【写真集】2023年、年の瀬に思う。
今年は「4年ぶり」という言葉をそこかしこで見聞きすることが多かった。夏祭りやライブなど、様々なイベントが復活した。
これほどまでに目に見えて、社会が世界が変動しているのを目の当たりにしたのは初めての経験だった。しかし、20代という人生の前半でこんな経験ができたことは、大きいことであったなとも思う。
これからも、世界にどんな変化が訪れるかわからない。今、目の前にある「あたりまえ」はいとも容易く変化する。そんな現実を強く突きつけられたこの数年間だった。
いいなと思った場所や瞬間、人も次にはもう同じようには出会えないかもしれない。そんな中で、私も写真との向き合い方が変わった。
この1年で私の中で、写真の立ち位置がより「記録としての写真」へと傾き、同時に写真を撮る枚数が圧倒的に少なくなった。
SNSで誰かも言っていたが、写真を撮るときに心の中に栞を挟んでいるような、付箋をつけているような感覚が強くなったのである。そのため、ムダ撃ちをしないようになった。ムダ撃ちをするとそれだけ栞の数、付箋の数が増えて、記憶の中でなにが大事だったのかわからなくなる。
昔の私だったら、撮った後すぐに写真を確認し、納得いくまで何枚もいろんな角度から撮りまくっていただろう。
しかし、今ではどんな一枚になろうとそれがその時の私であり、残したい瞬間であり、記録であると思うのだ。
この感覚が強まったからこそ、デジタルを全て売り払い、フィルムのみの運用へとシフトした所でもある。
フィルムは写真一枚一枚から脳裏に焼き付く情報量がデジタルとは圧倒的に違う。それは、写真を撮る際に余計なことを考えなくて済むので、被写体としっかりと向き合えるからだと考えている。被写体と自分がカメラによって分離されない感覚があるのだ。
デジタルカメラは様々な設定やパラメータ等液晶にいろんなものが表示されているので、どこか別の世界から被写体を覗いているような感覚になる。フィルムカメラはそれがない。
この「地続き感」とでも言おうか、この感覚がこれから私が写真と共に過ごしていく中で核となりそうだなと、一年を振り返って思う。
色々書き出したら止まらず、とりとめもない内容になってしまったが、そんなことを思いながら、この一年撮った写真を振り返る。
いつもながら写真大量なので、ぜひこたつにはいりながらゆっくりとご覧ください。笑
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