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【宿泊体験記】大学4年の夏、リッツカールトン東京 クラブフロアに泊まった話

大学4年生、私は残り僅かとなった「人生の夏休み」を自分のやりたいことで埋め尽くそうと決めていた。その中の1つが、一流ホテルに泊まることである。

それを実現すべくこの夏、大奮発してリッツカールトン東京(しかもクラブフロア)に泊まった。今回はその体験と自分が感じたことを備忘録として書こうと思う。

※つらつら書いていたら結構長くなってしまったので、宿泊体験が気になる方は「宿泊当日」以降を掻い摘んで読んでください。写真多め。

きっかけ

そもそもなぜ一流ホテル、とりわけリッツカールトン東京に泊まろうと思ったのか。その理由は2つある。

①感動ハードルが低いうちに一流を体感してみたかったから
②SPGアメックスを作ったから

①もともと旅行やホテルが好きな私は、素泊まりでも1泊3万近く払わないと泊まれないような一流ホテルは何がどうすごいのか、興味と憧れがあった。そして、大人になったらいつかは泊まりに行けるんだろうなと思いつつも、社会経験がなく未知の世界がまだまだ広がっている普通の大学生である今のうちに体験した方が、色んなことを繊細に感じ取れるのではないかと思った。

②数ある一流ホテルの中でもリッツカールトン東京を選んだ理由は、数カ月前に作ったSPGアメックスのお陰でMarriott Bonvoyのゴールド会員として特典が使えたからである。特典内容は、会員料金や14時までのレイトチェックアウト、無料の客室グレードアップなどがある。

(ちなみに私がSPGアメックスを作った当時は期間限定の紹介プログラムキャンペーンをやっており、たか〜い年会費を差し引いてもお釣りが来るレベルのポイント(≒マイル)が付与された。もうキャンペーンは終わっちゃったけどこのカードは絶対に、紹介で作るべき。学生でも作れます◎)


リッツカールトン東京に泊まろうと決めた私は、信頼する大学の友達2人を誘った。2人と一緒なら純粋にホテルを味わうだけでなく、女子会特有の楽しみも得られると思ったからだ。彼女たちは私の誘いにすぐにのってくれた。嬉しかった。

予約

公式サイトから「ダブル2台、クラブラウンジへのアクセス」という客室タイプの予約をした。この「クラブラウンジへのアクセス」というのがミソで、

・客室が専用キーでしか入れない特別フロア(建物最上部52-53階)に位置する   ・5回の軽食(フードプレゼンテーション)を53階の専用ラウンジで楽しめる

などの特徴を持つ「ホテルの中のホテル」とも称される特別なプランなのである。
一流ホテルを味わうには給仕サービスがある方が良さそうだなという思いと、食事なしのプランと比較してコスパが良いと感じたため、このプランへの宿泊を決めた。

料金は、Marriott Bonvoyのゴールド会員特典のお陰で通常料金よりも10%以上安かった。それでも1人1泊3万円強。大きな出費だった。

(そういえば、エキストラベッドも無料でつけられたが部屋が狭くなると思い今回はお願いしなかった。)

当日までの準備

特別な体験を前にした私はホテル滞在を味わい尽くすために予備知識を入れておこうと思い、リッツカールトンにまつわる本を読んで予習することにした。

印象的だったのは、

・従業員は1日2千ドル(20万円)までの決裁権が与えられており上司の判断を仰がず自分の判断で行動できるため、通常のサービスを超えたおもてなしを可能にしている。この決裁権はこれまで、大切な資料と眼鏡を客室に忘れたままチェックアウトされたお客様のためにハウスキーパーが新幹線で大阪から東京に行って忘れ物を手渡ししたり、サプライズでお客様の記念日をお祝いするために花束やドンペリを贈ったりするのに行使されてきた。
・従業員の行動指針にある「We Are Ladies and Gentlemen Serving Ladies and Gentlemen」という文言。これには従業員がお客様より一段へりくだってサービスするのではなく、お客様と同じ目線や感性を持って尊敬し合うことで心が通ったサービスを提供するという意味合いがある。また、召使いのように受動的に働くのではなくひとりの人間、紳士や淑女として認められることで誇りや喜びを感じながら仕事に従事している。

などのエピソードである。他にも色んな逸話が記されており、この本を読んだ私は「自分にはどんな体験が待っているんだろう」「従業員の方々が生き生きと働いている姿が見られるのかな」とリッツカールトンに対する期待がめちゃめちゃ高くなった。

宿泊当日

宿泊当日は、チェックイン時間の15時ちょうどにホテルに到着した。
1階のエントランスで名前を伝えると53階のクラブラウンジまで係の方が案内してくれた。あまり日本語が堪能ではなかったので話はあんまり入ってこなかったけど、とにかくワクワクしていた。

特に、45階で宿泊者専用エレベーターに乗り換える時、今からここに泊まるんだなという実感が湧いてきた。

フードプレゼンテーション ①アフターヌーンティー

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ラウンジは一面ガラス張りで東京の眼下に一望できた。

ここには優雅にアフターヌーンティーを楽しんでいるカップルや老夫婦、小さな家族連れが4,5組ほどいた。未就学児であろう年齢からこんな贅沢ができるなんてすごいなーとか思いかけたが、まだ学生である私達も似たようなものかと思い直した。

