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現代詩総合プロデューサーか?
『噤みの午後』四元康祐
シガニー・ウィーバーはエイリアンとたたかい、中原中也はパリの街をあるく…猥雑きわまりない散文の海に網を投じて、捜しだす、詩。どこでもない場所にたつ詩人の自在な作品群。
目次
女優と詩論とエイリアン
Beatrice,who?
BLISS
パリの中原
香水
ゴヤと生牡蛎
レンブラントの自画像
ベックマン氏の「夜」
水浴市民
薄情
ジュネーブ雀
9.11以降のカント
Krakow・POLAND
噤みの午後
中年ミューズ
最初のエイリアンの詩でハマった(詩だけではなくこの人の書くエッセイや小説も面白いので最近読み漁っていた)。エイリアンの世界にワープする詩で他者の言葉は全てエイリアンだからそれとの格闘から詩は始まるというような。
ポップなメタフィクション系の詩で好みだった。だいたいが妄想的な過去の詩人や芸術家と対話するような詩でわかりやすいと言えばわかりやすい現代詩であった。作家の高橋源一郎、歌人の穂村弘系の詩人で谷川俊太郎の名代として国際詩人フェスティバルに参加した人でもある。
その体験が『偽詩人の世にも奇妙な栄光』を書かせたと思った。
わかりにくい現代詩を誰にでもわかりやすく提供する。