30th!カービィさんがやってきた☆
部屋の中で抜群の存在感を放つカービィのぬいぐるみを見ながら、ワタシはあの日、子に「こんな商品出るらしいで!スゴイよな!」と得意げに商品ページを見せてしまった自分を思い出しては何とも言えない感情をかみしめている。
あのとき、確かに子の特別給付金がまだ残っていることには気がついていた。
気がついてはいたものの「まさかコレを買うとは言い出さないだろう」という思いがワタシの中にあったのだ。
カービィさん(ポポポ)の説明にはそう記されていた。
この数字だけでも「大きい!」と想像は出来るだろう。しかし、それがどれほどの大きさなのかはピンとこなかったかもしれない。
商品ページの写真では、ソファでカービィさんとお姉さんが一緒に座っていた。カービィさんはお姉さんの肩よりちょっと上くらいの大きさだ。この写真でかなりの存在感であることがわかったはずだ。
スタジオ写真でその大きさなのだから、もし購入して家にお迎えしてしまったらどれだけ邪魔存在感があるだろう。
そんな想像をして欲しかった。
そして「これはデカすぎやで!w」って笑ってほしかった。
なのに。なのに。
子は「買う!」とその場で決めてしまったのだ。
その時、丁度夜だったので「衝動買いは一晩考えたら落ち着くことの方が多いんやで?」と遠回しに「やめといたら?」と言ってみたところで聞く耳持たず。
「いや、これは買うやろ。ポポポやし」
そして
「え?3万オーバーやで?本気で?ポポポに?」
と少し引き気味なワタシににっこり笑いながら子はこう言った。
「特別給付金、まだ残ってるし!」
特別給付金。
政府から1人10万円支給されたあのお金。
確かに子は使い切ることなくへそくっていたのは知っている。
でも、ここで使うのか……。
ここまで言われてしまっては仕方がない。
ワタシはあの夜、ポチっと特大カービィさんを注文した。
「発送は8末みたいやで。忘れた頃に到着するやつやな」
そんなフラグを立てながら。
ーー
そして昨日のこと。
「ヤマト運輸でーす」とヤマトさんが宅急便を持ってきてくれた。
ちょうどその時、ワタシはちょっと手が離せない状態だったので子に
「荷物受け取って!」と受け取りを任せた。
しかし、いつもならすぐに戻ってくる子が玄関で何やら苦戦しているようでなかなか家に入ってこない。
「なにきたん?」
と玄関を覗き込んだワタシの目に、ドア幅と同じくらいのどでかい段ボールを必死に持ち上げて玄関に入れようとしている子の姿があった。
フラグ回収成功。
爆笑する母と困惑気味な子の2人がかりでなんとか家に持ち込み、開封したカービィさんはほぼ箱と同じくらいの大きさでめちゃくちゃデカかった。
子の身長は約160㎝。
大きさがわかってもらえるだろうか。
デカい。デカいねん。
リビングの3人掛けソファに鎮座させたところ、半分以上持っていかれて隣に座ると肩身が非常に狭い……。
家のリビングで満員電車の座席を味わいたい方!
とってもオススメの商品です!(←
なんてことを思いつつ。
子がずっとニヤニヤしてカービィさんを撫でてるから、まぁ、いっか。
そしてワタシの居場所がまたひとつ無くなったのであった。