フランスの寺山修司か?
【没後60年 ジャン・コクトー映画祭】『オルフェ デジタルリマスター版』(1950年/フランス)監督・脚本:ジャン・コクトー 出演:ジャン・マレー、フランソワ・ペリエ、マリア・カザレス、マリー・ディア
ジャン・コクトーは詩人であり脚本家であり映画作家というと寺山修司とかそんな感じなのかな。以前『恐るべき子供たち』を見たがヌーヴェルバーグ前のフランス映画という感じか?この映画も実験的な映像がメインでストーリーはシュールすぎてよくわからん。映像詩という感じだろうか。ギリシア悲劇の『オルフェウスの冥界』を現代に翻案した映画。詩人が死神(女神)に取り憑かれてあの世を彷徨うというような。鏡が冥界の入り口になっていた。どこでもドアというような。冥界しか行けないのだが。
映画は実験的な映像美という感じか。ストーリーは混乱している。わざとそういう感じに作っているのだと思うが。死の世界に象徴的に憧れがあるんだろうか(『恐るべき子供たち』でもそう感じた)。死によって永遠の美を閉じ込めるというような三島由紀夫に近いのかもしれない。あまり好きな部類ではないが。
一番気に入ったのがオープニングの文字のデッサン。コクトーの特徴ある洒落たデッサンが良かった。
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