ニーノ・ロータのフェリーニはジャズ
"Amarcord Nino Rota"producer Hal Willner
"Amarcord"
"Interlude from Juliet of the Spirits"
"8 1/2"
"Theme from La Dolce Vita and Juliet of the Spirits"
"Juliet of the Spirits"
"La Dolce Vita Suite (Introduction/Notturno/Interlude/Valzer [Parlami Di Me])"
"Satyricon"
"Roma"
"Medley: The White Sheik/I Vitelloni/Il Bidone/The Nights of Cabiria"
"La Strada"
ハル・ウィルナーは音楽プロデュサーでこのトリビュート・シリーズで一躍有名になりました。ジャンルフリーの人で特別にジャズにこだわる人ではないですけど、このアルバムはジャズ・ミュージシャンを多く起用して、それでいてトータルなトリビュート・アルバムに仕上がっています。ニーノ・ロータのフェリーニ作品音楽を通して見えてくるパノラマ(総集編)ですね。
タイトル曲の"Amarcord"とラストの「『道』のテーマ」がジャッキー・バイアードのソロ・ピアノで特にラストのソロ・ピアノでフェリーニの夢見る世界が終わってしまうんだ、という余韻を残しているのが見事です。このジャッキー・バイアードのソロ・ピアノによってコンセプト・アルバムとして見事に仕上がっていますね。そこがハル・ウィルナーのプロデュサーとしての秀でているところなのだと思います。
それでメインになるのがカーラ・ブレイ・バンドの『81/2』です。この演奏は見事に映画のシーンを再現していて面白い。ニーノ・ロータの作曲家としての素晴らしさを感じられます。フェリーニの映像に即興で音楽を付けるニーノ・ロータはジャズです。
(ジャズ再入門vol.36)