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唄い継がれてほしい童謡


愛猫を保護した10年前。

私の勤めていた会社の駐車場で、か細い声でニャアニャア鳴いてた生まれて間もない子猫。

母親を呼んでいたのか…

独りで不安で鳴いていたのか…

母親とはぐれたのか…

それとも…捨てられたのか…

車の下にいたのを見つけ、手を差し伸べるとヨタヨタと怖がることなく私の手のひらに乗った時、その時点で保護を決めました。
月の綺麗な七月の夜でした。

愛猫が横に寝ていると、ふと思い出す【浜千鳥】という歌。



浜千鳥

作詞、 鹿島 鳴秋(かしま・めいしゅう/1891-1954)は、童話作家・雑誌編集者・詩人。子ども向け雑誌の草分け「少女号」編集・発行人。

鹿島 鳴秋の書いた【浜千鳥】の詩。

自分の生い立ち、心情を浜千鳥を比喩にして書いた、なんとも切ない詩…。

この詩の意味を知ったとき、目頭が熱くなりました。

あと、作者は違うけど…野口雨情が書いた詩【シャボン玉とんだ】【雨降りお月さん】等も、詩の意味を知ると切なく、哀しく心を打たれました。

シャボン玉の詩は、、野口雨情の娘(長女)が産まれてすぐに亡くなった時の哀しく切ない気持ちを、シャボン玉に例えて書いたことは皆さんもご存じだと思われます。

そして雨降りお月さんの詩の意味は、賛否両論あるそうで…。

嫁ぐ娘に対しての親の心情を書いたもの、という説と…

次女が産まれて、2歳の時に病気で亡くした野口雨情本人、親の心情を書いたもの、と、意見が分かれるそうです。

※嫁ぐ、という意味が夫婦別姓を唱える上で好ましくないと思われた方がいらしたらごめんなさい。

雨降りお月
作詞者:野口雨情
作曲者:中山晋平

雨降りお月さん 雲のかげ
お嫁にゆくときゃ 誰とゆく
ひとりでからかさ さしてゆく
からかさないときゃ 誰とゆく
シャラ シャラ シャン シャン 鈴つけた
お馬にゆられて 濡れてゆく

いそがにゃお馬よ 夜が明けよう
手綱の下から ちょいと見たりゃ
お袖でお顔を 隠してる
お袖は濡れても 干しゃ乾く
雨降りお月さん 雲のかげ
お馬にゆられて 濡れてゆく

1925年(大正14年)
コドモノクニ正月臨時創刊号にて「雨降りお月」の題名で楽譜付きで発表。
作曲の中山晋平の進めで「雨降りお月さん」となった。
同年3月 「雲の蔭」という続編がコドモノクニ3月号で発表される。
この「雲の蔭」が二番の歌詞となり、元々別の歌を二番の歌詞としたため一番のメロディーと若干異なる。

1929年(昭和4年)レコードになった。


というわけで‥‥
私も何気なく歌っていた【雨降りお月さん】の詩に、違和感を感じてました。

お嫁にゆくときゃ誰とゆく 
ひとりで唐笠さしてゆく…という詞に…

お嫁にいくのに何故独りで唐笠さしていくの?


唐笠無ければ誰と行く?シャラシャラ シャンシャン鈴つけたお馬に揺られて濡れてゆく…

なんで?…( ω-、)
そう思いながら私の妄想が始まるのです。


『それじゃあ、お袖が濡れちゃうだろ…』

と父は言った。

『濡れたお袖は干せば乾くよ…』

娘は父に心配かけまいと、そう言って笑顔を見せた。

『じゃあ父さん…もう行くね…』

『あ、あぁ…。そうだな…あまり長話をしてると夜が明けてしまうな。さぁ、お馬よ…。夜が明ける前に娘をお月に連れていっておくれ…。
 夜が明けてしまったら、お月が見えなくなってしまう…。 
 お馬よ…娘が独りで寂しくないように鈴の音を絶やさないでくれ…』

父は涙を溢しながら、お馬の首を撫でた。

『じゃあ父さん…行くね…。今度のお盆には帰ってくるから…。私の乗るお馬、茄子と胡瓜で鈴をつけて作っておいてね…』

そう言って、娘を乗せたお馬は鈴の音を響かせて、雨降る夜にお月さまへと旅立った。


と、いうわけで…。

私なりの【雨降りお月さん】の詩の解釈は、こんな風になるのであります。(´_`。)゙

実際、この唄が流行った頃は、亡くなった人は月へ行くと言われていたそうです。

雨降りお月さんが流行歌となり、歌詞が書かれた本があり、詩と一緒に挿し絵が描かれています。

その挿し絵には、雲のような上に花嫁衣装を着た娘を乗せた馬が描かれていて、背景には輝く月が描かれています。

雨降りお月さん


亡くなった人は月へ行く、ということから…

月へ行く事を、お嫁に行くことに例え…

唐笠や馬は、旅立つ娘に対して、せめて何かを持たせてあげたい親心…

鈴の音は、独りで旅立つ娘が寂しくないようにと、馬に付けたもの?

