だ。
(註)1マイル=1.60934km / 1ガロン(gallon)=(米)3.785リットル/(英)4.546リットル
B-Car
1978年には、彼はカリフォルニア大学ロサンゼルス校の教授に就任する。ただ、パフォーマンス作品の大学の誤った取り扱いについての論争のために2005年に辞任。
1979年、バーデンはロザムンドフェルセンギャラリー(Rosamund Pike Gallery)で、注目すべきBig wheel 展を最初に展示した。その後、2009年にロサンゼルス現代美術館で展示。
彫刻
クリス・バーデンの後期の彫刻の多くは、多くの小さなパーツからなる複雑なインスタレーションと構造だ。
2001年にイスタンブールビエンナーレで最初に発表されたNomadic Folly(2001)は、トルコのヒノキで作られた大きな木製デッキと4つの巨大な傘で構成されている。観る側は、このテントのような構造でリラックスして、豪華な手作りのカーペットや、編みこみのロープ、吊り下げられたガラスと金属のランプ、きらめく糸と伝統的なパターンで刺繍された結婚式の生地で、気持ちがいっぱいになるだろう。
Nomadic Folly
2008年、Urban Light:これは、かつてロサンゼルス周辺にあった202個の見つかったアンティークの街路灯からなる彫刻作品です。彼はアーバンライトを設置した請負業者、アンナジャスティスからライトを購入した。作品はロサンゼルスカウンティ美術館の外で展示されており、太陽電池式のライトは夕暮れ時に照らされる。
Urban Light
業績 - Chris Burden
実に多くのミュージアムで展示されており、その業績は、2000年代になって、認知されるようになる。
当初は少し危ないアートから、コンセプチュアルアートの第一人者であることは確かだろう・・
デヴィッド・ボウイはクリス・バーデンの影響を受けており、そのTrans-Fixedにも、触発されている。
次回は、そのTrans-Fixedに、もう少し触れて参ります。