【バーチャル旅行】観光スポットが何も無く、猫を愛でるために存在する駅「扇町駅」

観光スポットが存在しないということは行っても楽しめない場所ということでしょうか。遊具がない広場でも子ども達は好奇心いっぱいで楽しく遊ぶことが出来ます。大人になっても好奇心を持てば楽しむことが出来るはず!ということで本日の目的地は引き続き鶴見線の「扇町駅」です。

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工業地帯のどまんなかにある駅にアーチがあって花が咲いていますね。こちらのアーチは駅名通り扇形を表現しているようです。

Googleマップで見ても周りには何もありませんし実際に現地に行って楽しんでいる方も以下のように何も無いと断言しています!

扇町には何があるのか?
「何もありません!!」、これが答えである。

実際に行くと何も無いかもしれませんが、ここはオンラインならではの楽しみ方があるはず!ということで色々と調べてみました。

まずは扇町駅がどこに位置するかというとこちらの場所になります

JR鶴見線の終着駅が扇町駅です。四方を運河に囲まれた人工島で化学工場に囲まれています。住所としては

川崎市川崎区扇町4-5

となりますが、JRの特定都区市内制度においては横浜市内として取り扱われるそうです。高度経済成長期の真っ直中ビジネスや観光などを目的とする長距離移動需要が高まっていたことによって大都市の駅での出札業務の簡素化を目的として導入された旅規によるもののようです。

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同様に鶴見線内で横浜市内としてと扱われる川崎市内の駅は以下のとおりです。

・武蔵白石駅
・浜川崎駅
・昭和駅
・扇町駅
・大川駅

全国では札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、北九州、福岡、の計11都市に同様の特定都区市内と呼ばれる駅が存在します。自動改札が普及して出札業務の必要もない現代においても高度経済成長時代の名残が残り続けているんですね。

こちらの扇町駅の名称の由来ですが、先日の記事で紹介したこの京浜臨海工業地帯を生み出した浅野総一郎の家紋が扇で有ることからこちらの駅名が扇町駅となっています。

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扇町駅は2時間に一本程度しか無く電車を利用するよりはバスを利用して来られる方の方が多いですがねこの駅として有名です。扇町駅のねこを撮影した動画が沢山ありますので扇町駅のねこで和みたい方はYouTubeで「扇町駅 猫」と検索してみましょう!

駅構内の映像もこちらで見ることが出来ます。構内には「猫にエサ等をあたえないでください」とJR東日本からのお願いが貼られていました

今年2020年は扇町駅にとって大きな出来事があった年で鉄道ファンの方は2月25日に扇町駅に集っていたようです。国内最後の石炭列車がこの日扇町駅を出発しました。130年以上もの歴史に幕を閉じました。哀愁漂うラストランを御覧ください。今年は新型コロナウイルスで大変な年でしたが、そのタイミングが違っていたらこの映像を見ることも出来なかったかもしれません。

昭和41年(1966年)に撮影された扇町駅から先の三井埠頭の貴重な映像がこちらです。

全盛期には6本もの専用線が扇町駅をハブにして存在していましたが現在は三井埠頭専用線が唯一稼働している専用線でそれ以外の線路は、廃線になって存在しないものや線路だけがそのまま残っているものもあるようです。時代の移り変わりとともにまちの景色も変わっていくものですね。

この昭和レトロな雰囲気をもっと味わいたい方にオススメの旅館が「さかゐビジネス旅館」です。扇町駅のすぐ近くにある旅館で一泊2食付きで5,000~6,000円ととてもリーズナブルです。出張される職人さんの宿泊先として、京浜工場地帯に現場を持つ企業の利用が中心のようです。こちらの旅館で唯一昭和感がない残念な点がWi-Fi設備が完備されていることですが、今のネット社会においては旅館としても最低限の設備としてWi-Fiが必要ということですね。

昭和、高度経済成長時代の趣を楽しみたい方や駅で猫と戯れたい方はぜひこちらの扇町駅へ行ってみましょう!きっと満足すること間違いなしです!

「バーチャル旅行」を楽しんでいますが機会があればぜひ実際に足を運んだ写真付きレポートも書いてみたいと思います。現地の空気感を皆さんにお届けします