京都散歩28:雨の日の図書館と六勝寺跡巡り
お立ち寄りいただきましてありがとうございます。
2024年10月19日は雨の一日となりました。
今回の京都散歩は、遠出をせずに図書館での勉強と近所の散策です。
京都府立図書館
今週は浄土宗の整理をしたいなと思い、参考文献も読みたいので久しぶりに京都府立図書館に。
徒歩で行ける距離にこれだけの図書館があるのはとてもありがたい。
京都府立図書館は、1909年に岡崎に移転。
設計は「武田五一」
残念ながら館内は撮影禁止ですが、中央の螺旋階段も、館内の装飾もとても素敵です。
京都本コーナーもあり検定の過去問もある。(買わずに済む)
源氏物語の特集スペースもあるので、しばらく休日の空いた時間はこちらで勉強になりそう。
関連書籍を見ながらの勉強は没頭できます。静かだし。。
2時間ほど集中。
だいたい整理できたので、次は出題傾向が高い六勝寺の跡を巡ります。
六勝寺跡巡り
岡崎エリアにはかつて六つの「勝」という名前がついた寺院がありました。
中でも法勝寺には八角九重塔がある広大な寺院でした。
以前平安京創生館で勉強しています。
【以前の記事】
平安京は当初左京、右京ともに発展をしていましたが、だんだんと右京が衰退していき、左京が発展していきます。
人口の流入も多かったので、左京のエリアは外へと拡大していきます。
その勢いは鴨川を超えて東山まで到達しました。
白河天皇はこの地に法勝寺を建立して、堀川天皇に譲位をした後に白河殿を造営して院政を引きます。
六勝寺は、この院政の時代に創建された六つの「勝」という名前がついた寺院の総称です。
法勝寺(1077年、白河天皇)
尊勝寺(1102年、堀河天皇)
最勝寺(1118年、鳥羽天皇)
円勝寺(1126年、待賢門院)
成勝寺(1139年、崇徳天皇)
延勝寺(1149年、近衛天皇)
この様な壮大な寺院の建立は、結局民衆に対しての年貢という形で苦しみを与えることになります。
今日図書館で勉強した浄土宗は、そんな民衆にも「南無阿弥陀仏」を唱えることで救われるということを広めたため、一気に支持を集めていくことになります。
このあたりは体系的に理解をしていくと面白くなってきます。
ルート的に建立された時期とは順番が異なります。。
成勝寺
京都府立図書館隣の公園あたりになります。
崇徳天皇により1139年に建立。
崇徳天皇は5才で皇位に付きますが、父である鳥羽法皇に疎んじられ、24才で近衛天皇に皇位を譲ります。
その後上皇となりますが、権力は鳥羽法皇が握ったままです。
その後近衛天皇が崩御し、後白河が天皇の位に付きますが、鳥羽法皇が亡くなると、崇徳と後白河との間で権力の座を巡る争いがおこります。
これが「保元の乱」です。
保元の乱に敗れた崇徳院はこの地で生涯を終えました。
「瀬を早み 岩にせかるる滝川の われても末に あはむとぞ思ふ」
という歌が有名です。
ワグネル博士顕彰碑があります。
ワグネル博士はドイツ人で、陶磁器、七宝、石鹸、ガラス等の製造を指導し、京都の産業近代化に貢献したそうです。
延勝寺
京都市勧業館 みやこめっせのあたりです。
近衛天皇により1149年に建立。
延勝寺は六勝寺では一番最後に建てられた寺であり、平清盛の父である忠盛が建設の責務を担って建立されました。
疎水を超えた先にも石碑があるので、広大なエリアだったのだろうと思います。
各寺の跡地に文化施設ができているのですが、疎水との時系列がよくわからないので、このあたりはもう少し調べないといけない。
目の前には「ホーフベッカライ エーデッガー・タックス」いつも大盛況です。
折り返して、細見美術館を超えてロームシアターの裏手に。
尊勝寺
京都市美術館 別館脇に石碑があります。
堀河天皇により、1102年に建立され、その規模は法勝寺についで二番目に大きい寺であるとされています。
反対の「ロームシアター」から岡崎公園を二条に出ます。
最勝寺
最勝寺は石碑が見当たりませんが、岡崎公園あたりの地名は「岡崎最勝寺町」なので、このあたりだと推測されます。
円勝寺
京都市京セラ美術館あたりです。
唯一天皇が建立していないお寺。
東山キューブの裏手に石板がありました。
目の前は「京都市動物園 正面エントランス」です。
法勝寺の八角九重塔は動物園の観覧車あたりにあったと考えられています。
入る予定でしたが勉強に没頭していてお腹もすいたので、今日は割愛。
白河院に進みます。
二条の東の突き当りに「白河院」があります。
このあたりが法勝寺です。
法勝寺
白河院あたりが法勝寺とされています。
こちらのお庭も素敵とのことなのですが、残念ながら工事が入っていました。
白河天皇により、1077年に建立。
最初に出来たお寺です。
これらの六寺院は何も現存していません。
院政の時代から武士の時代に移り変わる中で消失する運命だったようです。
能「恋重荷」
白河院の庭で菊の世話をする老人が、身分違いの女御に恋心を抱きます。「この荷物を持ち運べたら思いを叶えよう」と言われたものの余りの重さに運べず、男は絶望して死んでしまいます。恋をした老人の恨みと悲哀を描いた作品です。
六勝寺の跡を巡ったので動物園入口に戻ります。
ちなみに白河院を東に進んで、白川通を右に行くと「京都市動物園 東エントランス」、「琵琶湖疏水記念館」と進み、南禅寺、無鄰菴方面に行きます。
岡崎道まで戻りました。
北に進みます。
角に「CAFE Dot.S」があります。
メルセデス、SMARTのショールーム併設カフェ。
こちらのカレーも美味しいのですがいつかまた。
超有名店の「山元麺蔵」も超えていきます。
14;:30過ぎているので、多少行列は少な目。
来週は時代祭りですね。
「小宝」さんに到着。
15:00近いのに5組ほど並んでる。
並ばない時間はないので、行列に参加します。。。
今回の京都散歩はこちらで終了です。
次回は小宝さんのオムライスをご紹介する予定です!
それではまた。
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