山郷の隠れ湯♨️名栗温泉 大松閣〜悠久の鉱泉に“蕎麦”と“澤乃井”を添えて〜
かつて僧侶が慌ただしく各家庭を駆け回り読経を行う時期であった“師走”も早中旬です。そろそろ本格的に年の瀬の雰囲気が漂い始めた今日この頃ですが、私の場合はどちらかというと“各地を駆け回る”師走に相応しい生活…そう、温泉を、ね♨️
そんなわけで、今回は埼玉県の山郷でひっそりと人々を癒やし続ける隠れ湯『名栗温泉 大松閣』を訪れます🏔️🚗💨
◾️過去記事:2024年12月05日投稿
(前回の温泉旅はこちら♪)
木材と清流の郷“名栗”〜大自然に抱かれる心の休息地〜
今回の舞台は埼玉県は飯能市、その山間に位置する大自然の郷「名栗」です。関東有数のハイキングコースである棒ノ嶺のほか、清流・名栗川の高い透明度に癒されるキャンプやバーベキュー、そして山々に映える新緑や紅葉の色彩…都会の喧騒からわずか1時間強で辿り着ける“心の休息地”ですね🌳🏔️🐟
そんな自然豊かな名栗の地では、江戸時代から良質な木材が調達できることで知られる。特に名栗川流域で生産される木材は“⻄川材”と呼ばれ、約300年にわたり建築や雑貨にも採用されてきました。ちなみに、名前は筏で江戸に流送したことに由来し、“江戸の西から流れてくる良質な木材”という意味が込められているんだとか…色艶の良い木材が比較的簡易に手に入るとは素晴らしきかな、名栗✨
◾️参考:2024年12月11日閲覧
名栗温泉 大松閣〜川のせせらぎと山々の色彩を味わう隠れ宿〜
今回はこれまでの日帰り温泉旅と比較するとかなり近場です。首都圏中央連絡自動車道🛣️青梅ICから都道53号線、いわゆる成木街道で名栗方面へと進む。基本的に片側1車線の道路ですが、1車線通行や道幅が狭いところもあるので注意が必要ですね⚠️🚗💨
道を進むと次第にお店や住宅地は少なくなり、徐々に山間の素晴らしい落ち着いた光景が広がります。特に水のせせらぎは静寂に満ちた郷ほど映えるモノ。ただ川が流れているにも関わらず、ゴミのない透明な流水が奏でるカラコロとした音にはさり気ない癒しの効果を感じますよ、ええ💧♪
そんな静かな小川の側、主要道から逸れた1本道の果てに山々に抱かれた温泉宿『名栗温泉 大松閣』さんがあります🏨
『名栗温泉 大松閣』さんは、大正3年(1914年)創業の老舗温泉宿。先述した“西川材”にルーツを持つ材木商から派生したそうで、約100年間にわたり職人さんと訪問客を癒し続けてきました。実際、館内の至る所に木材の温かみを感じる演出が盛り込まれており、木材に対する拘りの強さが旅館のルーツにあると言われると妙に納得してしまいました📝
ちなみに駐車場はホテル前に数台、そこから少し高台に第2駐車場で数十台が駐車可能。今回は一番近い第1駐車場が空いていましたが、土日など宿泊客が多い時は第2駐車場に最初から赴く手もあるかなと、うん🅿️🚗
◾️参考:2024年12月11日閲覧
エントランスは非常に明るい雰囲気で、落ち着いた佇まいが宿泊客の疲れを優しく受け止めてくれます。訪れたのはチェックイン前の時間帯だったと思いますが、すでに早めに到着した宿泊客の方が丁寧な接客を受けていました👩💼
今回は日帰り温泉を利用しますので、フロントにてその旨をお伝え。タオル類を受け取り会計を済ませた上で大浴場へと移動していきます。今回の大浴場は展望が期待できる5階で、フロントから右手奥に設置されているエレベーターで直接向かうことができます🛗
