ファイナンシャルプランナー×中小企業診断士の家計簿 9【家計やりくり①】家賃は交渉可能!?
この記事から、具体的な家計のやりくりについて書いていきますね。
家計簿8で、自身の家計について、把握できたでしょうか。世の中の平均と比べて、うちは、水道光熱費が高いな~とか、おもったよりみんなレジャー費つかってるなとか、みんな家持ってるの?とか・・・
いろいろな観点で評価できたと思います。
また、シミュレーションを使うことで、
「老後2,000万っていうけど、もっとひつようだな」
「老後の収入が年金だけでは不安すぎる」
「子供の教育費やばいな」
とか、見えてくることがあると思います。
では、ここからは、やりたいことをやっていくための具体的な施策として、何をやればいいか、書いていきたいと思います。
やりたいことをやるために
やりたいことは最初に設定してねってことを言いましたが、やりたいことは変化していくので、その都度、ざっくりいくらくらいかかるかも連動させて見直してください!
シミュレーションファイル上の、”やりたいこと”欄に数字を入れれば、それがいまの家計状況で成り立つかどうかもわかるようになっています。
さてさて、やりたいことの具体例として、
"月1回、ミシュラン店に行きたいから、月5万円つくる"
ってことでした。
収入にもよりますが、月5万円を捻出し、それを継続することは、なかなかに厳しいですね。
ただ、考え方によっては、可能かもしれません。プロセスをおって、策を考えていきましょう!
といっても、大きく2つしかないんです。方法は。
そう、出費を抑えること、収入を増やすこと、の2点です。
言葉でいってしまうと簡単ですが、中身はすごーくいっぱいあります。
もちろんすべての策を試すことはできないので、自分にあったことをコツコツとやっていく必要があります。
この家計のやりくり編では、出費を減らす策と、収入を増やす策をできるだけ、具体的に、そして、数多く紹介していこうと思います。
自分ならできそうだとか、これなら無難だな、っていう策があれば、ぜひやってみてください!
無理にやることはないので、そこは注意です!
自分がやっていることでないと紹介できませんが、自分がやっていないことは、注記したうえで紹介しますね。
では、まず、一つ基本からいきましょう。
出費を減らす策 家賃
出費を減らすってことを考えるときに、まずセオリーは、額の大きいものから、になります。
一般的に、額が大きいとされるのは、家賃ですよね。(賃貸に住んでいるという前提で書きますね。家の購入については、また別の機会に。)
手取り収入の1/3までが目安と言われていますが、いわゆるレンタルなのに、そんなに持ってく?って思った方がいいです。
やりたいこと=いいところに住んで優雅に暮らす
っていうのなら、やりたいことをやるための家計ですから、まったく問題ないです。
ただ、少し高いかもって思われるかたは、削りましょう。
なかなか削りにくいのもわかりますよ、オーナーに言いづらいし、引っ越すとなっても一度住んでしまえば動くのも面倒だし、住所変更とか、子供の転向とか、いろいろあるし・・・
では、いまの住まいのまま家賃をさげてみましょう。
オーナーとの関係が・・・とか言ってるひとにかぎって、ほとんど大家との関係性築けてなかったりしますが、もちろんそんな荒いことはしません。
理論的に話してみることが前提です。
例えば、今の住まいにすんで、6年がたつ場合としましょう。
何も言わなければ、そのままの家賃で更新になるでしょう。そこで、ちょっとがんばってみましょう。
まず、これを調べる、整理しておきましょう。
◇周囲の相場(同様な築年数・間取りと家賃)
◇更新料の比較
◇共用部の状況(植栽とか、外壁とか、オートロックが最新とか)
◇オーナーの対応・サービス
これらを整理したうえで、交渉に臨むのですが、基本的に、建物は劣化します。その劣化に応じて、価値がさがっていきます。減価償却という考え方で、年々価値はさがっていくのです。
そもそも論として、価値はさがっても、賃料が変わらないっていうのもおかしな話です。
その一般的な考え方から、前述した部分で、いまの住まいに非があれば、とても交渉しやすくなるのです。なんかあらさがしみたいですが、ふつうの考え方です。
一方、オーナーの視点にたってみると、オーナーは、最初に大きな投資をしています。その金額を回収し、利益を得ようとしています。
その利益の根源が、居住者からもらう家賃に他なりません。そして、もらう予定としている家賃に、リスクを考慮しているのが通常です。
年々、家賃を下げていくことを計算にいれて、それでも利益を得るように計算しているってことですね。
もちろん、家賃が下がらないよう、オーナーとしては努力をして、居住者には長く住んでもらいたいわけです。なので、劣化の整備や、植栽など気持ちよく住んでもらおうと努力しているのです。
こんなオーナーが普通のオーナーですね。
では、どのように交渉すべきか。
家賃交渉術
オーナーとの関係も壊さないように、お互い納得する形でっていう前提で、このようにすれば、スムーズにいくでしょう。
①今住んでいるすまいが気に入っている
②オーナーの普段の管理で、ここが気に入らない、直してほしい
③周囲物件とこんなに差がある
④もう何年も住んでいて周囲相場くらいの〇〇円下げてもらえないか
⑤④の理由:例えば子供の教育で・・みたいな。
オーナーの管理不備ありor周囲物件との差がある場合はこんな流れで話してみるといいでしょう。
基本は、オーナーのこと、努力をよいしょしながらですが、劣化などの言葉は使わずに、住み続けたいからって意思を伝えます。
もし不備や周囲物件との差がない場合は、かなり厳しいですが、上記②,③を省いて、交渉することになります。
また、値下げを希望する額は考えた方がいいです。
例えば、10万円の家賃を値下げしたいとするとき、2万円減らしてっていってもそれは厳しいでしょう。
ある程度減価償却の考えにのっとっていきましょう。
マンションで考えれば、47年の償却年数だとすると、2.2%減が目安ですね。
年間でそのくらい減るとすれば、今後2年間程度を考えて、5%減あたりを交渉してみてはいかがでしょうか。
10万円なら5千円くらいですね。
そして、もう一つコツがあるとすれば、交渉する時期です。
いわゆる需要シーズンを外すとよいです。
1~3月期の超需要シーズンにこの手の話をしても、「代わり」がいるので、オーナーとしては、強気な態度を崩さないでしょう。
一方、6~8月期の低迷シーズンでは、代わりがいないので、次の入居者を探すのに、数カ月×家賃+手数料分だけロスしてしまいます。
オーナー側としては、投資している以上、この収入ロスは是が非でも避けたいものです。
まとめ
ということで、まとめると、こんな感じになりますかね。
◇住み続けたい意思を伝える
◇オーナーの努力を認める
◇不備や周囲と比べ劣っている点を指摘する
◇値下げしてほしい理由を伝える
◇6~8月に伝える
腰低く話したとしても一切話すら聞いてくれないオーナーの場合、居住者のことをおもってくれていないことも想定し、引越を本気で考えた方がいいですね。
次回は、クレジットカード編です!
有栖ケンタ
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