
高度11m森の中のワイヤーアスレチック体験記
フォレストアドベンチャーという高所ワイヤーアクションアスレチックにチャレンジしました。
少し前のことです。
あまりの恐ろしさに、追体験もしたくなくて、話してないし書いていません。『書く習慣』お題のDay21だし、数ヶ月経ったので、書くことに挑戦してみようとおもいます。
恐いなあ。
書くことで追体験するのが恐いです!
やめようかなあ。
Day21これまでで1番のチャレンジ
いしかわゆき著『書く習慣』より
(1ヶ月チャレンジ)
今年の春休みのこと。私は少し落ち込んでいました。夫の単身赴任が延長されたのです。春休みは引っ越しかなと、浮かれた気分でいて、子どもたちのお出かけの計画を立てていませんでした。
ヒマを持て余す小学生と高校生が、それぞれスマホを持って転がっていました。その日、ひとりで、アスレチックに連れて行こうとおもいつきました。
高校生長女が行きたがっていたのが、フォレストアドベンチャーです。ジップスライドというアトラクション。森の中の木の上に登り、木と木の間を移動します。正気か?

まず、専用の器具を体に装着します。5cmくらい幅のある平らなヒモが、亀甲縛……のようになっていて、両足を入れます。係員さんが膝をついて、器具を広げて私を見上げました。
「では、お母さまからどうぞ」
いえ、私は無理です。下からついていくだけです。
「えっ。それでは、小学生の息子さんも遊べませんが……」
ん?
「高校生はいいのですが、小学生は大人の後に進みます。お母さんが先頭です」
え?
顔面蒼白のまま、私は亀の甲になりそうな組みひもに足を入れました。腰までぐっと上げられて、がしゃんがしゃんと装着されました。頑丈な幅広ヒモ、重い金属のがしゃんがしゃん。なんだっけ。
こんなやつです。あんまり亀でもありませんでした。はは。笑えません。恐い。今も恐い。
目的地に向かって移動中に、私の実家から電話がきて、両親もヒマしていて、現地で合流しました。写真を撮ってくれました。

確信がありました。震えだしたら、もう止められない。意識して、ゆっくり呼吸をします。陣痛の痛み逃しの呼吸で、震えを抑えます。


本当に恐いとき、声は出しません。震えを抑える呼吸。それだけ。私が進まなければ、子どもたちの遊びもそこまでです。いや、長男だけですね。長女は終始余裕で、とても楽しんでいました。

右手で金具、左手でワイヤー。大丈夫。落ちてもぶら下がるだけで、救助は来る。大丈夫。息を吸って、吐いて。終点を見る。息を軽く短く吸う、進め。


このジップスライドで、地面に着きます。この先にまだまだコースは続いていました。もっともっと、高いところへ、登るルートが見えていました。
地面に降りた私は、震えが止まらなくなっていました。無理でした。リタイアです。長女だけなら行けたけれど、彼女は私に付き合ってくれました。
恐い。スマホを持つ手が震えています。
心臓が無駄にドクドク打って、寿命を縮めます。追体験しているだけなのに。
ごめんね。子どもたち。私には最大のチャレンジでした。これ以上は、無理です。恐いよー。わー。