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二月からは戦略をもって20230131tue216
799文字・35min
「百年泥」で芥川賞を取った石井遊佳さんは新人賞を取るまでに100作品書いた。ぼくは明らかにそっち側のタイプだ。
ぼくは引き続きかくしかない。
ただ、これからは戦略をもって書く。
漫然と書くのではなく賞に合わせて書く。
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このひと月で学んだ。
それはぎりぎりの状態で書かなければ新たな地平は見えない。
ぎりぎりとは?
よく新人賞の選考委員がいう言葉だ
あなたの「絶体絶命」を書いてよこしてください。それが、笑いであれ、描写であれ、カタストロフであれ、完成度であれ、物語(作品)に滲みでる。
もちろんある別の種の分野の書き手は、努力とは無縁のところで評価される。とくに文芸の世界では元ミュージシャン(文体や描写のリズム)、彫刻家(モノへの視点)、お笑い系やコピーライター(言葉への温度差)などは文学の王道とはちがい別枠で在る。彼らは甲子園でいえば二十一世紀枠だ。
特殊な道を生きてこなかったぼくはいま自分がもてる道具を吟味して、それきちんとを扱いこなすしか勝てる方策はない。
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ギャグ漫画の原案を書いて見て、アイデアは出るは出た。だがそのアイデアは昭和の感覚だし、プロット沼の書き始めで書いたとおり影響を受けた漫画家の鳥山明や高橋留美子ワールドが炸裂している。逆にいえばそれ以外のものを描くには今からまた別のものを吸収せねばいけない。
が、時間はない。いま自分がもてる道具を駆使する。
それしかない。
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基本は習った。
書きつづければ発見は必ずある。その発見を積み重ねて、自分がつくり得る作品をひたすら《磨きつづける》しかない。
作品に、ごく多少の目新しさは出るかもしれない。
が、今が旬の17歳の作家に叶うわけがない。
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ぼくの評価など自分でわかっている。
万が一、受賞したとて、選考委員の言葉はこうだ。
「これ、新しくないけど、まあ、よくは書けてるね。今回はこの最終作品に残った中ではこれしかないか」
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作家とは本来、十代でデビューすべき職業なのだ。
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