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本棚:『翻訳ガール』
「〇〇ガール」というタイトルのお仕事小説はどうも気になってしまいます。正しくは、女性が主人公というのにはこだわりはなく、お仕事小説が全般的に好きなのですが。
『翻訳会社「タナカ家」の災難』の続編になるのだと思うのですが、そうとは知らずに読み始めましたが、本書のみでも楽しめました。著者自身、翻訳会社で働いているそうですが、翻訳が違うだけで作品の雰囲気も変わるんだろうなぁ。
中学ぐらいまでの将来の夢が小説家でして、でも、自分には物語を生み出す才能はないわ…と気付き、でも、世の中に物語を届ける仕事に携わりたいと思い、次に考えたのが翻訳家。こちらもすぐに無理だなと思いましたが…。なにせ、たまに英語を使わなければならない場面は大変で、なんとか避けられないものかと思っているような輩ですので。
カタカナの名前がどうも覚えられなくて、海外の小説を読むことは稀ですが、わざわざ翻訳してでも読んで欲しい本なんだと思うので、翻訳本は良質なものが多いのだと思います。なので、たまには翻訳本のビジネス書を…と思うのですが、ついつい読みやすい日本の小説ばかり読んでいます。そして、小説はストーリーだけでなく、言葉遣いとか表現の仕方をふくめて、この作品が好きだなとか思ったりするので、その微妙なニュアンスを汲み取る翻訳家って改めてすごいなと思います。