モラトリアム振り返り④長期休みのススメ編
モラトリアムでわかったこと
前回の振り返りはこちら。
モラトリアムで潤沢な時間をもらったら自分がどうなるのか。
自堕落になるのか、やることが無くて悩むのか、健康になるのか、酒浸りになるのか──、いろいろと予想はしていました。
結果、どんな生活をしたかを記録として残してみる。
もしこれから長いお休み期間に入る社会人の方がいたら、参考になるかもしれない。
お弁当作りをすると時間が生まれる
自堕落になるのは後で後悔するし、せっかくの時間がもったいないなと思ったので、朝できれば起きてお弁当を作ることに決めた。
夫は無理しないでいいからね、と言ってくれたので自己脅迫的になることもなく、助かった。
実績としては何回も早起きに失敗はしたものの、そこそこの頻度でお弁当を作ることができた。
やってみて感じたメリットは以下。
早起きすると午前中が長い(当たり前)
おかげでとらつば(朝ドラ)やあさイチが見れる
その日の晩はあさイチのレシピを作ってみたりして楽しかった
おかげでお掃除がはかどる
おかげで朝どれ野菜を買いに行ける
おかげで気軽に飲酒ブランチもできる(!?)
料理が楽しい
お昼代が浮いて家計が助かる
夫にお野菜を摂ってもらえる
夫が毎日おいしかったと褒めてくれて自己肯定感が上がる
空っぽの弁当箱うれしい
弁当箱はちゃんと自分で洗ってくれる(基本は食洗器だけど)
デメリットは以下。
早起きしても眠れないので睡眠時間が減る
二度寝して結局お昼に起きることも(そしてまた眠れない)
ボーっとしているときは結局スマホをいじってしまったりで、時間を有効活用できない日も
お弁当の残りを消費する朝食があまり好きではなかった
悪くはないけど、味が濃いとか気分によっては食べたくなかったり
でももったいないから食べるしかない
お買い物と作り置きの時間は結構ばかにならない
夫の好みの冷凍食品を見つけるまで時間がかかる
食材の管理者になるので、家事を一手に担う自負ができてしまい、それが自分を苦しめた一面もあった
休み中とはいえ金銭的には平等に負担していたのに、家事の責任バランスが崩れてしまったために、不満が生まれて夫婦喧嘩も起こった(解決したけど)
夕飯後に炊飯予約が必要なのは結構めんどい
これが一番しんどかった
総合的にはかなり良かったと思う。自分が何分くらいでお弁当を作れるのかの感覚も持てたし、今後も作れる日があればやりたいなと。
ただ毎日毎日お弁当はたぶん無理で、夫も私もたまには外食してリフレッシュしたい日があることもわかった。
自分が安心するためのゆるふわ予実管理
お弁当作りもそうだけど、最初の方は一日の予定と実績をアプリに入力することで自堕落にならないようコントロールしようとした。
とはいっても、キチキチやるのは絶対ムリなので、こんなやり方にした。
入力にはこのアプリを使いました。使い勝手よかったのでオススメ!
前日の夜、明日やりたいことを予定表に入力する
当日、予定表通りにやるか・できるかを決めて書き直す
実績としてやったこと・やった時間を入力する
当日の夜、当日の予定表全体をコピーして明日の分に貼り付け、アレンジしつつ予定を入れる
繰り返し
最初はこんな感じで「予定通りできた」「予定立てるのが下手すぎた」「明日やりたいことは何だろう」など考えながら学習していった。
しばらくやっていると感覚がつかめてくるので、ただの買い物リストやToDoリストとして使うようになり、最後の方はほとんど入力しなくても問題なくなった。
ポイントは以下。
忘備リストくらいに考えて、予定通りにやろうとしないことが大事
やりたいことをすぐに忘れて、いざ気づいたときに間に合わないと後悔するタイプなので、単にメモ代わりにしていた
夜の頭が冴えているタイミングで、この時間でやると効率がいいなと納得するタスク組み立てをするイメージ
何もしたくない日は何も書かなくていい。逆に楽しみな予定が詰まってる日は書きたくてうずうずするようになった
たいがい起きられないし時間通りに終わらないのだが、まさにそれを知るためにやる
ToDoリストが消化できなくてもそのままコピーして明日やればいい
また思わぬメリットとして、何でもないことでも文字にすることで、自分が意外といろいろやっているのだなと思えたことがある。日記みたいなものかな。
