ビジネスモデルとデータの関連性についての考察
今回は小難しいデータとビジネスモデルの話でこの観点を知ると会社のデータに関する見方や重要性の観点が変わる。
そして、この分野は当たり前だが深い。ビジネスモデルと保持するデータは密接にかかわる。
会社が存在する以上そのビジネスモデルによって様々なデータの持ち方があります。一つとして同じものはない。
データの重要性の根幹がビジネスモデルという視点に立ってデータを見ることだ。
例えばECだと、店舗が独自でやっているBtoCのオンラインストアや某大手ショッピングモールと店舗とユーザーというBtoBtoCでも全く異なる。
購入データや商品マスタなどの基本的な部分に大きな差は無いが、モール型ビジネスの場合店舗独自のオンラインストアとは異なり、通常の会員マスタのほかに、店舗用のマスタ関連のデータが必須になる。
他にも単独のオンラインストアは在庫関連のデータが必要なのに対して、楽天等のモール型の場合、在庫は店舗持ちであるため、持つ必要がない。
この様にデータは様々であり、データを理解するにはビジネスモデルや実際の業務について把握することが必須となってくる。
現在は広告代理店勤務のため、色々なビジネスモデルのクライアントとの接点がある。
よってビジネスの目的を達成するうえで足りないデータや計測などは、ビジネスモデルによってその設計を都度変えてコンサルティングしている。
ビジネスモデルとデータの関連性が分かると、事業の目的を達成するために足りないデータがあるという観点が生まれる。
2、データの限界は事業の限界
上記と関わるのだが、会社が何ができるか・そして可視化可能な情報は全て計測して持っているデータに依存する。
つまり会社のデータを知っているそして使えるということは
会社がここまでできるという【境界線を知ること】に他ならない。
もう少し分かりやすく具体的に例えばECの場合おすすめの商品とかレコメンドの様なシステム作ろうと思ってたら、それってユーザーの検索データとか購入データとか必要だ。
それがそもそもデータとして計測されて溜まっていなければ使えないし、作ることもできない。
よって、データで計測していないことはサービス上決してできないのです。これはまさに保持しているデータが会社のできる範囲の境界線を作るということだ。
もちろんMAとかのツールで補える部分もあるが、それも結局MAツールの計測ありきなので初期設定が必ず必要だ。
機械学習とかで今あるデータから未来予測ができるとかもあるが、それも前提としてはデータが必須だ。
そう。絶対前提があるのだ。
なろう小説の主人公みたいにいきなり極大魔法をぶっ放すことはできない。
当たり前の様でこれが皆分かっていない。
それはともあれわからない人たちは上記の導入部分や過程を無視して、「え?そんなのあのツール入れたら簡単でしょ」とか言ってくるので笑顔で説明してあげて欲しい。
無いものは無いのだ。AIが勝手にユーザーが欲しいものをレコメンドしてCVRが90%になるようなチートなツールが出てきたら謝るがそんなものは無い。
だから会社にとって新しい何かを実施したいとき、全てはデータという理屈とそれを計測することから始めなければならないということを改めて意識してほしい。