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思想・哲学・文学・芸術の会に所属するメンバーが書いた記事を“集めた”マガジンです。それぞれの記事の責任の所在については、各記事の著者にあります。
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記事一覧

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ほんのひきだしCPで買った全ての本

胡散
1か月前
5

三幕構成で小説を読み解く

アドベントカレンダーこの記事は「思想・哲学・文学・芸術の会」の2024年のアドベントカレンダ…

リクトー
1か月前
11

2024年の短歌・俳句まとめと広津和郎の文

 師走ってほんとにえぐい。始末をつけられないほど眠い。いかつめに韻が入れ食い。  今年が…

胡散
2か月前
6

『失われたものたちの本』を読む

ジョン・コナリーの『失われたものたちの本』という小説を読んだ。面白かった。僕はかなり感動…

リクトー
6か月前
2

『ドン・キホーテ』を読む

『ドン・キホーテ』の再読を完了させたので、それについて書く。 この小説を読む上で注意すべ…

リクトー
7か月前
5

『ダブリナーズ』を読む

思想・哲学・文学・芸術の会 Advent Calendar 2023本稿は見出しのアドベント・カレンダーの12/…

リクトー
1年前
9

ほんのひきだしCP・リザルトの本とF・フィッツジェラルドの本

その心はオレこそが本のグレート・ギャツビーでしょう!!!!!!!!!!!!!!!!!  リザルトの話に入る前にスコットの話をしようと思います。  とはいえF・スコット・フィッツジェラルドについて知っていることは本当に少なく、その中でも知っているのは誕生日や没日、そして代表作の『グレート・ギャツビー』程度のもの。ご本人自体がイケイケのイケメンで生き様の盛衰がまさにジェイ・ギャツビーと重なって血肉たらしめる作品になったということや、直近で映画化された主人公の俳優はレオナルド・ディ

師走と黄衣の王

 まさか前回のnoteから一年経とうとしているとはね……。流石の私も何かしらの後方で腕を組ん…

胡散
1年前
4

LGBTに理解がある人に投票したい、という20代に極左が語ったこと

「政治について教えてほしい」と、ある20代の知り合いに相談された。聞くとその人はLGBTや同性…

『フランケンシュタイン』を読む

光文社古典新訳文庫でシェリーの『フランケンシュタイン』を読んだ。とても面白かった。そこで…

リクトー
1年前
5

「自己啓発」観(非学問的走り書き)

自己啓発、とは一体何なのか。その言葉の語感からして、本来的にその意味は「自己を啓蒙する」…

仏教経典『ダンマパダ』をテキストマイニングしてみた

はじめに本記事は思想・哲学・文学・芸術の会のアドベントカレンダー2022用に作成しました。 …

ウボンヌ
2年前
6

音楽は少しずつ静かになっている―音圧戦争の後にASMRが再発見したノイズの“親密性”

音楽は年々静かになりつつある。1960年から2021年までのビルボードチャートを調査した研究によ…

村野四郎の詩をよむ

我々のこころの中にはじつにさまざまな記憶が散らばっている。嬉しかったことや悲しかったことだけでなく、つまらぬことまで脳は憶えている。たとえば、猛スピードで走る車が目の前をよぎっていったときの印象だけではない。車がすっかり消え去ったあとの平穏な道の様子まで脳はしっかり憶えているものだ。人に話すとしたらその出来事は「車がよぎった」ということになるであろう。そして「車が去ったあと」のことは語られず、頭の片隅にほうっておかれてしまう。 村野四郎はそのような放置された無をひろいあげ、