馬を急がせる夜明け前…これは、夜が明けてしまったら月が見えなくなってしまう事を意味してるのかな…。

だとしたら、娘が迷うことなく月へ行ってほしい、という父親の気持ちの表れかもしれない。

最後に、お馬に揺られて濡れていく…と、なっていることから…

お嫁にゆく娘が夜の雨のなか、独りで雨に濡れながら馬に乗りお嫁に行くのは有り得ない…。

独り旅立つ娘を思う親の心情…。

野口雨情は、雨降る夜に空を見上げ、雲の上に有るであろう月を思い浮かべて娘を偲んで書いた詩だと思うのであります。

そう考えた方がつじつまが合うと思う。

まぁ…これは私なりの【雨降りお月さん】の詩の解釈なので間違ってたら誰か教えてくださいね(*^.^*)b


私は、YouTubeで色んな歌や楽曲、童謡唱歌まで聴いています。

忘れられた古い名曲とか、廃盤になった昔の曲などを、検索キーワードを使ってワンフレーズしかわからない曲等、この歌いいな~と思えば探しまくります。

その途中で素敵な歌や、昭和の古い名曲に辿り着いたりします。

昔から持て囃されている、忘れかけた童謡唱歌など、いつまでも忘れられないように残していけたらいいですね…。


さて‥‥童謡を始め、古い名曲など今でも歌われ続けてる名曲。

やはり、日本の歌は七五調が多く、七五調(都々逸3 4  4 3  3 4 5)のテンポの詩は人の心に気持ちよく入り込んでくると思うのであります。

演歌、歌謡曲は、ほぼ都々逸七五調♪

おやの(3) ちをひく(4) きょうだい(4) よりも(3)
かたい(3) ちぎりの(4) ぎきょうだい(5)

有名な北島三郎さんの兄弟仁義。

あめふり おつきさん くものかげ
およめに ゆくときゃ だれとゆく
ひとりで からかさ さしてゆく
からかさ ないときゃ だれとゆく
シャラシャラ シャンシャン すずつけた
おうまに ゆられて ぬれてゆく

雨降りお月さんは (ん)(小文字)を前後の文字と合わせ一文字とすれば、最初から最後まで4、4 、5文字ですがテンポよく心地よく違和感なく心に染み込んでいくように思われます。

いつまでも歌われ続けてる歌も、ほぼ七五調♪

遥か昔からある、俳句や短歌は今でもテレビを始めいろいろな所で使われてる。

私も七五調のリズムは大好きです。

短歌も都々逸も詠んだりします。

詩を書くときも七五調を好んで使います。

詩は大好きな私。

でもね…以前、同年代の人に言われたことがあります。

小麦さんはなんで詩なんか書いてるの?心が病んでるんじゃない?

こんなことを言われました(^_^;)

確かに、寂しいときや哀しいときに書く詩は心が病んでると言われてもおかしくないかもだけど…

私にとって、詩は日記のようなものなのです。

その時その時に感じた喜怒哀楽を…私の感情をそのまま文字に残しておきたいから詩を書くのであります(*^.^*)

勿論、こうして公開しているのは皆さんに読んでもらいたいから♪

そして、共感してくれたり指摘してくれたりする、そんな読者の方々の反応が嬉しかったりするのです。

その皆さんの反応で、私の感性は少しずつ向上していくのだと思うのであります(*^^*)

詩の記事など嫌いなかたもいると思います。

そういった方は、スルーするか我慢して読むか二つにひとつ(*^.^*)♪

批判は受け付けませんが間違いなど指摘されれば反省して改善します🎵

こんな私ですが…

これからもよろしくお願いいたします



最後に…


【私の中の喜怒哀楽】


喜びの中に幸せを見つけ

怒りの中に自分の過ちを見つけ

哀しみの中に未来を見据え

楽しさの中に今の幸せを見つめる

私の中の喜怒哀楽…


誰の心にもある感情…

素敵な笑顔もあれば意味深い笑顔もあり

厳しい言葉の中の優しさと

優しさの中にある裏の心…

冷たさと優しさ…

優しさと怒り

怒りと哀しみ

哀しみと憎しみ…


寂しさの涙あれば

悲しみの涙もあり…

嬉しさの涙あれば

喜びの涙もある…

そして…

感動の涙…

涙の一つ一つ意味も違う…


表情豊かな私たち人間は心を笑顔や涙で表し

幸せを感じれば心を開き

昨日を思い返し

今日に繋げ

明日を考える…

未来を見つめることができる人間…

幸せになるのも…

不幸になるのも…

自分しだい…


   小麦


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