
母の絵手紙(300字) / 20250224mon
階下のダイニングで久しぶりに母の絵を見た。母は地元の公民館で絵手紙教室を主催している。もう20年になるだろうか。地元紙に載ったり小さな個展を開いたり、どこかで表彰されたりしている。石の上にも三年だ。


もう三月の足音が聞こえる。
んで、僕はいったいなにをやっとるのだ?

寝坊した。今朝、出発した太陽にはもう追いつくことはできない。
西洋にこんな諺があった気がする。
時間て、怖いな。
来月で、猫はもう五歳! 恐ろしい!
光陰が僕の胸を矢の如く突き抜けていく。



短歌:
朝起きて
鏡に映るは
八ヶ岳
目落とせば猫
尾を振り見上げ
解説:朝目覚めて鏡面を見る。髪の白さに驚く。猫は(もう五歳だ。二歳に別れた娘のように)元気に尾を振る。




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