(詩)ぼくの星もB-612
人には誰にも
銀河の中にひとつ
自分の星がある
『誕生』はその星から
この地球に遊びに来ること
『死』は逆に
地球からその星に帰ること
ただそれだけのことなんだよ
でもその星はとても小さくてね
ひとりでしか住めないんだ
ちょうど星の王子様の
B-612みたいな星
死んだ人はみんな
自分の星に帰って
のんびりと暮らしている
でもひとりぼっちの星じゃ
さびし過ぎるって?
そんなことないよ
ぼくたちには
銀河があるじゃない?
銀河はね
ぼくたちの星を包む
ふるさとみたいなもの
また地球に遊びに来るまでの間
しばらく銀河の中で
ぼくたちは瞬いている
この地球、地上で
泣き笑い暮らす人たちを
励まし慰めるため
ぼくたちの星は
今夜も
銀河の中で
瞬いているんだ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?