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ぶっつけ共通テスト2025 情報Ⅰ(全問コメント付き)
学力の視える化のため、
2023年・2024年の大学入学共通テストを
自主受験していました。
2025年は科目を絞って自主受験し、
各問の深掘りをしようと思います。
情報Ⅰ
「情報関係基礎」が再編されてできた新設科目です。
「情報関係基礎」としては、
2023年は86点、2024年は91点でした。
再編にあたって「試作問題 情報Ⅰ」も
公開されており、こちらは97点でした。
結果:95点 / 100点
2問間違えました。
試作問題よりは点数が下がりましたが、
ひとまずよい点数だとしましょう。
各問コメント
回答しながら思考過程をメモしたものを掲載します。
第1問
問1 ア:(2)
デジタル署名の意味。署名のそもそもの意味を考えれば、何が目的かわかるはず。デジタル署名は、その人しか持っていないものを使っていることを証明するので、2が正解。
問1 イ:(2)
IPv6の理由。利用できるアドレス空間が広がる、つまり、アドレス空間が枯渇していることが理由。2
問2 ウ, エ, オ:(1), (2), (8)
7セグメントLED、いわゆるデジタル数字の表示。1ビットの情報が7個あるので、2の7乗通りの組み合わせがある。
問2 カ:(5)
アルファベット大文字8種、小文字5種を加えた、23種の文字に拡大。LEDが3個の状態で、8*5*10=400種類、4個だとその10倍の4000種類。5000種類を超えるには、さらに10倍して5個(40000種類)必要。
問3 キ:(7)
チェックディジット。言われたとおりに計算すればよい。スプレッドシートだと =right(10-mod(2*3+6*3+9*3+2+0,10))*1 ※10のときは0(処理が雑)
問3 ク:(3)
生成方法Aの場合、各ケタを入れ替えても結果が変わらない。解答群の2,3が該当。Bの場合、偶数ケタと奇数をまたいで入れ替えた場合は計算結果が変わり、検知できることがある。3が該当。
(偶数ケタが3、奇数ケタが1で入れ替えると検知できない)
問4 ケ:(2)
マウスカーソルとUI。移動時間に一番影響を与えるのは、距離の短さ。一番短く、画面端にも接している2
※問題文の「法則」と問われている内容のつながりが薄く、詳しい方の解説求む
問4 コ, サ:(0), (1)
利用頻度が高いものは、近くに表示させた方がすばやく選択できる。逆に、遠くに表示されているものは、頻度が低いものだと考えられる。
第2問
A 問1 ア:(5)
時間帯ごとの総売上は、購入時刻と合計金額で分析できる。実際には、レシート単位の合計金額ではなく商品単位のレコードを合算したものだろうが。
A 問1 イ, ウ:(3), (4)
各商品の購買状況を把握するには、商品コードと個数が必要。
A 問2 エ:(0)
ポイントカードの会員情報とレシートの売上情報を紐づけて分析。どんな人が、何を、いつ、どのくらい買ったかが分析できる。買った理由はわからない。定量情報はわかるが、定性情報はわからない。
A 問3 オ, カ:(3), (5)
情報の流れ。本部から配送センターには、どの店に何を配送するかを指示するための店コードが必要。店舗から本部には、自分の店コードと顧客の購買情報のためのポイント会員ID情報が必要。顧客から店舗に行く情報は、ポイント会員IDのみ。
A 問4 キ:(0)
ECサイトと情報システムの連携メリット。ポイント数と住所、どちらもポイント会員IDから取得できる。他は連携不要。
A 問4 ク:(6)
ID連携は大前提。同じ商品コードで、店舗の在庫数の把握が必要。
A 問4 ケ:(3)
実店舗在庫数は確認不要。
B 問1 コ:(5)
乱数9,4ともに4以上なので、1万円札が2枚増えている。
B 問1 サ, シ:(1), (2)
4人目の状態(-6)から、1万円(-4)が3回(-12)、千円(+6)が1回なので、(-12)と(+6)で、-6されている。
B 問1 ス, セ:(1), (6) → (1), (8)
計算すると、7人目の状態で-16になる。
※計算し直したら、-18でした… 状態の推移を問題用紙に書きこまないとミスしますね。
B 問2 ソ:(1)
0:全員1万円で払うと-40、このケースは300回くらいあるので×。
1:千円札が不足しなかった=0は800回。1割以下なので○。
2:別の乱数では結果は変わる、×。
3:全員千円で払うと+60だが、最小値0(初期状態)としかわからず、+60があったかは不明、×。
B 問3 タ:(2)
0:1人目で+26になり、そのあと全員1万円だと-36で不足が【起こる】。
1:全員千円使ってきたら【起こる】。
2:最初の5人が1万円だと、-20になるが、不足はしないので【起こらない】。
