京都散歩30:意を決して向かった「嵐山」で仕事について改めて考えた
お立ち寄りいただきましてありがとうございます。
京都検定の過去問を解いていると、頻繁に出てくる寺院の一つが「清凉寺」です。
ずっと行きたいと思っているのですが毎週躊躇います。
行程のプランは頭に入っているのですが。。。。
理由は簡単で、場所が「嵐山」で「おっさん一人」ということ。(笑)
今の京都の週末に嵐山へ一人立ち向かうのは、強いメンタルが必要てす。
(;^_^A
そんな中、昨今の働き方改革で、年間最低でも5日の有給休暇を企業は取得させる義務があるということで、まだフルに取得していないということもあり、12月までに半ば強制で休みの日程を組まされました。
チャンスです!
外国人観光客にはもはや曜日は存在していないにしても、まだ土日よりはましではないか。
そんな思いで今回の京都散歩はスタートです。
【2024年10月25日】
多くの会社員は給料日の金曜日。
夜は飲み歩いちゃいますね。
では嵐山に向かいます。
いくつかルートはありますが、渡月橋を渡る理由があったので、阪急で向かいます。
桂駅で乗り換えですが、嵐山方面の電車待ちは既に楽しそうな二人組ばかり(だよなぁ)
うらやましい。。
駅に到着すると、やはり凄い人数が下車されて行きました。
少し気おくれしそうになりつつ出発です。
初めてではないですし、地図を見るまでもなく人の流れについていけば、自ずと中心地にたどり着きます。
中の島橋を渡って公園に。
渡月橋を渡ります。
この時は平日はさすがに大混雑ではないなと感じたり。
橋を渡ったら、やっばり凄い人込み。
歩くのも大変なくらい。
まずは世界遺産「天龍寺」に行きます。
天龍寺は京福の嵐山駅の目の前にありますが、到着するまでの写真は人の映り込みが激しすぎて掲載断念します。
ここは日本を題材にした海外のテーマバークかと感じるくらい凄いことになってます(笑)
他の場所でも最近見かけるのですが、おばあちゃんのツアーガイドが旗を持って、外国人観光客に英語で説明しながら進んでいるのとすれ違います。
活き活きしています。。
天龍寺
世界遺産天龍寺。
吉野で亡くなった後醍醐天皇の菩薩をともらうために、足利尊氏が夢窓疎石を開山として創建しました。
観光バスが、これでもかというくらいに行き来していました。
参道を進みます。
今回は大方丈とお庭を巡ります。
庫裏が参拝受付です。
入るとすぐに有名な「達磨図」がお出迎え。
なるべく人のいないタイミングで。
初めてですが、素敵なお庭です。
大方丈にもたくさんの方がお庭を眺めています。
庭におります。
たくさんのベンチが用意されていますが、全てびっしり。
金曜日なのにな。
皆さんお休みを取って観光しているのですね。
夏休みでもないし、連休でもないのに、たくさんの方が訪れるのを見ると、日本人の仕事に対する価値観も変わったのかしら?
なんて思ったり。
曹源池庭園
目線が変わると景色も変わります。
外からみた多宝殿。
この先は北門から「嵐山竹林の小径」に入りますが、人の多さにびっくりしました。
当初こちらから、野宮神社に向かう予定でしたが、皆さんと逆走になるので元の道に戻ります。
「平和観音と愛の泉」では、外国の学生でしょうか、観光客の前で何か説明しています。
庭に戻ると綺麗な女性スタッフさんが、自分のツアー客の人数確認を一人一人と笑顔で会話しながら進めていて、気が付くと私より早く総門に戻って、次のスケジュールをガイドしています。。
元の道に戻って丸太町通までくると、すっかり観光客が途絶えます。
本来の京都の風情。そこに暮らしている方の気配を感じることができる。
少し気分も落ち着いてきました。
やはり人が多いのはせわしないですね。
さらに進むと清凉寺の仁王門に到着します。
清凉寺(嵯峨釈迦堂)
初めて訪れます。
境内は丁度修学旅行生が訪れているタイミングでした。
学生さんと一緒に拝見することとなりました。
こちらにある、釈迦如来立像(国宝)の胎内から、経文や絹製の五臓六腑が発見され、中国の医学知識を伝えています。この像を模した釈迦像が全国各地に「清凉寺式釈迦像」として残されています。
まずはこちらを理解しないといけない。。
仁王門
建築年代は不明とのことですが、阿吽の金剛力士は室町後期とのこと。
愛宕権現社
神仏分離以前は愛宕野宮神社の神事はこちらで行われていました。
多宝塔
裏手には回らなかったのですが、こちらに源融公の墓があるとのことです。
清凉寺は棲霞観跡に阿弥陀堂を建てたのが始まりですが、棲霞観は源融の山荘でした。
源氏物語の「松風」に登場する「嵯峨の御堂」はこのあたりになります。
こちらも光源氏のモデルが源融だと言われている所以になります。
本堂
単層入母屋造本瓦葺。
阿弥陀堂
源融が嵯峨天皇より別荘として賜った場所。
豊臣秀頼公首塚
鐘楼
一切経蔵
徳川中期の建築で、傅大士(ぶだいし)・普建(ふけん)・普成(ふじゃく)の像が祀られています。
こちら中にある輪蔵に明板一切経が納められていて、こちらを一周回すことで、全てを読んだことと同じ功徳を得られるというものです。
回してみました。
最初は少し重い(肩痛い)のですが、あとは軽く一周できました。
薬師堂
生の六道 小野篁遺跡の碑がありました。
境内の散策を終えて、本堂に入ります。
中には国宝の本尊釈迦如来立像をはじめ、様々な寺宝が飾られています。
一見の価値があります。
裏手から庭園を通じて庫裏に進むことができます。
人力車の俥夫(イケメン)さんが、年配のご夫婦に本堂の説明をしています。
そのあと堂内にも一緒に入って、全ての展示されているものに歴史を含めて説明していました。
耳に入ってきた内容もすごくて、とても勉強しているのが伝わります。
ご夫婦も関心しておられました。
努力されているのだと感じました。
ここまで覚えられたら検定受かりそうです。
庫裏では写経をされている方がいらっしゃいました。
小堀遠州作と言われている枯山水庭園。
戻ります。
霊宝館で寺宝を拝見します。
広隆寺とか智積院を見学しているので、中の管理はちょっとびっくりなのですが、展示されているものはすごいです。
入口から圧倒される。
秋の公開時期で良かったです。
(春:4月1日から5月31日/秋:10月1日から11月30日)
見ごたえありました。
多宝塔を出て、今回はこちらで終了です。
今回感じたのは、
・私より年上で英語が堪能なツアーガイドさん
・大人数のツアーを切り盛りする笑顔が素敵な女性
・知識量はんぱない若い俥夫さん
それぞれきっと京都の歴史とか文化が好きで、それに加えて、自分のスキルを強みに活躍しているのを見ると、自分が「楽しい」と思える仕事をしている人は輝いているなと感じます。
京都検定のチャレンジを始めて、今の自分に「京都」の文化を理解していることが追加されることで違う未来が見えるかもという思いができつつあり、そんな仕事をしてみたいと改めて思ったお散歩でした。
頑張らないと!
嵐山はいろいろ楽しいところもあると思いますが、歴史に触れてみるのも良いかと思います。
それではまた。