5階到着後すぐに大浴場入り口があります。お風呂は男性が“牽牛の湯”、女性が“織姫の湯”とのことで、名称から七夕伝説を彷彿とさせますね。周囲に街明かりを発する建物もありませんので、おそらく冬の夜に天を仰げば満点の星々が綺麗に見えるんだろうなぁ〜と勝手に想像してしまいました🌌✨
【温泉♨️】名栗温泉 牽牛の湯〜柔和にほぐし内部にエネルギーを与える冷鉱泉〜
今回の温泉は“柔和もエネルギッシュな湯”。私が触れた限りは無色透明、無臭でしたが、源泉付近ではわずかに硫黄臭が確認できるとのこと。サラサラとした肌触りかつ柔らかな印象でした。実際に入ると、加温された温泉が厚い毛布のようにジリジリと身体にエネルギーを充電していく感覚。アルカリ性ならではのとろみ感はないものの、どちらかというと身体の内部に燃料をゆっくり充填しているような感じでしょうかね🧖
今回は正確には“温泉”ではなく“冷鉱泉”。源泉温度が約17度と低いため、源泉そのままの浴槽は水風呂として浴場内に整備されています。この源泉に入り身体を引き締めて、再び加温された浴槽に入り直す。こんな感じで身体にエネルギーを詰め込んでいく。結論から言えば、風呂上がり後に体内から漲るエネルギーがポカポカ感に変わって非常に温かく感じました…ま、外気温8度なんですけどね💦
露天風呂では周囲の山々を彩る紅葉と川のせせらぎに身を委ねて、都会の喧騒から離れたゆったりとした時間の流れを感じることができます👌
◾️参考:2024年12月11日閲覧
元祖手打ちそば 玉川屋〜青梅街道に面した茅葺き屋根の湧水蕎麦〜
さて、冷鉱泉でエネルギー充填を終えた後はお昼ご飯🍽️本当は旅館別館の料亭「山の茶屋」で食べるつもりでしたが、まさかの定休日…私が行くと大抵定休日なのは何なの、ホントに💦
そこで尾根を挟んで南側は青梅街道に当たるため、一旦峠を越えて青梅街道に合流。その後、いつも日本酒を買う“澤乃井”ブランドで有名な小澤酒造さんを横目に数キロほど西進すると、茅葺き屋根の蕎麦処『元祖手打ちそば 玉川屋』さんが見えてきますね👀
『元祖手打ちそば 玉川屋』さんは、奥多摩の清流沿いにある茅葺き屋根が目印の手打ち蕎麦処。旭川産蕎麦粉を奥多摩の湧水で手打ちした打ち立て蕎麦が一番の魅力です。かつては太宰治など文豪たちも訪れたんだとか。今回はちょうど新蕎麦が入った頃合いでしたので、タイミングとしては完璧でしたね✨
駐車場は青梅街道から1本入った狭い路地にあり、少し大きめの車だと通行は難しいかも知れません。その場合は第2駐車場などが周辺にありますので、歩く距離は増えますが駐車しやすい。ちなみに、私はお店の入り口まで行ったので切り返しが大変でした💦
なお、支払い方法は現金以外にクレジットカードや各種バーコード決済に対応しています。現金がない場合でもしっかり決済できますのでご安心を…💳📲
お店の雰囲気はゆったりとしたレトロ感が染み渡ります。最近ではモダンな蕎麦処も増えましたが、やはり落ち着いた暖かみのある雰囲気が蕎麦には合いますね👌
入店時は他のお客さんがほぼいませんでしたが、食事後には5組くらいのお客さんがいました。常連さんと思われる方もいらっしゃったので、昔から地元民、あるいは青梅街道を奥多摩方面にドライブする方々から愛されているお店なのかなぁ〜と感じました🤗
今回もお蕎麦屋さんのド定番「天ざる蕎麦 大盛り」を注文。ホントはヤマメの塩焼きなども注文したかったのですが、残念ながら運転手で日本酒が飲めないので諦めましたよ、ええ🍶❌