3:最初の2人が千円だと+32になり、そのあと8人が1万円だと-32、不足しないので【起こる】。
第3問
問1 ア, イ:(2), (2)
見ての通り…
問1 ウ:(2)
部員2の工芸品4が1日で終わり、3日目は部員2と部員3が空いている。空き部員が複数いる場合は数字が小さい方になるので、次に空くのは部員2になる。
問1 エ, オ:(3), (5)
3日目に開始して3日間(3, 4, 5)、5日目まで。
問2 カ:(4)
添字3=部員3が次に空きになる日は、図1より、4日目。
問2 キ:(1)
tantou(担当者)=1としてとりあえず部員1を割り当てる。部員2以降(buin)について、割り当てられている部員(tantou)よりも空き日の値が小さければ、その部員に変更する。つまり、buin<tantou
問2 ク:(1)
条件分岐は、False, True, False, False。空き日が同じときはFalseになる。代入が行われるのはTrueのときだけなので、1回。
問3 ケ, コ:(1), (4)
行05からのループは、各工芸品に対するもの。工芸品の番号を表すkougeihinを1ずつ増やし、工芸品の総数 kougeihinsuまで繰り返す。
問3 サ:(2)
工芸品を作り終わる日を表示する。Akibi[tantou]が開始日。配列Nissuから、対象のkougeihinの所要日数を取得するので、まず候補は0,2,4。所要日数1日の場合、開始日と終了日が同じになるので、0を足す形になる、つまり値から-1する必要がある。
問 シ:(0)
担当者のAkibiに、対象のkougeihinの所要日数を加算する。ここも0,2,4が候補。Akibiが1で所要日数1日のkougeihinを担当すると、Akibiは2になる。こちらは素直に足せばよい。
第4問
問1 ア:(3)
知識問題。数字も振ってあるが、便宜的につけられたものなので名義尺度
問1 イ:(0)
旅行者数は数値なので、比例尺度。比に意味がある。
問1 ウ:(0)
数の絶対量を見るには棒グラフ。帰省が多いのは関東。
問1 エ:(2)
数の割合を見るには帯グラフ。出張は関東よりも東北が多い。
問2 オ, カ:(1), (3)
散布図で相関関係を図示。
0:誤り。必ずとは言えない。
1:正しい。左上の散布図で、3000-2000, 6000-4000の交点を結ぶと1.5倍ライン。すべて下回っている。
2:誤り。数字を見るとすべて同じで、東京だろう。
3:正しい。最低でも0.67の相関係数なので。
4:誤り。相関関係であり、因果関係ではない。一方通行。
問3 キ:(0)
観光よりも出張で訪れる人が多い都道府県2つ。それぞれの人口で割っても、観光よりも出張で訪れる人が多いという事実は変わらないので、白丸は同じ都道府県のはず。2点の位置は入れ替わるかもしれない。
問3 ク:(3)
Yは、人口に対する観光客の比率が高い、でも観光客の人数はそこまで多くないので、つまり人口が少ない。Xは人口多い、ベッドタウンか。
問4 ケ:(4) → (2)
人口の4倍以上の観光客が来る都道府県。4.0の縦線より右。点D,Eと、外れ値の2つも含めて、4個ある。沖縄あたりか。
2個が正解でした。外れ値は含まないことになります。含んじゃったら、外れ値にした意味がないですよね。
問4 コ:(3)
最も多いのは、どちらも多めではない都道府県。3。
2つの軸が第3四分位数以下ってことは、そりゃ多数派になります。その次に多い「出張が多めで、観光は多めじゃない」2に注目するべきだと感じました。
問4 サ:(2)
各軸の第3四分位数から線を伸ばして、それより多い=右上に位置する点、C。
問4 シ:(4)
右下に行くほど、問われている値が小さくなる。最も右下に近い点、E。
おわりに
知識の有無を問われるのではなく、
思考力や図の理解力を試される感じでした。
大人のリスキリングにもちょうどいいと思います。
問題に関しては、第4問がまるまるデータ分析、
第2問もデータベース・システム設計に
関わるところでした。
やはりこのあたりが
必須の教養になっていくのかなと。
表計算ソフトの扱いがなくなった一方、
プログラミングが残っているのも
時代の流れなのかなーと感じます。
今後は AI リテラシーの問題も登場してきそう。
今回、思考過程をちゃんと書き残すことで、
振り返りがしやすくなりました。
本番の試験では不要な取り組みかもですが、
自主受験される方はぜひ。
もう1つ受験しようと思っている「地理総合, 地理探究」は、
「情報Ⅰ」よりも推測で解答する傾向が
強くなると思われます。
こちらもしっかり書き残して、
推測が合っているかを振り返りたいと思います。
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