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【アニメ】大好きなアルドノア・ゼロの話をしてもいいか?【ネタバレあり】

2月28日からアルドノア・ゼロ(Re+)の公開スタート。総集編+新作アニメで、懐かしみながら見ることができたのではないだろうか。

10年前のアニメなので、新作アニメ部分以外はネタバレ全開でいかせていただく。

アルドノア・ゼロ

アニメオリジナルのロボットアニメで原案虚淵玄、監督あおきえい、キャラクター原案に志村貴子ということで当時話題になっていた(はず)。劇伴は澤野弘之。王の作品か?

放送時期は2014年7月~の1クール目(12話)と2015年1月~の2クール目(12話)で全24話の作品。1クール目の3話までの展開と最終話「たとえ天が堕ちるとも-Childhood's End-」が衝撃的な内容だったため、Twitterでもそこそこ話題になった。

あらすじ
火星に移住した人類と、地球に暮らす人々との間に起きた戦争から15年後の西暦2014年。和平交渉の一環として地球を訪れた火星の皇女アセイラム・ヴァース・アリューシアが、テロリストに襲撃され生死不明となってしまう。この事件をきっかけに再び地球と火星との間で戦争が勃発。地球の高校生である界塚伊奈帆は、持ち前の冷静さと作戦立案能力で迫りくる火星のカタフラクト(人型機動兵器)を次々と撃破していくが、そんな中で不思議な少女と出会う。一方、地球出身で火星騎士に仕える少年スレイン・トロイヤードは、アセイラムが襲撃された事件の真相を知り、行動を開始する。激しさを増す戦いの中で、和平を願う火星の皇女アセイラム、仲間を守るため戦う伊奈帆、アセイラムに忠誠を誓うスレインの運命が交錯する。

https://eiga.com/movie/103126/

地球側・主人公である界塚伊奈帆と火星側の主人公のスレイン・トロイヤード、火星のプリンセスであるアセイラム・ヴァース・アリューシアの3人の群像劇となっている。

1クール目

1クール目では、伊奈帆が頭を使うことでオーバーテクノロジーのアルドノア機体を討伐していく清々しい戦闘が多くの人の心を捉えた。絶対的な力に頭脳で戦うのはみんな好き。わたしも。

戦いを通じて3人の性格や戦い方などが描かれていて、伊奈帆の周りで起こるvs火星騎士の話となっている。

練習機体である「KG‐6 スレイプニール」を操る伊奈帆、なんでもない航空機に乗るスレイン、パイロットが慢心ながらハイテクノロジーなアルドノア機体は魅力的なものが多い。変形合体ロボディオスクリアが嫌いな男、いません。

ディオスクリア

2クール目

伊奈帆死亡、アセイラム死亡、宿敵であるザーツバルム伯爵死亡、スレインのみ生存かのように見えた衝撃のラストから半年後に放送された2期。伊奈帆とザーツバルム伯爵シレッと出てくるし、アセイラムもギリ生きてた。草。あのラストはなんだったんだ…。

伊奈帆の周辺の話だった1クール目とは違い、2クール目地球vs火星という規模で描かれるようになり、宇宙での戦闘が数多く描かれるようになる。

伊奈帆の左目には生体デバイス「アナリティカルエンジン」が乗っかり、実質アルドノアドライブ持ちに。ちなみに小説を読んだ人しか知らないと思うのだけど、アナリティカルエンジンはアルドノアドライブから生まれている。

1クール目と2クール目の演出・ストーリー面での違い

伊奈帆のとんちを使ってアルドノア機体を打ち破る1期→アナリティカルエンジン乗せのオーバースペック伊奈帆が暴れまわる2期。

というのが戦闘で大きく変わる点。ここであんまり評価が良くなくなっていったように感じている。実際1期とは違うのはファンボの私も感じているし、その批判は大きく逸れていないと思う。

2期は戦闘よりもストーリー、3人の思想・行動が交錯することが重要視されていている。3人が顔を突き合わせるはないのだけれど、それでも3人の思想から行動し、物語が展開される。伊奈帆とスレインが敵ながらお互いにリスペクト・信頼しあっている姿やセリフ回しの熱さが本作の魅力だろう。

2クール目地球vs火星だが、結局はお姫様を巡る2人の話となっている。

あんまりよくないところ

この作品は100点満点ではない!!アルドノア・ゼロはとても好きなアニメだけど人に勧めることはない。"おもしろさ"という観点でいうとアルドノア・ゼロよりおもしろいアニメは無限にあると思う。結構無限。

先に書いた1期と2期の戦闘の描き方が大きく違う点はもちろん、もうひとつある。

最終話付近で急に出てくるクランカインだ。わりとお前は誰なんだよと叩かれがちで、ストーリーとしての美しさはあんまりない。それは、わたしもわかる。

サジェスト、終了

伏線(あったかしらんけど)貫通して出てくる新キャラがとてもいい立場で、みんなのお姫様かっさらっていくんだから納得いかないのはわかる。

ひとつ擁護すると、これはあえてやっている可能性もあると思う。コイツにどう考えても顔かっこよくて育ちが良い。愛着がわくとお姫様が"知らないやつ持っていかれた感"がなくなるからあえてポッと出のキャラがかっさらう形にしたのかもしれない。真相は謎。

スレインとお姫様のラインはあんまりなさそうだけど、伊奈帆とお姫様のラインはありえたし、それが成立するのはあんまりよくなさそう。

3人が無事生きながらえて、世界は平和になったけどそれぞれが寂しさを抱えている。ちょっと切ないラストを成立させるために出てきた不可思議キャラではある。

じゃあなんで好きなん?

主要3キャラが本当に好き。あとBGM。1クール目のいぶし銀な伊奈帆の戦い方は好きだし、2クール目の派手な戦闘も好き。

宇宙戦迫力アリ。スレイプニールにガッチャンガッチャンパーツがつくのも良き。シンプルな装甲にガチャガチャくっつくカスタマイズ、いいよね。

3人の三角的な人間関係がとてもいい。伊奈帆・アセイラムのちょっとずつ変わっていく信頼(恋愛)関係、スレイン・アセイラムの信頼と裏切りの関係、伊奈帆・スレインの敵同士ながらリスペクトを感じる関係、とても良いです。

中でもセリフ回しがとてもよくて、情緒欠けな伊奈帆、感情的なスレイン、まっすぐすぎるアセイラム。同じ問いから3人の異なる思想がセリフとして語られるのは本当に良い!!!!!!!!!!!!最終回の世界というマクロな視点でいうと幸せだけど、個人というミクロな視点ではちょっとだけ切ない。そんな最終回もいい。

ミクロ(登場人物の周辺の話)とマクロ(世界の話)の切り替わりが絶妙で、マクロの話をやっているはずのに、実際は3人の話というアルドノア・ゼロでしか見られない味はあると思う。

あと、シンプルに劇伴がずば抜けていい。澤野弘之が好きなだけ?そうだが?

雨の断章

アニメ最終話の正統な後日譚。伊奈帆とスレインの会話(伊奈帆が一方的に話しかける)が主となって進む。この2人のやりとりは愛おしいな…伊奈帆の周りの人たちがどうなっているのかも語ってくれるし、うれしい…。

すこし大人になったみんなすごくいいです。いいですね。声優ってすごいをまた感じる。

まとめ

アルドノア・ゼロ、ありがとう。歳を取るのって嫌だなと思っていたけど、10年越しに好きな作品の後日譚が見られるのは悪くない。たくさんおもしろいものに触れておくとこういう機会も増えるんだろうな。

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