京都散歩35:禅問答と且座喫茶「妙心寺と塔頭」へ
お立ち寄りいただきましてありがとうございます。
今回の京都散歩は「妙心寺とその塔頭」にお伺いします。
【2024年11月23日】
肌寒くなってきました。
たまに小雨がぱらつく天気です。
妙心寺には、JR花園駅か駅の目の前の丸太町通りを走るバスに乗る行き方と、嵐電の「妙心寺駅」からアクセスする方法があります。
今週11月23日、24日は観光客の数もピークなので、おそらくJRは凄いことになると想像して北野白梅町から嵐電で向かいます。
龍安寺→妙心寺→御室仁和寺と駅名からすごいルートです。
妙心寺
嵐電からですと北総門から入ります。
妙心寺は臨済宗妙心寺派の大本山です。
1337年花園法皇の発願で花園離宮を禅寺して開創しました。
とても広い境内で46の塔頭寺院があるそうです。
「雲竜図・日本最古の名梵鐘・明智風呂」など、多数の見所がありますが、伺った日は法堂の「雲竜図」のみ見学することができました。
経蔵(重文)
輪蔵を回転させることによって、納められた経文をすべて読誦した功徳を得ます。
清凉寺では実際に回せました。
浴室(重文)
明智光秀の叔父である塔頭・大嶺院の密宗和尚が、光秀の菩提を弔うために創建されたといわれ、通称「明智風呂」と呼ばれています。
三門(重文)
それでは中にお邪魔して、法堂にある狩野探幽の筆による雲龍図を拝見します。
雲竜図。素敵でした。
いろいろなお寺の雲竜図見るのがとても好き。
写真は撮れませんのでぜひ見に来てください。
少し戻って大法院に。
大法院
信州初代松平藩主・真田信之(真田幸村の兄)の菩提寺です。
紅葉の露地庭園特別公開を11月30日まで行われています。
拝観料に抹茶とお菓子がついています。
書院造りの本堂で美しい庭園をお茶を頂きながら見学できます。
且座喫茶
「まぁ、座ってお茶でも一服召し上がれ」という禅の言葉です。
素敵なお庭を見ながらの一服。
気持ちの良い時間。。。
こちらは狭いので写真撮影は禁止とあったのですが、お茶を頂いた際にお伺いしたところ、お茶とお庭は結構ですよとのことで撮影させて頂きました。
先にいた方々もその会話を聞いて、お庭の撮影始めました。
我慢してたみたい。。
露地庭園
室町末期に生まれた「わび茶」の精神をより深めるための空間として、草庵風の茶室と一体のものとして山中の趣で作庭されているものを露地庭園と呼びます。
「庭屋一如」の思想が反映されています。
退蔵院
妙心寺塔頭。
1404年波多野出雲守重通が建立。
方丈は重文です。
こちらには水墨画の祖といわれる如拙の描いた室町時代の瓢鮎図を所蔵しています。
方丈庭園(元信の庭)
戸時代初期の画家である狩野元信の作庭と考えられるので、「元信の庭」と呼ばれています。
画家が作庭されたお庭は珍しい。
瓢鮎図(国宝)
方丈にあります。
室町幕府の4代将軍・足利義持はある時、「丸くすべすべした瓢箪で、ぬるぬるした鮎を抑え捕ることができるか」という公案(禅問答)を考え、そのテーマとなる絵を画僧の如拙(じょせつ)に命じました。
それを受けて如拙が、公案にふさわしい画題として描いたのが下の部分です。
京都五山の高僧31人の答えが上部に漢詩で並んでいます。
当時はナマズの漢字に「鮎」をあてていたそうです。
日本最古の水墨画とのこと。
どういう回答がよいのだろうか?
探すと現代訳されているものもあり、将軍に向けてのプレゼン?している感じが伝わります。
これは、今の時代でも役に立つ問答かもしれないな。
余香苑
中根金作よって設計され昭和40年に完成。昭和の名庭と言われています。
「陽の庭」「陰の庭」
砂の色も異なります。
水琴窟
その先が池泉回遊式庭園です。
立派なお庭です。
もう少し紅葉進んでくれていたら。。
先ほど15:00に鐘が鳴りました。
そろそろ門が閉まる時間が近づいています。
南総門を抜けます。
他の塔頭も見て回ったり、見どころがたくさんで、予定では「法金剛院」にも行きたかったのですが時間切れです。
こちらは改めて伺いたいと思います。
帰りはバスで。
今回のお散歩はこちらで終了です。
それではまた。