アフターヌーンティーは甘いものだけじゃなくてしょっぱい系(2段目のお皿)もあって最後まで美味しく食べることができ、見た目も華やかだった。また、全てのフードプレゼンテーションに共通で、スパークリングワインなどのノンアルコールドリンクや種類豊富な紅茶、ソフトドリンクが飲み放題だった。ちなみに、緊急事態宣言下でなければお酒も自由に飲めるようだ。

アフターヌーンティーを味わっている最中に着物を着た女性スタッフが近づいてきてチェックインの案内をされたので、食事の手を止めて10分程の手続きを済ませた(食べる前か食べた後にしてくれ〜〜)。この日のお部屋の無料グレードアップは「東京タワービューのキングルーム」とのことだったが、3人で来ていた私たちにとってキングベッド1台のお部屋は適さないのでお断りした。

いざ客室へ

アフターヌーンティーでお腹を満たし、52階の客室に行った。ワクワク。

あんまり上手に撮れてないけど、52平米あるので結構広い。

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そして窓際にはシャンパンと赤ワインが!

ラウンジで飲酒できない代わりに部屋にお酒を用意してくださっていた。冷蔵庫には瓶ビール3本もあった(飲まずに終わったけど)。

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フードプレゼンテーション ②オードブル ③ナイトキャップ

部屋で一休みした後、18:30頃に再び軽食をとりに行った。

コーンスープのような見た目のとうもろこし茶碗蒸しがとろとろで美味しかった。

部屋にいる間にホテル公式アプリのメッセージ機能を使って窓際の景色が見える席をリクエストしたら、半個室になっている素敵なソファー席に案内してくださってバイブスが上がった。六本木ヒルズがチラ見えしてる↓

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食後には、デザートとチーズが出てきた。

この頃には日も落ちており、夜景といい暗めのライティングといい揺れる蝋燭といい、本当に雰囲気が最高だった。

私の中のプロポーズされたいシチュエーションランキング、暫定1位を獲得。

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ルームサービス

20時の閉店時間までラウンジを満喫した後は、部屋に戻って先述のシャンパンを開けた。ラウンジでのお酒飲み放題もいいけど、部屋にお酒を用意してくれる方が時間を気にしなくて良いのでとても気に入った。

そして22時過ぎ、小腹が空いてきたので会員特典の3,000円分ルームサービスを使って季節のフルーツを注文したところ届いたのがこちら。

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プラム2個。3人で泊まりに来ているけどそんなのお構いなしの、2個。

私が認識している3,000円の価値とは全く違っており、金銭感覚が狂いそうになった。生まれて初めてのルームサービスでこれは衝撃的で、良かった。

この日は結局4時くらいまで喋り倒して就寝した。

フードプレゼンテーション ④朝食

翌朝はモーニングコールで部屋に届けていただいた紅茶とコーヒーをよそに、ラウンジに行くと盛り沢山の朝食が待っていた。

和食と洋食のいずれかを選ぶことができる形式で、私たちは全員洋食をお願いした。メニューはカットフルーツ、ロースハム、パテ、スモークサーモン、サラダ、チーズ、ヨーグルト、卵料理、パンケーキ、十数種類の中から好きなだけ選べるパンやデニッシュとかなり豪華だった。美味しそうなパンが沢山あったので本当は色んな種類を食べたかったけど、お腹が破裂しそうだったので諦めた。

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この時は特にリクエストしていないが、前夜と同じ窓際の半個室ソファー席に案内してくださって贅沢で優雅な朝を過ごすことができた。毎回テーブルに置いてある向日葵もかわいい。

この席からはオリンピック真っ最中の国立競技場がすぐ近くに見える↓

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写真撮影タイム

部屋に戻りダラダラゴロゴロと二度寝してから、窓際で記念撮影を📷

この日は天気が良かったので部屋からの景色も最高で、スカイツリーも皇居も綺麗に見えて大満足。友達は雲の感じがマグリットの絵に似ていると言っていた。

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フードプレゼンテーション ⑤ミッドデイスナック

12時半、最後の軽食を食べにラウンジへ。

もう何も言わなくても、あの半個室ソファー席に案内してくださる。

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前日からどう考えても食べすぎでお腹は空いていなかったが、美味しそうなサンドイッチや海藻サラダ、すき煮、デザートを目の前にすると結局全部食べてしまった。特に、すき煮に入っていたナスが美味しくてほっこりした。

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感想

・客室や眺望、食事、サービス(ラウンジに行くと名前で呼ばれた)から味わえるVIP感は、そこらへんのビジネスホテルやリゾートホテルで感じられるものではなかった。でも、これ以上ない程高まっていた期待を超える感動はなかったかも。たぶん事前に本を読んで先入観ができていたことで減点方式になってしまったので、次何かするときは敢えて情報を入れずに取り組んでみようと思う。


・今回の滞在目的は①一流を体感すること②女子会を楽しむことの2つだったが、この2つを両立させることはできなかった。色んな体験をした結果自分がどんなことを感じているのかを詳細に認識するためには、自分の声によくよく耳を澄ませる必要があるけどそれは1人きりじゃないと難しそうだということがわかった。でもそれに気が付けたことが大きな収穫だと思う。②は完璧に実現できたので大満足だった。一人じゃないとできない楽しみ方もあれば、他者と一緒じゃないとできない楽しみ方もあるんだなーと思った。ちなみに、一緒に過ごしてくれた2人のことはそれまでよりもっと好きになった。

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