【実話小説】まだ、やり直せるはず【第一話】
荒れていた子供時代と診断
はじめに
こんにちは、あ〜とです。
以前書いたものだと、かなり雑だな、伝えたいことが伝わらないな。そう思い、書き直しました。
今回は、僕の子供時代から始まり、診断を受けて現在に至るまでの経験をシェアしていきます。
子供時代は何かと荒れていて、他の子供たちとは違う自分を強く意識しながら過ごしました。
今回、これをシェアしようと思ったのは、同じように感じている人たちや、その家族、友人に少しでも希望や理解のきっかけを提供できればという思いからです。
誰にでも悩みや苦しみがありますが、それをどのように乗り越えるかが重要です。
僕自身、多くの困難を経験してきましたが、それが今の自分を形成していると思っています。
この第1話では、特に小学校低学年から診断を受けるまでの出来事を中心に振り返り、どのように成長してきたのかをお話しします。
小学校低学年の頃: 「じっとしていられない日々」
小学校に入学した頃、僕は周りの子供たちとは明らかに違っていました。教室の中ではとにかくじっとしていられず、常に何かをいじっていたり、立ち上がってしまったりしていました。
先生が話していることが耳に入ってこず、気がつくと窓の外を見ていたり、机の中をいじっていました。授業が進んでいるのに、僕だけがその流れに乗れていない…そんな感覚が常にありました。
友達ともよくケンカをしました。
少しのことでイライラしてしまい、すぐに手が出ることが多かったんです。クラスメイトはそんな僕を避けるようになり、次第に孤立していきました。
どうして自分だけがこうなのか?という疑問が常に頭の中にありましたが、誰にもその気持ちを打ち明けることができませんでした。
ランドセルの中を確認すると、忘れ物が多いことにも気がつきました。先生からは何度も「もう少しちゃんと準備をして学校に来なさい」と注意されましたが、それができない自分に苛立ちを感じていました。家に帰れば親にも叱られ、「どうして他の子と同じようにできないのか?」と責められることもありました。
自分でもそれができない理由がわからず、ただただ辛かったんです。
ADHDとアスペルガー症候群の診断
ある日、母親が「病院に行ってみよう」と言い出しました。まだ幼かった僕は、病院という場所がどこか恐ろしい場所に感じられました。
なぜ病院に行かなければならないのか、その理由もよく分からず、ただ母親について行ったんです。診断結果が出た時、医師は「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」と「アスペルガー症候群」と説明してくれました。
その言葉の意味をその時の僕は理解できませんでした。ただ、親の表情を見て「これは何か重大なことなんだ」と感じたんです。
「自分は他の子とは違う」ということが、はっきりと示された瞬間でした。それまで感じていた漠然とした違和感が、この診断結果によって具体的な形を持ったのです。
診断結果を聞いた親は、どこか安心したようにも見えました。僕が単なる「悪い子供」ではなく、医学的な理由があると分かったからだと思います。
でも、僕自身はその時、心の中で「これからどうなるんだろう」という不安が渦巻いていました。
コンサータとの出会いと変化
小学校中学年に上がる頃、医師から「コンサータ」という薬が処方されました。親は僕に薬を飲ませることに躊躇しているようにも見えましたが、僕が少しでも落ち着けるならという思いで、薬の服用を始めました。
コンサータを飲み始めると、これまで感じていた体の中のエネルギーが少しずつ鎮まっていくのが分かりました。今まで授業中にじっとしていられなかった自分が、突然普通に座って授業を受けられるようになったんです。
先生たちからの評価も変わり、クラスメイトからも「最近、落ち着いてるね」と言われることが増えました。自分が「普通」になったんだと思い、少しほっとしたのを覚えています。
しかし、同時に心の中では「本当にこれが自分なのか?」という疑問も生まれていました。薬を飲まなければ、また以前の自分に戻ってしまうんじゃないか…そんな不安が常に付きまとっていたんです。
周りの子たちは自然にできることが、僕には薬がなければできない。そのことが僕の中で孤独感を強めていきました。
中学校: 「いじめと孤独」
中学校に進むと、新たな困難が待ち受けていました。それは「いじめ」です。授業中に発言するたびに笑われたり、休み時間には無視されたりするようになりました。
友達だと思っていた人たちも、次第に僕から離れていきました。教室に入るたびに「自分の居場所がない」と感じるようになり、学校に行くこと自体が怖くなっていったんです。
特に辛かったのは、それを誰にも相談できなかったことです。プライドが邪魔をして、「助けて」と言えなかった。
親にすら、その苦しさを打ち明けることができませんでした。「自分が弱いから、いじめられているんだ」と思い込んでしまい、どんどん自分の心を閉ざしていきました。毎日がただ耐えるだけの日々でした。
学校に行くたびに心が折れそうになり、家に帰るとどっと疲れが押し寄せてきました。それでも、何とか学校には通い続けました。
「いつかこの状況が良くなるかもしれない」と淡い希望を抱きながら。
まとめ: 「これが僕の始まり」
こうして、僕の子供時代は荒れたまま終わりを迎えました。
診断を受け、薬を飲み、いじめを経験しながら、何とか日々を乗り越えてきました。
当時はただ苦しみしか感じていませんでしたが、今振り返ると、その経験が今の自分を強くしてくれたのだと思います。
もしこの時期の出来事がなければ、今の僕はここにいなかったかもしれません。
次回は、この中学時代からさらに成長し、新たな挑戦と挫折を経験する話を書いていきます。
僕が高校時代にどう変わり、どんなことに挑戦していったのか、ぜひお楽しみに。
次回予告: 「中学で感じた孤独と気づき」