このお蕎麦屋さんは1日数回、あるいは注文後に手打ちしてお蕎麦を作るようで、注文してから実際に提供されるまで約30-40分程度かかりました。ヤマメの塩焼きなども、注文後に生簀から取り出して炭焼き後に提供されるとのこと。もしお腹が空いている場合は、最初の注文時に味噌田楽などおつまみを一緒に注文しておくと待ち時間を有意義に過ごせると思いますよ💁♂️
お蕎麦ばコシのしっかりした本格の逸品。水で食べると確かに蕎麦の風味が香ります。つゆに浸けて食べると、コシとともに舌触りが滑らかで優れた喉越し…「おぉ!美味しい✨」と思わず独り言を呟いてしまいました。古民家の落ち着いた雰囲気のなか、歴史の流れに想いを馳せながらズルズルと頂くお蕎麦はプライスレスの美味しさですね✅
天ぷらも衣サクサク、中身アツアツ…海老もプリプリで最高でしたね✨この天ぷらを今回は本鰹節のつゆで頂きましたが、次回はぜひ塩で頂きたいですね❗️この天ぷらは多分塩が一番美味しい気がします👌
◾️参考:2024年12月11日閲覧
青梅の銘酒“澤乃井”〜最高峰“武陽”と高貴“凰”〜
“日帰り旅”もこれにて終幕…と言いたいところですが、最後に1ヶ所だけ寄り道したい場所がある。“青梅街道”と言えば東京都を代表すると言っても過言ではない日本酒ブランド“澤乃井”の醸造元である『小澤酒造』さんがあるんですよ💁♂️
小澤酒造さんは1702年創業の老舗酒造で、創業地の村名であった“沢井村”に因んだ日本酒の銘酒「澤乃井」の醸造元です。酒蔵の周辺は一部公園化されており、酒蔵見学はもちろん、利き酒処や食事処、自然散策、カフェ、ギャラリーなど大人も子供も楽しめる空間が広がります🍶まぁ…日本酒が飲めない人には地獄k
私の場合は何度か訪れていますが、まだ1度も利酒処で日本酒を味わえたことはないんですね。まぁ〜運転手なんでどうしようもなく、八つ当たり気味に毎回店内のお店で澤乃井ブランドの日本酒を買い込んで帰るわけです💢🚗
◾️参考:2024年12月13日閲覧
さて、今回はまさかの日本酒が世界無形文化遺産に正式登録されたことを記念して、以前に購入した最高峰の銘柄を確保しにいそいそと売店に向かいます🏃
【日本酒🍶】澤乃井 生酛純米大吟醸 武陽 〜澤乃井最高峰の“神の雫”〜
私のお目当ての銘柄は『澤乃井 生酛純米大吟醸 武陽』。約300年間にわたる伝統と技術を凝縮した純米大吟醸で、小澤酒造さんの事実上の最高峰銘柄です。過去に2回ほど購入しましたが、あまりの美味しさを忘れられずに買ってしまうんですよ、ええ🍶✨
自宅に帰ってキンキンに冷やしたボトルを開封。徳利からお猪口に注がれるとろみの雫。上質な香りを楽しみながら口に含むと、その当たりの柔らかさ、メロンを彷彿とさせる華かな香りがと旨みがふわぁっと広がり、鮮やかな酸味のアクセントとともに緩やかな余韻を残しながら身体に溶けていく…コレですよ✨このひと口で満足してしまうレベルの銘酒です✅
◾️参考:2024年12月13日閲覧
【日本酒🍶】 澤乃井 大吟醸 凰 〜貴賓と風格に満ちた存在感〜
今回は“武陽”以外に最高銘柄『澤乃井 大吟醸 凰』も購入しました。小澤酒造さんが“至純の酒”を目指して“武陽”と同様に技術を結集して醸した大吟醸酒とのことで、吉兆の「鳳」の名に惹かれて手に取ってしまいました💦
第一印象は“貴賓”あるいは“雅”…お猪口に注ぐ瞬間に溢れる香り美しく、口に含んだ瞬間に濃縮された優雅な旨みと味わいが一気に解き放たれて幸せの“洪水”が起きる。次第に香味が全てを優しく包んだかと思うと、余韻もそこそこに身体にスーッと吸い込まれていく。非常に上品で存在感がある少し辛口系の銘柄でしたね🍶✨
◾️参考:2024年12月13日閲覧