現実の枕落とし
『源氏物語 56 夢の浮橋』(翻訳)与謝野晶子(Kindle版)
最後はあっけない幕切れ。まあこれだけの大作になると終わり方はどう終わっても文句が出そうだからこれでいいのかも。光源氏の終わりの手はもう一度使うのはあざといし、一応続きを予感させておいて、誰かが続きはあったのだが紛失したというような。タイトルが「夢の浮橋」って、どこが夢なのかわからんけど夢の目覚めはこんなもんだった。続きが見たかったのに目覚めてしまってみたいな。
薫はダースベーダーの如く追いかけてきてもうんざりだし匂宮が出てきてかき回されるのも上手くないし、小君が小君らしくて良かったと言えば良かった。「宇治十帖」も面白くないという人がいたが自分は面白かった。浮舟は良かった。