シン・短歌レッスン13
コブシかな。俳句をやっていて良かったことと言えば植物に興味がわく。
西行短歌
西行は月の歌を数多く残しているが、「新古今集」で5首連続で西行の月の歌が並ぶのは西行の存在感を示している。その中でも上歌は、「われ見ば曇れ」の命令形の荒々しさ、出家僧としての厳しさが伺われると塚本邦雄一押しの西行の月歌。それなのに「望月の頃」とか歌ってしまう西行もいたんだよな。
人麿の名歌「さざなみの志賀の辛崎辛(さき)くあれで大宮人の船待ちかねつ」の本歌取りして、厳しさを歌っている。これも勝なのだが、この頃の西行は厳しい歌を詠むようになっている。そこが定家も塚本邦雄も西行を称賛するところなのだろう。
この歌も新古今集の「秋の風」の並み居る天才歌人たちの一覧の最後のニ首を西行が飾る存在感を示しているという。この頃の前期の豪華絢爛の宮廷歌風から武家風の歌の変遷があったと見る。その中で西行が果たした影響力が大きかった。俊成の時代から定家の時代へという。
短歌俳句五番勝負
今日は『短歌と俳句の五十番勝負』穂村弘X堀本裕樹から。
「謀反」という題詠はなかなか難しいと思うが二人ともそれなりに出来ている。俳句の方が無難かな。ただ猿の権力争いに着目したところが短歌の方が一枚(一皮)上手かな。
「瞠目」は目を閉じるの意味で使っているのだが目をみはる(みひらく)の意味もあるし、ジャズのうんちくも煩い感じでマイナス。トマトケチャップもいい歌だとは思わないけど、それを窘められたのだから短歌に勝ちにするか?
『「ゆとり世代」が職場に来たら読む本』という本は実際にあった。ランドセルの子だから教室に教師としてやってきたのだろうか?出来過ぎな気もする。無理くりに作りすぎるというか?「秋扇」は秋になって使われなくなった扇の意味から失恋した痛みの意味もあった。ゆとりはないがそれを秋扇とするゆとりなのかな。けっこうモテ男かもしれない。で、俳句の勝ち。
黒が拡散していく様と一点に収斂していく様の対決。だとしたら収斂していく黒の方が色濃い。
水際の郵便ポストはそうないだろうけどなんかの間違いであるかもしれない面白さがある。
少女は花の比喩とかなのかな?具体的な情景が浮かんでくる郵便ポストの勝ち。
映画短歌
最近レッスンも時間がかかるようになってしまった。寒くて起きてられないというのもあるのだが、2日以上かかってしまう。今日の映画は昨日観た『フラッグ・デイ 父を想う日』よりも『百年の夢』にしよう。かなり映像が凄い映画。