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Poem

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Arimの詩…風のなかを通り過ぎる時、今日はどんな風景が広がるだろう…。それは、林の中を吹く風とは限らない。街の中を吹く風、貴方との境界を渡る風。…詩と歩く。
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2018年8月の記事一覧

Poem)猫は曲がりの哲学を解く…

Poem)猫は曲がりの哲学を解く…

猫の世界がまるいのは
地球のせいでもある
しっぽもひげも
ほのかにカーブしている

猫は曲がりの哲学を解く
そもそも、
時間のベルトというのは
うらおもてのない、かのメビウスの輪さ
どこから初めて、さてどこで終わるのか

そもそも、
ここで終わりにしようということは
出来はしない
なぜなら地球は開店しているから
いや回転。

そこの角を曲がってごらん
すると世界は少し変わるものさ

太陽もまるい光

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Poem)記憶は…

Poem)記憶は…

記憶は塗り替えられる
美しいあなたの眼差しは
朝が暗闇を消してしまうように
不安と恐怖に脅かされていた荒野を
心安らかな、花咲く庭園に変えていく
あなたの言葉が
私の心の福音となる日

枯れた大地に
雨は緑の芽吹きを連れ立つ
諦めていた日々に
流れた涙が
凍りついた心を揺り起こす

どんな暗い空にも
陽の光は差し込んでくる
生まれたということ
生きていくという意味は
希望。
そんな奇跡を私達は

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Poem)ホットミルクと…

Poem)ホットミルクと…

ホットミルクと
ホットパイを
テーブルに置いておくね。

すると壁の向こうでコソコソ
音がして。

部屋の灯りを小さくするよ、
出ておいでね。

カチャカチャ、フォークがお皿に
当たる音
パシャパシャパイを食べる音
ごくごくミルクを飲む音。

そっとそっと。
大事に大事に。
人間以外の優しい者たちが
生活する時間があって。
それは部屋に置いてある植物だったり、
部屋の隅に眠る小さな虫だったり。

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Poem)アのつく言葉から

Poem)アのつく言葉から

言葉の力、というものを考える時に、
ア、ン、という音は始まりと終わり。
アは開いていく、ンは内包して閉じていく。
宇宙の音がそこの中に全て包み込まれる
ような気さえする。それぞれの音に色が
あって、意味があって。
意味としての言葉と音というものを
大事に思う。

“ア“という言葉について、先日少々考えていた。
アの音は始まりであり、開いていく力のある
強い生命力を持つ言葉であると思う。

即興だが

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Poem)笑いながら

Poem)笑いながら

笑いながら歩いていると
笑いカワセミがやってきた
笑いながら歩いていると
笑い上戸のタヌキが出てきた
笑いながら歩いていると
笑いが止まらぬ猫が付いてきた
笑いながら歩いていると
笑いを忘れた子供が寄ってきた
笑いながら歩いていると
笑わぬ蕎麦屋の主が現れたので
あっと思い、
笑いの壺を落としてしまった
欠片をみんなで集めて
蕎麦つゆを入れて貰い
蕎麦を食べた
笑い壺の欠片を握りしめて
また、笑い

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Poem)水の音を聞く

Poem)水の音を聞く

水の音を聞く
音の中に沈んで行きたまへと
言われるがまま
こんな日は人混みの中へ進み
自分の音を鳴らしてみる
寄り添う花は夜が来て色をなくした
地面を覆い尽くす緑葉も闇に溶けだした
寄る辺ない岸に立ちながら
音の中へ沈んでいくがいい

水の音を聞いている
するとメキメキと自分の手足から
茎が伸び
水中の記憶がはじまる
人の目の耳の口の
始まりへ
誰かが私の宇宙となり、
あの薄暗い金色の洞穴のような

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