友人の綺麗なネイルを見たとき「保育士やめようかな」って思ったんだ
「あの人のネイルかわいいな」
「私もハイライト入れたいな」
「色白の肌…憧れ…」
心の中で、誰かをうらやましく思ったことはありませんか。
私はありました。
しょっちゅう思ってました。
「子どもの個性を大切に！」というわりに、
保育士の個性はヨシとされないのが
よくわかんないなあって。
髪が青色の先生がいたって、
爪さえ短ければ、装飾さえつけなければ、
かわいいキラキラのネイルをしてたっていいじゃないか。
そう思ってました。
だけど現実はそうもいかないもんだよね。
『保育士も個性を大事にできる』そんな時代を待ってたら、私はおしゃれを楽しめずにピッチピチの20代を終えちゃうんだろうな……
そう思って怖くなったので、
保育士をやめました。
▼このnoteを書いた人／河北あおい
保育士として人生捧げるも、働きすぎて自分を見失ったアラサー。
自分を犠牲にしない働き方やライフスタイルを探す中でフリーランスや保育士以外の会社員を経験。
現在はフリーランスで個人向けのコーチングやカウンセリング（対話業）を仕事にしています✌️
私は27歳までずっと、保育士として生きてきました。「保育士やめたい」と思うことは腐るほどあったけど、だからってどうすることもできなくて保育士を続けていました。
「おしゃれを楽しみたくて保育士やめた」だなんて聞くと「そんなことで…」と思われるかもしれません。
もちろんこれだけが理由ではありません。
でも、たしかにきっかけの１つでした。
ただただ普通の女の子として、
可愛くありたい。
女性として”フツウ”の願いを叶えるためでした。
ーーー
久々に会った友人の爪が
ピンク色のネイルでキラキラ光っているとき
同じ年の私の手は、
冷たい水道水とアルコール消毒に何度もさらされて
ネイルも映えないくらいボロボロでした。
美容室で髪を染めても
「明るさのレベル」を考えなきゃいけない。
鏡にうつる美容師さんみたいに、
かわいいハイライトやオシャレで奇抜な髪型には
いくら羨ましく思っても、できない。
日焼けだって大敵だ。
外遊びをしながら、プールに入りながら…
アームカバーや首に巻いたタオルを突き抜けて
「ジリジリ」と肌に紫外線を感じるたび
「これでシミになったらどうすんねん」
「シミ取りっていくらかかるん？」
「これ保育士の給料でまかなえる？」って。
子どもと全力で遊びたいのに
保育をまっとうしたいのに
どうしても「保育士以外の私」が頭をよぎって
なんだか虚くなったりしました。
誰かのかわいいネイルを見るたび
オシャレな髪型を見るたび
ちゅるちゅるのお肌を見るたび
「もう保育士やめてやろうかな」って
いつも思っていました。
自暴自棄になったわけじゃないけれど
髪を結んだら見えないところにハイライトを入れて、
足にはギャンギャンに真っ赤なペディキュアを塗って、
そうやって抵抗していたように思います。
でもね、クソ真面目で小心者のわたし。
「このハイライトばれたらなんて思われるかな」
「保育士なのに品がないって思われるかな」
「保護者からの信用なくなるかな」
「靴下を脱ぐタイミングがあったらどうしよう」
「反抗期みたいかな」
ってビクビクする毎日で。
こんな毎日を過ごしてきて「可愛くありたい」がひとつのキッカケとなって、保育士をやめちゃいました。
＊
やめてからはね、
ネイルをしたり髪をなにも気にせず染めたり
脱毛に行ったりエステに行ったり
大人のレディしか通ってはいけない（と思っていた）美容外科に行ったり…
保育士をしていたらできなかったことを
めいいっぱい楽しみました。
可愛くしてたら、
なんだか気持ちが上がるじゃないですか。
自分のことを大切にできてる気がして
自己肯定感めっちゃ上がるじゃないですか。
料理をするときにネイルがチラっと目に入ったり
風になびいた髪にハイライトが見えたり。
女の子って不思議なもので
それだけで幸福度あがりませんか。
ちょっと可愛くするだけで
ウキウキして空飛べそうな感じになるよね！
（私だけ…じゃないよね…？）
「可愛くありたい」
それが理由でやめるのってどうなの？
って、そんなふうに思うけれど、
それって都合よく言いかえれば
自分の人生の幸福度をあげるため
だとも思うんだよね。
毎日幸せでいたいじゃない。
日常の中に、いっぱい幸せを感じられる方が嬉しいじゃない。
ネイルしたり、髪を染めたり…。そんな些細なことで幸せを感じられるくらい、保育士ってがんばってんだな、って思った。
もちろん、あなたもね。
一度自由にやってみて、
いっぱいいっぱいやりたいことやって
満足したら保育士に戻ることもできるしね。
すこし余談なんだけど。
私ね、ヘアドネーション（医療用のカツラを作るために髪を提供すること）をやりたくて数年間髪を伸ばしてて。
やっと必要な長さまで伸ばせたのに
伸ばしたら伸ばしたでロングヘアを楽しみたくなってきちゃってね。
先日美容室に行ったときに「ロングをまだ楽しみたくて切りどきに迷う」って美容師さんに相談したのね。
そしたら「ロング楽しみきって満足した時に切ればいいですよ。その時がタイミングだと思います」と言われまして。
「おお！その考えなかった！」って思ったのね。
ネイルもオシャレも楽しみきったタイミングで「もう一回保育士してみっか！」って思ったらいつでも戻れるし、
（資格は強い）
逆に「もう保育士やりきった！」って思うなら、それもひとつ辞めるタイミングなのかもしれないですよね。
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◾️河北あおい
しゃかりきに働いて自分を見失い、保育業界の中で転職をくり返してきたアラサー。
自分を犠牲にしない働き方やライフスタイルを探すなかで、フリーランスや保育士以外の会社員を経験。
現在はフリーランスで個人向けのコーチングやカウンセリング（対話業）を仕事にしています✌️
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