ちゃんと休めているな、とか、こんなに家事やったな、とか。自己肯定感を高めるのに有効そう。
悔しいけど運動するとやっぱ違う
筋トレやランニングをすると身体の調子がよくなる。
これは数年前に気づいたことで、これに気づかせてくれたリングフィットには本当に感謝です。リングフィットとカップヌードルプロを作った人たちは、間違いなく多くの人の人生を救っている。
とにかく運動が嫌いな(特に呼吸器が弱くて咳が止まらない)私だけど、やっぱり筋トレするとクーラーもつらくないし、しっかり汗をかけるようになるし、ランニングすると体重が減る。あすけんとの合わせ技で6キロほど痩せた実績もある。
でも、運動はとにかく痛くて(筋肉痛)苦しい(肺と喉)。それだけじゃなく、汗かくから洗濯もの増えるし、ヨガマット出して場所作ってとかもめんどくさいし、結局1時間はかかるし、夜のランは危ないし、プロテインのために牛乳の買いだめとか地味に手間がかかる。
そうするとやっぱり、ガッツリ働いているなかでは、なかなか続けられない。一人暮らしならともかく、家族がいると難しいことも多い。
そして一念発起して久々にやってみると、これがいつもの倍以上苦しいんだよね。本当に難儀な性質を持つよね運動って。
いろいろハードルがある運動だけど、時間があるってだけでだいぶ取り組みやすくなった。
一応リングフィットやランニングも再開したけど、今年の夏もとにかく暑かったので、ずっと気になってたプールに挑戦することに。新しいことを始めるっていうのも、飽きっぽい私にはよかったと思う。
そんでめちゃくちゃ久々に泳いでみたけど、全然だめだね。そして苦しい! あー苦しい!
でも心肺能力の向上にダイレクトに効いた。あと水中歩行するだけでもいい運動になるので、クロール⇒平泳ぎ⇒疲れたら歩く⇒クロール⇒平泳ぎ……みたいなローテができた。
そして、泳ぐだけで割と筋トレにもなる。泳いでいるとしっかり肩を入れて水をかくために腕や背筋を使うので、筋肉だるだるの私にとっては、有酸素運動+無酸素運動の趣を感じる。
どうしても腕中心になってしまうので、恥じらうこともなくビート板を使って、バタ足だけでレーンを泳ぐこともした。
また副次的な効果もあった。私がやる気を出すと夫もやる気が出るタイプなので、一緒にプール行ってフォームを確認したりと、家庭内に健康になる機運が生まれた。
一度やったことは続けられる自信が持てるし、良い経験になったと思う。水中運動は老人でも身体に負荷をかけずにできる運動なので、今後のためにもいいよね。
もう寒くなるけど、また行こうっと。
身体のメンテナンス
モラトリアム直前に健康診断に行ったら(案の定)引っかかったので、再検査をしまくった。
結果的に頻繁な通院が必要になり、しかもちょっと遠い場所だったので、そこそこしんどかった。でも、検査して安心はできたし、時間に余裕があることで待ち時間も相対的に穏やかでいられた。
そして最も重要だったのが、私は仕事をしていなくても不健康になるのがわかったこと。
これは画期的な発見だった。今まで私は、ハードな仕事のストレスで身体を壊しているもんだと思いこんでいたのだが、必ずしも原因はそれだけではなかったのだ。
もちろん、仕事をしないほうが圧倒的に健康な状態は長く続くのだが、それとは関係なくアレコレの症状は出る。野菜たっぷり品数多めの食事と、適度な運動、良質な睡眠をとっても、症状が出るときは出るのである。
これは今後の人生、どうやって過ごしていくべきかのヒントになった。大いになった。
気づいていはいたけど、私は不幸ながら、他の人より少し弱い身体に生まれた。あくまでも”少し”で、ありがたいことに生活に支障がない程度ではあるけども。
そして、どんなに頑張っても無理なことはあるのだ。それは、私がちゃんとしていないせいではない。そう身をもって知ることができたので、とっっっても良い経験だった。
図書館と喫茶店と散歩
一応納税しているのに、住んでいる自治体の図書館に行く機会はほとんどなかった。
マジで払い損だなとずっと思ってたので、散財しないためにも行ってみた。
私が幼少期によく連れていかれてた図書館や大学図書館に比べると、蔵書が少ないしレファレンスの質も低かった。いや大学図書館のほうがいいのは当然だけどもね。
そこで、ずっと気になっていたことを、ネット経由でレファレンスに質問してみた。一週間ほどで回答が来たのだけど──。
