西洋の竜(船の原型) / 20240428sun(400字)
西洋の竜
爪と翼をもち、背が高く、胴体の太い大蛇が竜にいちばん忠実な描写だ。真黒であってもつや光りしていることが不可欠だ。同じく不可欠なのは火と煙を吐くこと。この描写はむろん今日のイメージだ。ギリシア人は爬虫類の巨大なものなら何にでも、竜と名を与えた。プリニウスによれば、夏、竜は象の血を欲しがる。象の血は冷たいからだ。竜は象にとつぜん襲いかかり、体を巻きつけ、歯を食い込ませる。血のなくなった象は地面に息絶える。竜もまた、その餌食の重みに押しつぶされて死ぬ。
エチオピアの竜はよりよい草地を求めて、定期的に紅海を渡り、アラビアへ移動する。これを果たすために四、五頭の竜が頭を巻きつけ合い、頭を水面からもたげたまま、一種の船の形になる。
竜騎兵(ドラグーン)の説明もあった。
竜は歩兵の軍旗。鷲は軍団の軍旗。
竜の姿の目的は敵の軍勢に恐怖をもたらす。
短歌:
ボルヘスの
幻獣辞典
たのしいな
こころわくわく
描写ふくらむ
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