『源氏物語 18 松風 』(翻訳)与謝野晶子(Kindle版)
『源氏物語』は五感に訴えるところがあり、とくにこの「松風」は音楽を感じるのは明石の君が琴の名手だけではなく「松風」という情景も琴の合奏と風の響きを伝える優雅なも帖になっている。この帖は武満徹あたりの音楽をBGMにしたいと思った。
内容は相変わらず強引な光源氏だが、明石の君よりもその母である尼君への気の使い方はなるほどと思わせる。まず嫁の母に気に入られること。このあたりの気配り。
でも入道は単身で置いてきぼりなんだよな(妻、娘、孫娘っと引き離されてしまった)。その別れの和歌のやり取りがなんとも味わい深い。