![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/7490221/rectangle_large_type_2_0d6999657def69dff79a7a39a73f6ae0.jpg?width=1200)
Poem)ホットミルクと…
ホットミルクと
ホットパイを
テーブルに置いておくね。
すると壁の向こうでコソコソ
音がして。
部屋の灯りを小さくするよ、
出ておいでね。
カチャカチャ、フォークがお皿に
当たる音
パシャパシャパイを食べる音
ごくごくミルクを飲む音。
そっとそっと。
大事に大事に。
人間以外の優しい者たちが
生活する時間があって。
それは部屋に置いてある植物だったり、
部屋の隅に眠る小さな虫だったり。
すぐ側には共存している命がいつもいて。
それは心休まること。驕り高ぶる人間を
優しく目覚めさせること。
人が音楽を奏でるとき、共存する命は聴いている。1人でノートに何か書き始めるとき、
共存する命は微笑みながら覗いている。
1人で泣いているとき、共存する命が悲しそうな顔をして横にいてくれる。
きっと。
だから、
ホットミルクと
ホットパイを
テーブルに置いておくね。
#詩 #現代詩