クルクルキャンディー
お立ち寄りくださり、ありがとうございます。目を通していただいて、うれしいです。
過去や現在の日々のこと、チラシの裏に書いて燃やしたことなどをおもいだして、書き出しています。
最近は、短歌、俳句、川柳、都々逸などの定型詩にはまっています。
クルクルキャンディー
車が入れない商店街を家族で散策した日のことです。入り口の飴屋さんで、5才長女と3才次女にクルクルキャンディを買いました。
キャンディは、こどもが絵に描くような形をしていました。丸くて平らで手のひらほどある大きなキャンディーが、棒の先についています。水色と白とピンクのシマ模様の手づくり飴が、カタツムリの殻のようにクルクル巻かれています。見た目は完璧に可愛いからこどもたちはとても喜んでいるけれど、味はどうでしょう。
姉妹は、私たちの前を歩いていました。おそろいのワンピースを着ています。パステルにカラフルなクルクルキャンディを手に、5才と3才のガールズトークです。
私は夫の腕を引き、そんなこどもたちを指差しました。ふたりはくっついたり離れたり、子犬がじゃれているようです。私たちは目を合わせて声を立てずに笑いました。
こどもたちが振り返りました。
「はい。ままにもあげゆ。」
はい。メロメロなのです。
ありがたく頂戴いたします。
キャンディーは、爽やかソーダとミルキーヨーグルトにベリーの香り、繊細で上品、とんでもなく美味しかったのです!
本気で驚くおとなたちを見上げて、姉妹はうれしそうに唇を結び、顔の全てで笑いました。