万が一の身バレが嫌なので詳しくは書かないけど、結構ざっくりした射程の広い問合せに対して、めちゃくちゃ詳しく文量の多い回答がきてすごかった。これこそ正しい税金の使い方だなあ。
教えてもらった参考資料が多くて今は気力が出ないけど、時間ができたら調べてまとめてみようと思う。
あとはこのnoteの更新や、そのために読書する時間は喫茶店で過ごしたことも多かった。
近所には喫茶店が多く、どこも香り・味・雰囲気でステキな空間を作ってくれているので、幸せな気分になれて作業がはかどる。
こういう時間がたまっていたストレスを溶かしてくれたし、人生の質が高まっていくのを五感で感じられた。これから寒くなるし、より温かい飲み物がおいしい季節になるね。
そして体力と気力があると、喫茶店を探すために散歩したり、運動不足解消のために夫とおしゃべりしながら夜歩きしたり、街を散策することが増えた。なんという好循環。やはり労働は悪であるな。
趣味に浸るぐうたらで幸福な時間
ここまではなんだか意識高い系でテイネイな暮らし感あったけど、実際は朝まで起きてるような自堕落な生活もした。
とにかくゲームが楽しい。ゲーム×酒×おつまみが至高なんだよな。
例えば、ずっと勿体なくてクリアしていなかったティアーズオブキングダムを終わらせた。
前作も同じだったけど。
一度プレイし始めると、マジで寝ずにやることができてしまう。ゲーム耐性が強いのか、本当に止め時がわからないタイプなので、こういうクオリティ高いオープンワールド系は私を狂わせる。
いつだってガノンを倒しに行くことができたのに、ただただこの時間を終わらせたくなくてやっていなかった。加えて今作のストーリーはつらすぎる。
それでも終わった瞬間、心からやってよかったと思った。前作に比べてもガノン戦の爽快度が確実に上がっているよね。
あとは同じくオープンワールド系のポケモンSV。
夏休み向けにいろいろとイベントがあったので、ポケモン仲間みんなでさいきょうXXを倒したり、色違いポケモンを探したり。マスターボールゲットのためにエンドレスヤミラミ狩りをしたり。
他にも、何度もチャレンジしては挫折していたTOS(テイルズオブシンフォニア)。ついにPS3版を買ってきてw、クリアした!
これについては感想をあとで書こうと思う。とりあえず1周目が終わり、2周目の前に分岐前セーブを使った別ルートをやってみているところ。
今の若い人がやって楽しいかはわからないけど、シナリオに関してはやって損するゲームではないのでやったことない人はぜひ。ハードは最新のリマスター以外がいいかもね。。。
ゲーム以外では、ガンダムSEED無印を完走した。これもずいぶん前に挫折していて、いったい何年越しかなというもの。
しかし誰に聞いても「うーん、、、とにかくDESTINYを見てくれ」と唸りながら言われるので、続きを見てから考えようと思う。
でもすでに無印の時点でツッコミ疲れが出てしまった。ムウさんだけが心の拠りどころだったのに。
また、家事の合間にラジオをオンタイムで聴けた。タイムフリーを追えず、聴けなくなることもなくなった。
こんな感じで、心に余裕が出てくると、時間がかかるゲームや長期アニメ等に手を付けることもできる。ずっと気になっていたものもあるので、人生の取りこぼしを拾っていく感覚で、充実感もあった。
そして、昼から飲酒してポテチ食いながら娯楽に没頭するのは、やっぱり何にも代えられない贅沢である。絶対に、この贅沢抜きで人生を過ごすことなどできはしない、と思う。まあいつかは、酒がノンアルになり、ポテチが野菜チップスになるかもしれないが、それでもだ。
モラトリアムまとめ
自己嫌悪に陥らない程度には計画的に過ごし、余りある時間を有効活用しながらも、趣味や酒におぼれる(!)自堕落な生活も味わえた。
最初から自堕落だと落ち込んでいたと思うので、程よく無理せず自分を律しながら、自分の行動を記録することで、生活に意味を見出すことができた。
また、ストレスフリーを目指すことで、まっさらな時間の中で何に興味を持つのかを知ることができた。自分の中で何が大切で、どんな人間でありたいのかを取り戻した感覚。そして、自分の身体がどんなものかを知ることもできた。
本当に休んでよかった。もし、私のように幸運にも休むことができる状況が整っていて、それでも休むのに不安がある人がいるとしたら、やってみてもいいのではないかと背中を押したい。
おわり。