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心とは何だろう?

こんにちは。ジェイラボです。

前回の記事の冒頭に「心」という概念の捉え方が人によって異なるということを書いてみました。

特に研究者によってもその考え方が違うため、心を定義するのが難しいのではないかということも指摘しました。

今回の記事では、マインドフルネス実践者に役立つという立場で、私なりに心を定義してみたいと思います。

あくまで私の意見(見解)に過ぎないので、その辺りはご了承ください。

✅ 心の1つ目の定義

さっそくですが、「心はどこにあるのか?」という疑問に対して
最近の科学界の風潮としては…

心とは「脳」である

このような還元主義的な流れが優勢のようです。

私は個人的に日本心理学会の「Q&A」に記載されている「心はどこにあるのですか?」に対する回答が気に入っています。

以下にその内容を抜粋してみます。

…心の境界はどこになるのでしょう。
心が物理的作用だとすると,物理的作用は脳内部にとどまらず,脊髄,末梢神経,感覚運動器官へ,さらに皮膚からそれと接する環境へとつながっています。
どこで区切ればよいのでしょう。
脳科学者である大谷悟さんは,このように言います。「(こころという感じは)からだと環境にまたがって発生・存在している」(大谷,2008, p.226)。
心は身体―環境シテムの別称である…

最後の文章が日本心理学会の回答です。
つまり、心とは…

身体-環境システム

これを1つ目の心の定義とします…❶

✅ 心の2つ目の定義

ところで…少し話は反れますが、
私たちは、日常的に「意識」という言葉をよく使います。
・意識がある/ない
・意識的に/無意識的に
・意識高い系
・指先に意識を集中しよう
・意識が飛んだ

この「意識」という言葉は、元々仏教用語なのですが、どのような意味を持っているかご存知でしょうか?

答えは…

意識の「意」「心」と同義語になります。そして、
意識の「識」「知る作用」という意味になります。

つまり、心とは…

心=意識=知る作用

言い換えれば…

認識機能(知る作用)

これを2つ目の心の定義とします…❷

✅ 知るもの/知られるもの

少し意外に思うかもしれまえんね。

しかし、
この「意外」という単語も、心の外側、つまり、「認識外」と考えると腑に落ちるかと思います。

また、注意という用語も「心(認識機能)を(ある対象に)注ぐ」と考えると納得がいくかと思います。

そして、❶と❷の心の定義を統合すると

身体 = 知るもの(認識機能=心・意識)
環境 = 知られるもの

このように「知るもの」「知られるもの」という二元論が成り立ちますね。

つまり、心は知られるもの(環境)があってはじめて成立する認識システムということになります。

では、この記事のテーマである心の定義とは、

知るもの/知られるものシステム

といった定義になるかと思います。
いかかがでしょうか?
心には、感情/情動/概念や知識など様々な要素・側面があるかと思いますが、ベースとなる機能認識(知る)機能だと思います。

異論・反論はあると思いますが、
あくまでマインドフルネス実践者のための心の定義になります。

次回の記事では、知るもの/知られるものの具体的な説明を書いていきたいと思います。

次回に続く。


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