四十四杯目「幻のキャンデー」
透明だが、透けてはいない。
(古い建物の手吹きの窓硝子のような)
甘いが、決して甘過ぎることはない。
(善きバーテンダーのように人の縁を無為に跨ぐような事はしない)
飽きないが、一粒で十分に楽しめる。
(古く読み継がれる本のように、言葉少なくとも多くを教えてくれる)
幻のキャンデー
毎週末の朝、珈琲を飲んで浮かんだ散文をお届けします。
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(四月一)
君は友の、澄み切った空気であり、孤独であり、パンであり、薬であるか。みずからを縛る鎖を解くことができなくても、友を解き放つことができる者は少なくない