写真家リチャード・アヴェドン- 時代の先端を斬新に切り取る
リチャード・アヴェドン(Richard Avedon 1923- 2004 NY)
写真家・編集者として斬新な存在として著名だ。
コロンビア大学(中退)で哲学を学ぶ、
1942-1944年、軍役当時は報道写真にも携わるが、除隊後は、ファッション写真の世界で活躍した。
ファッション雑誌”ハーパース・バザー”のアートディレクターであったアレクセイ・ブロドヴィッチに認められて、また、ニュースクール大学(現)のデザイン研究所でブロドヴィッチに写真を学んだ。そして、ヴォーグ 、LIFE等でも活躍した。
1947年、パリ・コレクション(オートクチュール・コレクション)において、クリスチャン・ディオールのいわゆる「ニュールック」といわれる写真(斬新なパリの街とモデルの動き)を撮影し、”ハーパース・バザー”1947年10月号に掲載した評判となる。
このニュールックは、説明するよりも、まず、斬新なその写真をご覧いただきたい。
1949年”シアター・アーツ”(Theater Arts )誌の編集者とフォトグラファーとなり、舞台芸術を重きを置いたジャーナリズムの分野にも幅を広げた。
1963年頃からは、ベトナム戦争、その後は、ベルリンの壁の崩壊などのジャーナリストとしての撮影も続けた。
1966年、ハーパース・バザーのスタッフ・フォトグラファーから、ヴォーグのスタッフ・フォトグラファーに移る。
1967年、ツイッギー(イギリス人モデル)を撮影した写真は、モッズのイメージリーダーとなり、ツイッギーの位置づけ(映画・音楽)を確立したといわれる。
1978年、メトロポリタン美術館でリチャード・アヴェドンの回顧展が開催された。
1992年にはニューヨーカ誌にも契約し作品を発表した。そして・・・
2004年、テキサス州で、ニューヨーカー誌の取材中に倒れ死去した。その取材は2004年アメリカ大統領選挙「民主主義について」のプロジェクトだった。
常に時代の先端と走った斬新な写真家・編集者であるというより、今でいうコンセプターだった。
(c)Richard Avedon